「薬剤師も最優先に」ワクチン接種で不満の声
新型インフルエンザのワクチン接種で最優先とされた「医療従事者」に、薬剤師が含まれないのは納得できないと、薬剤師から不満の声が上がっている。
優先接種の対象とする医療従事者について、厚生労働省は「新型患者の治療に直接従事する者」とし、具体的には医師、看護師、准看護師を想定。薬剤師など「その他の医療従事者」への接種は各医療機関の判断に委ねた。このため、病院勤務の薬剤師は優先接種されるケースもあるが、薬局勤務は一般と同じ扱いに。
これに対し、東京・板橋などで薬局を経営する薬剤師の石垣栄一さん(54)は「患者と50センチほどの近さで対面し、服薬指導をするのに」と指摘。特に、吸引式の治療薬リレンザの使い方を指導する際には、患者がせき込むことも多く、「複数の薬剤師が重症化して店が開けなくなれば、地域医療に影響が出かねない」と語る。
日本薬剤師会は9月、同省に薬剤師を優先接種に加えるよう要望書を提出。その中で〈1〉調剤や服薬指導で患者と接し、リスクが大きい〈2〉重症化すればインフル治療薬以外の医薬品供給にも支障が出る――などと指摘したが、状況は変わらなかった。
(2009年11月3日 読売新聞より引用・一部改編)
致死率0.001%の疾患のワクチンが欲しくて欲しくてたまらない人たちがいます。
どうして欲しいのか。それは、医師、看護師には接種されているのに、同じ「師」職にも関わらず接種対象にならなかったからであり、医学的、科学的根拠からとは思えません。
「複数の薬剤師が重症化して店が開けなくなる」なんて状況、起こるのでしょうか?
そういう仮定を立て始めれば、きりがありません。
最近、新型インフルエンザワクチンに関わる電話苦情が市町村に殺到しているようです。
その内容は、
・医療従事者用のワクチン納入量が少なすぎる。
・いつ、何本納入されるのか。
・どうして65歳以上の健康な人はまだ接種できないのか?
・接種証明書をもらおうとしたら、お金を取られた。不可解だ。
などなどです。
どうして日本国民はこんなに新型インフルエンザワクチンを接種したがっているのでしょう?
それに引き換え、どうして麻しんワクチンの接種率は相変わらず低いのでしょうか?
世の中の流れに引き込まれすぎです。
「インフルエンザ」の語源は?
はじめ、その病気はウイルスが原因とは考えられていなかった。むしろ空気の汚れ、星の並びなどに影響されておこるものとされていた。そのことから、16世紀のイタリアでは、その病気を「影響」を意味するイタリア語「influenza」という名前で呼んだ。これがインフルエンザの語源といわれている。
そして、そのインフルエンザには確認されているだけで4回のパンデミック(大流行)があった。それが初めてのパンデミックである1918年から1919年にかけての「スペインかぜ」、1957年の「アジアかぜ」、1968年の「香港かぜ」、そして1977年に起こった「ソ連かぜ」だ。
とりわけ甚大な被害を出したのが、初めてのパンデミックである「スペインかぜ」。感染者数は6億人、死者は4000万人以上にのぼった。1922年に日本の内務省衛生局編集で発行された『流行性感冒』という本によれば、我が国においても、1918年秋から流行がはじまり、総計2380万人の患者と約38万8千余人の死者を出したといわれている。
では、なぜ「スペインかぜ」はここまでの多くの死者を出してしまったのだろうか?その原因について、前出の『流行性感冒』では、以下のような説明をしている。「蓋し流行の始まりし時は恰も世界大戦乱の最中にして各国共に国境の通信を監視し、悪疫蔓延等の不利なる報道は之を明白にするを避けたるべく、又戦乱の結果は世界各地の交通、状態極めて錯雑し、其の伝播の経路を複雑且つ迅速ならしめたるの観あり」。
つまり、流行が第一次大戦の最中であったため、自国に不利となる感染状況についての情報が交換されず、また各国間の人の行き来も混乱していたために拡大を速めたというわけだ。いうなれば、情報の公開、各国の連携がなかったための悲劇であるといえる。
現在では、むしろ「スペインかぜ」のおきた90年前とは比べものにならないくらい、空路・海路・陸路は発達し、いっそう「世界各地の交通、状態極めて錯雑」している。だからこそ、感染状況や対応の状況についての情報がオープンになされ、各国が連携して対応に当たることが求められるだろう。
(2009年10月29日シゴトの計画より引用・一部改編)
あまり驚くべき事実ではありませんが、「影響」を意味するイタリア語「influenza」、すなわち、
イタリア語が語源であるというのが面白いと思います。
本当に「影響」が強い疾患です。その
「影響」に我々は完全に振り回されています。
子どもの臨床試験実施へ 新型インフルワクチン
新型インフルエンザワクチンを子どもに接種し効果を確かめる臨床試験が30日から実施される。インフルエンザワクチンをめぐっては、現行の乳幼児への接種用量では効果が低いとの指摘があるため、厚生労働省は試験結果を受けて将来的に用量の見直しも検討する。
臨床試験は、独立行政法人国立病院機構の全国8医療機関で、国内ワクチンメーカー4社が製造した新型と季節性のワクチンを使って行う。
対象は6カ月以上13歳未満の男女360人。新型のみを接種する人、両方を接種する人などにグループ分けし、それぞれについて世界保健機関(WHO)が推奨している用量で、免疫の指標である抗体価が十分に上昇するかどうかを確認する。
国内では従来、季節性インフルエンザワクチンを6歳から13歳未満は0・3ミリリットル、1歳から6歳未満は0・2ミリリットル、1歳未満は0・1ミリリットルをそれぞれ2回接種している。新型ワクチンについても接種の対象外である1歳未満を除き、季節性と同じ用量、回数を接種することになっている。
しかし、現行の用量では乳幼児に対する効果が低いとの指摘や、用量を増やせば効果が上がるとの研究結果もあり、適切な用量を見極める必要性が出てきた。
(2009年10月29日共同通信より引用・一部改編)
このニュースを聞いて気になるのは、「
もし子どもの用量を増やすという結果が出たらどうなってしまうのか?」ということです。
既に、2回接種の一部が1回接種になったために混乱が生じたことは皆さんご存知ですが、「用量が少なかった」ワクチンを接種した小児に対して、どのようにその後に対応するのかの答えはおそらくないでしょう。
HIV感染者の入国規制、22年ぶり撤廃へ 米大統領
【ワシントン=山本秀也】オバマ米大統領は30日、エイズウイルス(HIV)感染者に対する米国への入国規制を1987年の施行以来、約22年ぶりに撤廃する方針を表明した。来年早々に施行の見通しで、米国の方針転換は、国際的なHIV感染者の入国規制撤廃の流れに影響を与えそうだ。
オバマ大統領は同日、HIV感染者への医療支援を定めた「ライアン・ホワイト法」の延長法案に署名。「HIV・エイズと戦う世界の指導者であるためには、行動を伴うべきだ」と語り、批判の強かったHIV感染者の入国規制の撤廃を示した。週明け後に規制解除に向けて行政手続きを詰める。
HIV感染者の入国規制は、米国内でエイズが広がるのを防ぐとの名目で、米厚生省が中心となって実施された。90年代に入り規制緩和の動きが出たが、米議会の反対により実現せず、ブッシュ前政権が撤廃の準備を進めていた。
世界でHIV感染者の入国を禁止、または証明書の提示など特別の手続きで規制する国は十数カ国。厳しい入国規制を敷いていた中国は、北京五輪の開催を受けて解除していた。
米国内のHIV感染者は100万人以上。毎年約5万6000人のペースで増加しており、首都ワシントン(コロンビア特別区)では住民の感染率が3%に達している。
医療支援に関する法律名となった故ライアン・ホワイト氏は、米国の薬害エイズの被害者。HIV感染者に対する差別から学校追放などを経験したが、90年に18歳で死去するまで、HIV・エイズ問題の啓蒙に活躍した。
(2009年10月31日産経新聞より引用・一部改編)
新型インフルエンザとは直接関係しませんが、HIV感染症患者の入国規制がアメリカで行われていたという事実を私自身がこれまで知らなかったので、メモとして記録させてもらいます。
しかしながら、HIV感染症患者であるということは自己申告しない限りは分からないわけであり、実際問題この規制の実効性についてはほとんどなかったのではないでしょうか。