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新型インフルエンザで重症者や死者が多い理由を図解する
番外編 新型フル患者分布地図 国立感染症研究







1918年の新型インフルエンザウイルス罹患患者の収容の様子…こんなことにはならないのでご安心ください

厚生労働省:新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

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2008年新型インフルエンザ対策総括 

 2008年は、日本の新型インフルエンザ対策にとって、大きな変革の年でした。

 主な出来事を年表にしてまとめてみました。
月日 出来事
2008年1月12日(土)、13日(日) NHKスペシャル
シリーズ 最強ウイルス
第1夜 ドラマ 感染爆発~パンデミック・フルー
第2夜 調査報告 新型インフルエンザの恐怖
2夜連続放送
2008年4月1日(火) 厚生労働省は新型インフルエンザ対策推進室を省内に新設
2008年5月12日(月) 感染症法改正案施行され、新型インフルエンザ等感染症が新たな類型として追加
夏~秋 地方自治体、企業における対策が進む
2008年11月20日(木) 新型インフルエンザ対策ガイドライン等改定(案)公表
2008年12月30日(火) 新型インフルエンザ対策行動計画・新型インフルエンザ対策ガイドライン等改定(案)のパブリックコメント締切

 このブログも、企業及び自治体の皆様を中心に、多くのアクセスをいただきました。本当にありがとうございました。

 当ブログ設立当初(2008年2月)のブログの紹介文は以下の通りでした。
 日本を中心とした新型インフルエンザ対策について情報発信するブログです。 新型インフルエンザは必ず発生し、どんな万全な対策をとっても必ず大量の死亡者が発生することを日本国民はもっと知るべきです。

 一方、私の自己紹介は以下の通りでした。
 私は新型インフルエンザウイルス発生を心配する市井の行政医師です。国・都道府県・保健所では新型インフルエンザ対策をしているものの、行政の政策に穴が多く、限界を感じています。個人的には人類が滅びるわけではないから、もうなるようになれと諦めてすらいます。
 しかし、この1年間の国および地方自治体、大企業の対策を考慮し、2009年1月1日からもっと前向きな内容とし、紹介文を変えることにします。

 1年間、ありがとうございました。来年も皆様にとって良い年でありますように。  

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[ 2008/12/31 00:00 ] ブログ・遊びの要素 | TB(0) | CM(0)

都道府県新型インフルエンザ対策行動計画・ガイドラインリンク集 

都道府県(一部政令市)新型インフルエンザ対策行動計画・ガイドライン
2008年12月末時点版を記録のためまとめて掲載しておきます。

http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/iks/newinflu/actionplan/actionplan.htm
北海道新型インフルエンザ対策行動計画

http://www.city.sapporo.jp/hokenjo/f1kansen/f26newinflu.html
札幌市保健所:新型インフルエンザ対策行動計画

http://www.pref.aomori.lg.jp/welfare/health/pandemic_flu_aomori_plan.htm
新型インフルエンザ関連情報 - 青森県庁ホームページ

http://www.pref.iwate.jp/~hp0360/kansen/inf2.htm
岩手県 新型インフルエンザ対策について

http://www.pref.miyagi.jp/situkan/kansensho/shin-influ.htmA
宮城県-疾病・感染症対策室-新型インフルエンザ

http://www.pref.akita.lg.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1153816457975&SiteID=0
美の国あきたネット [新型インフルエンザ対策について]

http://www.pref.yamagata.jp/health/health/6090005shingatainfuruenza.html
新型インフルエンザについて ? 山形県ホームページ

http://www.pref.fukushima.jp/imu/flu/keikaku.htm
福島県新型インフルエンザ対策行動計画

http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/hoken/yobo/kansen/influenza-taisaku/shingata-index.html
茨城県

http://www.pref.tochigi.lg.jp/welfare/hoken-eisei/kansen/1182824794076.html
新型インフルエンザについて-栃木県

http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet;jsessionid=E343F8A54D45BF6E1843F186F0E96AE5?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=31148
群馬県 - 暮らし - 新型インフルエンザについて

http://www.pref.saitama.lg.jp/A04/BU00/newinflu/top.html
埼玉県/新型インフルエンザ対策関連情報

http://www.pref.chiba.jp/syozoku/c_kenfuku/kikikanri/inful.html
千葉県インフルエンザ対策関連情報

http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2005/12/20fcr400.htm
「東京都新型インフルエンザ対策行動計画」について

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/infuruenza/index.html
東京都の新型インフルエンザ対策関連情報 東京都福祉保健局

http://www.pref.kanagawa.jp/osirase/kenkou/kansensyou/influenza-index2.html
新型インフルエンザについて: 神奈川県

http://www.pref.niigata.lg.jp/kenko/1196266603435.html
新潟県庁:高病原性鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ対策について

http://www.pref.toyama.jp/cms_sec/1205/kj00003065.html
富山県新型インフルエンザ対策行動計画(暫定版)の策定|富山県

http://www.pref.ishikawa.jp/kansen/menu/inful3.pdf
石川県

http://www.pref.fukui.jp/doc/kenkou/singata-influenza.html
新型インフルエンザについて|福井県 Fukui Prefectural Government

http://www.pref.yamanashi.jp/barrier/html/kenko-zsn/76059193724.html
山梨県新型インフルエンザ対策行動計画

http://www.pref.nagano.jp/eisei/hokenyob/shininf.htm
長野県新型インフルエンザ対策関連情報

http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11223/newinflue/top.htm
岐阜県新型インフルエンザ対策

http://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ad/shingata-inful-jyouhou.htm
静岡県-新型インフルエンザ対策関連情報

http://www.pref.aichi.jp/0000013271.html
愛知県新型インフルエンザ対策行動計画について 愛知県

http://www.pref.mie.jp/TOPICS/2008040084.htm
「三重県新型インフルエンザ対策行動計画」の公表について

http://www.kenkou.pref.mie.jp/
三重県感染症情報センター

http://www.pref.shiga.jp/e/kenko-t/singatainfluenza/singatainfluenza.html
滋賀県-新型インフルエンザ対策

http://www.pref.kyoto.jp/kentai/shingataflu.html
新型インフルエンザ対策-京都府ホームページ

http://www.pref.osaka.jp/chiiki/kenkou/kansen/shin-infu/
大阪府感染症対策 新型インフルエンザ対策

http://www.iph.pref.osaka.jp/infection/influ/influ.html
大阪府新型インフルエンザ対策

http://web.pref.hyogo.jp/hw12/hw12_000000009.html
兵庫県-新型インフルエンザ対策実施計画

http://www.pref.nara.jp/kenko/newtypeinfluenza/toppage/hptop.htm
奈良県:新型インフルエンザについて

http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/050300/infuru/keikaku/shininfuru.html
和歌山県新型インフルエンザ対策

http://www1.pref.shimane.lg.jp/contents/kansen/topics/flu/gaiyou.htm
島根県感染症情報:島根県新型インフルエンザ対策行動計画(概要)

http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?menuid=39398
新型インフルエンザ対策-とりネット-鳥取県公式サイト

http://www.pref.okayama.jp/hoken/kentai/infulu/infulu.html
岡山県

http://www.pref.hiroshima.lg.jp/hec/hidsc/kansen_wadai/zyouhou/shingata_inf.html
広島県新型インフルエンザ情報

http://kanpoken.pref.yamaguchi.lg.jp/jyoho/page5/newinflu/influkeikaku_0.html
山口県新型インフルエンザ対策行動計画

http://www.pref.tokushima.jp/Generaladmin.nsf/topics/3C0F768EEF27199949257273007E266C?opendocument
徳島県における新型インフルエンザ対策について

http://www.pref.ehime.jp/040hokenhukushi/030healthpro/00007437051129/index.html
愛媛新型インフルエンザについて

http://www.pref.kochi.jp/~kikikanri/tori/infuruosirase.html
高知県/県庁各課室/総務部/危機管理課/新型インフルエンザ

http://www.fihes.pref.fukuoka.jp/~idsc_fukuoka/pandemic_influenza.html
福岡県新型インフルエンザ対策関連情報 - 福岡県感染症情報

http://www.pref.saga.lg.jp/web/singata-infuluenza.html
佐賀県:佐賀県では新型インフルエンザの発生に備えています

http://www.pref.nagasaki.jp/influenza/newtype/understanding.html
長崎県ホームページ:新型インフルエンザについて正しく理解しましょう

https://www.pref.kumamoto.jp/health/Influenza/koudo_keikaku.html
熊本県新型インフルエンザ対策行動計画について - 熊本県ホームページ

http://www.pref.oita.lg.jp/12200/inf_taisaku/index.html
大分県新型インフルエンザ対策関連情報

http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/fukushi/kenko/influenza/index.htm
宮崎県:新型インフルエンザ対応指針

http://www.pref.kagoshima.jp/kenko-fukushi/kenko-iryo/kansen/keikaku/singatainfu.html
鹿児島県:新型インフルエンザ対策について

http://www3.pref.okinawa.jp/site/contents/attach/10744/shingatainfuru1.pdf
沖縄県新型インフルエンザ対策行動計画

[ 2008/12/30 00:00 ] 使えるマニュアル・HP | TB(0) | CM(0)

田代眞人先生 任期満了に伴い国立感染症研究所ウイルス第三部長退任へ 

 新型インフルエンザの存在を岡田晴恵氏と共に広めた国立感染症研究所ウイルス第三部長田代眞人先生は、平成21年3月に任期満了に伴い退任予定です。





 田代眞人先生の著書は岡田晴恵氏と共著ばかりです。田代眞人先生は、岡田晴恵氏に利用されていたということになるでしょうか?

 それとも田代眞人先生自身の研究生活にとってメリットがあったのでしょうか?

 平成21年度の予算内示で、国立感染症研究所における経鼻粘膜ワクチン研究予算の大幅増額が提示されています。経鼻粘膜ワクチンの開発は田代眞人先生がこれまで力を注いでいた分野であり、新型インフルエンザというきっかけで、その予算が認められたという計算はあったのかもしれません(推測です)。

 なお、田代眞人先生の天下り先はすでに決まっております。そこで研究はできないでしょうが、動向に、今後も注目していきたいです。

[ 2008/12/29 00:00 ] 木村盛世等 | TB(0) | CM(2)

WHO尾身茂先生 任期満了に伴い西太平洋地域事務局長退任へ 

 ポリオ撲滅をWHO目標である2000年より3年も早く、1997年に西太平洋地域で達成するのに貢献した尾身茂先生は、1998年9月14日、WHO-西太平洋地域事務局長に当選、その後再任し、現在に至っています。 重症急性呼吸器症候群(SARS)対策で陣頭指揮をとったことは有名です。

 現在は鳥インフルエンザ対策及び新型インフルエンザ対策にも関わっており、時々日本に帰国し、新型インフルエンザ関連の講演を行っているようです。

 そんな尾身茂先生も、来年早々をもって任期満了に伴い西太平洋地域事務局長を退任することになっております。自治医科大学公衆衛生学教授という肩書きをずっと保持しているので、もしかしたら出身大学である自治医科大学に本拠地を置くことになるのでしょうか。それとも更なる活躍の場が与えられていくのでしょうか。

 世界で活躍している尾身茂先生の動向に、今後も注目していきたいです。

[ 2008/12/28 00:00 ] その他 | TB(0) | CM(2)

インフルエンザ(A/H1N1)タミフル耐性株の国内発生状況はたった2.6% 

 日本は世界のタミフル生産量の70%以上を臨床現場で使用していながら、世界全体のタミフル耐性頻度に比べ顕著に低い2.6%の耐性率という興味深いデータが国立感染症研究所から報告されています。

 2007年11月頃から、タミフルに対して強い耐性となるA/H1N1亜型インフルエンザウイルスが、ノルウェーの67%を筆頭に、EU諸国全体では20%以上の高頻度で検出されるようになっています。このため、WHOグローバルインフルエンザサーベイランスネットワークでは、全世界的なタミフルなど耐性株サーベイランスを強化しています。

 2008年4月~10月現在での世界全体の出現頻度は39%であり、2007年後半~今年3月までの16%を大きく上回り、南半球諸国を含めて世界的に耐性株が広がり始めている。特に、セネガル、南アフリカではA/H1N1分離株の100%が耐性であり、アフリカ地域全体でも88%が耐性株となっているのは驚きです。

 これら耐性株はタミフルを服用していない患者から分離されており、通常の病原性をもった市中流行株として人々の間に広がっており、インフルエンザ対策上大きな問題となっています。

 日本は世界のタミフル生産量の70%以上を臨床現場で使用していることから、市中流行の耐性株に加えて、薬剤の選択圧による耐性株の高頻度出現が危惧され、世界中がわが国における耐性株の発生動向を注目しています。

 総解析数1,734株中45株の耐性株が同定され、国内の耐性株の発生頻度は2.6%でした。発生頻度を年別に見ると、2007年は331株中1株(0.3%)、2008年は1,403株中44株(3.1%)で、2008年に入ってからの発生頻度が高い結果でした。しかしながら、わが国は世界一のオセルタミビル使用国にもかかわらず、諸外国に比べるとその発生頻度は著しく低いという驚くべき結果でした。

 全文は以下の国立感染症研究所 IASRのホームページを参照してください。新型インフルエンザ対策の一環として、タミフルの備蓄を世界中で行っていますが、新型インフルエンザの原因となるウイルスがタミフル耐性でないことを望みます。なお、鳥取県では68株中22株が耐性株で、発生頻度は32.4%と突出していたというのが興味深いところです。

http://idsc.nih.go.jp/iasr/rapid/pr3462.html

[ 2008/12/27 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(1)

感染症専任保健師 

新型インフルエンザ:大流行を想定、京都市と病院関係者ら訓練--中京 /京都  新型インフルエンザの大流行を想定した訓練が18日、中京区の京都市立病院と市衛生公害研究所で行われた。市や病院関係者ら約100人が参加。各保健所に配置され感染症対策を専門的に行う 「感染症専任保健師」 も今回初めて加わった。

 市によると、市内で新型インフルエンザが大流行した場合、最大で約37万人が感染し、約2万9000人が入院するという。

 訓練はアジアの国で新型インフルエンザが発生して世界規模で感染が拡大し、市内でも患者1人が発生して市立病院に入院、他にも感染が疑われる患者が増えているとの想定。発生時に保健所などに設置され、受診が必要な市民を判断する「発熱相談センター」で聞き取り調査を行ったり、カプセル型の隔離機で他の病院から搬送されてきた患者を感染症病棟へ搬送する訓練などに取り組んだ。【小川信】 (毎日新聞2008年12月19日 地方版より引用・一部改編)
 相変わらず、カプセル型の隔離機で他の病院から搬送されてきた患者を感染症病棟へ搬送するという所はご愛敬(強く推奨しない)ですが、この記事では「感染症専任保健師」という単語が気になりました。

 感染症専任保健師と聞くと、聞こえが良いですが、正式な資格があるわけではありません。ちなみに、感染管理看護師(Infection Control Nurse(ICN))は、主に病院などの医療機関に所属し、医師、薬剤師などと院内感染対策チームや同様の委員会などを構成して、日常の看護業務や病院内全般における院内感染の防止など感染症対策を行う看護師のことで、広く認知されています。

 公衆衛生医師も含め、保健所に勤める職種の専門性を認定するシステムがないことは、問題になっています。もちろんMPHであるとか、医学博士といった過程を証明するシステムはありますが、現場で学んだ経験を評価する内科認定医であるとか、専門医のようなシステムは残念ながらありません。  

 感染症専任保健師はあくまで「専任」であり、「専門」ではないと思われますが、名称としてはかっこいい響きがします。  

[ 2008/12/26 00:00 ] その他 | TB(0) | CM(0)

マスク装着すれば1m間隔で電車に乗る必要ないのでは 

通勤電車、せき・くしゃみの射程実験 新型インフル想定

 新型インフルエンザの大流行に備え、国土交通省の国土交通政策研究所が鉄道輸送実験を2008年12月22日、東京都足立区にある東京メトロの検車区で行った。実験は、新型インフルエンザの感染者が見つかった場合、首都圏でどれぐらいの輸送力が確保できるかを試算するために行われた。

 政府のガイドライン案によると、せきやくしゃみによる感染防止には、乗客同士の間隔を1、2メートル開ける必要がある。今回は実際の車両を初めて使い、マスクをした約20人の「乗客」が座る位置や立つ場所など様々な乗車パターンを確認した。

 研究所によると、1日500万人が鉄道を使って都内に通勤や通学している。研究所がJR東海道線(川崎―品川間)をモデルに行った図面上の試算によると、平日、最も混雑する午前8時台に6万1172人が乗車しているが、間隔を広げて乗せた場合、約2割の1万1400人しか乗車できなかった。
(朝日新聞2008年12月22日より引用・一部改編/写真は産経新聞より引用)
 国土交通政策研究所とは何でしょうか。
 国土交通政策研究所は、国土交通省におけるシンクタンクとして、内部部局による企画・立案機能を支援するとともに、政策研究の場の提供や研究成果の発信を通じ、国土交通分野における政策形成に幅広く寄与することを使命としています。国土交通政策研究所は、こうした使命を果たすために、 1.社会経済のトレンドの分析および長期展望の提示、2.様々な分析手法を通じた客観的な政策効果の分析、3.内外における新しい行政手法の調査研究、という3つの機能を柱として、調査研究に取り組んでいます。研究課題は、美しく良好な環境の保全と創造、自立した個人の生き生きとした暮らしの実現、効率的・効果的な社会経済・行政システムの構築など、多岐にわたっています。
国土交通政策研究所HPより)
 インフルエンザパンデミックの際に、もし感染率及び致死率が高ければ、それでも電車に乗るような人はほぼ全員マスクをしていると想像できます。
 マスクをしていても、1m間隔で電車に乗る必要があるでしょうか。
 答えはもちろん 「No」です。
 では、仮に1m間隔で電車に乗っている場合、中央の座席に座っている人が途中駅で降りる際に他人との間隔を1m以上あけたまま、ドアまでたどり着けるでしょうか。
 答えはもちろん 「No」です。  

 このような実験は机上で考えている間は「必要だ」と思ってしまうのですが、実際に再現してみることで、誰もが「ばかげている」「あり得ない光景だ」「非現実的だ」と体感するという意味で、日本で1回くらいは試してみる価値のある訓練でした。  

[ 2008/12/25 00:00 ] 訓練フェーズ5B・6B | TB(0) | CM(0)

プレパンデミックワクチンの副作用報告(6000人中8人入院) 

注射 新型インフルエンザに備えて厚生労働省が備蓄する大流行前(プレパンデミック)ワクチンについて、同省研究班(代表研究者=庵原(いはら)俊昭・国立病院機構三重病院院長)は2008円12月18日、年度末までに安全性確認の追加調査を行う方針を決めた。

 臨床研究で接種した約6000人中8人が脳血栓などで入院したため。接種対象者と同じ病院などに勤務して、ワクチンを接種しなかった人と、入院頻度を比較し、8人の入院とワクチン接種との間に因果関係があるかどうか調べる。

 研究班は今年8月から有効性と安全性を調べるために、医療関係者など約6000人にワクチンを2回接種した。これまでに、2回目の接種終了から約1か月後までに8人が入院し、うち心臓などに合併症がある2人に心室細動などの症状が出たほか、脳血栓で入院した例もあった

 臨床研究の対象となるワクチンは、新型インフルエンザに変異する可能性が高いとされる強毒性鳥インフルエンザ「H5N1型」を基に作製したワクチン。流行に備えて国が2000万人分を備蓄、医療従事者や警察官など以外に接種対象をどこまで広げるかが議論となっている。
(2008年12月18日 読売新聞より引用・一部改編)
 現在販売されている季節性インフルエンザワクチンの主な副作用は以下のとおりです。
副反応等発現状況の概要

(まれに:0.1%未満,ときに:0.1~5%未満,副詞なし:5%以上又は頻度不明)

重大な副反応

1. ショック,アナフィラキシー様症状
まれにショック,アナフィラキシー様症状(蕁麻疹,呼吸困難,血管浮腫等)があらわれることがあるので,接種後は観察を十分に行い,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

2. 急性散在性脳脊髄炎(ADEM)
まれに急性散在性脳脊髄炎(ADEM)があらわれることがある。通常,接種後数日から2週間以内に発熱,頭痛,けいれん,運動障害,意識障害等があらわれる。本症が疑われる場合には,MRI等で診断し,適切な処置を行うこと。

3. ギラン・バレー症候群
ギラン・バレー症候群があらわれることがあるので,四肢遠位から始まる弛緩性麻痺,腱反射の減弱ないし消失等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

4. けいれん
けいれん(熱性けいれんを含む)があらわれることがあるので,症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

5. 肝機能障害,黄疸
AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

6. 喘息発作
喘息発作を誘発することがあるので,観察を十分に行い,症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副反応

1. *過敏症
まれに接種直後から数日中に,発疹,蕁麻疹,湿疹,紅斑,多形紅斑,そう痒等があらわれることがある。

2. 全身症状
発熱,悪寒,頭痛,倦怠感,一過性の意識消失,めまい,リンパ節腫脹,嘔吐・嘔気,下痢,関節痛,筋肉痛等を認めることがあるが,通常,2~3日中に消失する。

3. 局所症状
発赤,腫脹,硬結,熱感,疼痛,しびれ感等を認めることがあるが,通常,2~3日中に消失する。

(Flu-シリンジ「生研」添付文章より引用)
 心室細動、脳血栓という副作用は見当たりません。両者とも、放置しておけば死に至る疾患であり、副作用であれば重篤です。
 因果関係の検討をするには6000人の研究ではサンプリング数として統計上足りないと思いますが、どういう結論が出るのでしょうか。気になるところです。

 行政にいるものとしては、国民からプレパンデミックワクチンに関する質問があった場合、この8人の入院の事実も客観データとして伝えるべきでしょう。

[ 2008/12/24 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(1) | CM(2)

自由民主党・与党PTはアメリカのプレパンデミックワクチンの備蓄は2,000万人(7%)と説明 

与党鳥由来新型インフルエンザ対策に関するプロジェクトチーム
厚生労働省 説明資料(平成20年12月4日)
によると、

アメリカのプレパンデミックワクチンの備蓄は2,000万人(7%)と記載されています。

自由民主党
座長 川崎二郎
鴨下一郎(医療委員長)
後藤茂之(厚生労働部会長)
森山裕(総務部会長)
松浪健四郎(外交部会長)
福井照(国土交通部会長)
井上信治(厚労部会長代理)
菅原一秀( 〃 )
伊達忠一( 〃 )
西島英利(参)
公明党
座長代理 坂口力
福島豊(社会保障制度調査会長)
桝屋敬悟(厚生労働部会長)
谷口隆義(総務部会長)
浜田昌良(外交部会長)
高木陽介(国土交通部会長)
江田康幸(環境部会長)
山本博司(厚生労働部会長代理)

 仮にも日本国の与党のプロジェクトチームが2008年12月4日時点で把握しているデータがアメリカのプレパンデミックワクチンの備蓄は2,000万人(7%) なのに、岡田晴恵氏は何を根拠に100%の備蓄といっているのでしょうか。

アメリカのプレパンデミックワクチンの備蓄が100%というのはうそです。
アメリカは100%の備蓄なのに、日本はぜんぜん足りないと説明したいだけなのです。

[ 2008/12/23 00:00 ] 国・国会・内閣官房 | TB(0) | CM(0)

感染対策医師(ICD)からの貴重なアドバイス 

 感染対策医師(ICD)と思われるヒロさんから、貴重な長文コメントをいただきましたので、今日はそれを紹介することにします。臨床経験に基づいたとても価値の高い、具体的で的を得たこのようなコメント内容こそが日本中に普及すべきであり、危機をあおり、どうしようもない感染対策に根拠のない物品購入を勧める風潮を断固として変えていきたいです。
 いやぁ 著書も同様にひどい内容ですよ。あれはメディアが作った虚像ではありません。先日、私の働いている病院の院長が、岡田氏の本を読んでいるのを発見し、すぐに捨てるように言いました。彼女が院内感染対策やったことないのは明らかです。「経験がないまま知識が先行するとどうなるか?」という好例ですね。

 病院というのは、感染者が集まってくる場所であり、かつ感染が重なると死亡しかねないような弱者(がん患者、術後患者、新生児など)が集団生活をしている場です。しかも、ひっきりなしにお見舞い客が出入りし賑わっています。この渾然とした場で、患者と医療従事者をいかに守ってゆくかが院内感染対策医師(ICD)に問われています。

 絶望的なようでいて、実は基本的な手順を守れば院内感染は予防できます。ただ、手順にはエラーが発生するのが常ですから、このエラーの早期発見と再発予防策がICDの主たる業務といえるわけです。ヒトがヒトに対応する以上、このエラーは永遠に発生するわけですが、「院内感染は予防できる」という基本スタンスに変わりはありません。ここは理論というより経験です。理論でいえば、すべての医療スタッフはゴーグルとN95マスクを装着して診療に臨むべきということになるでしょう。

 さて、こういう日常業務をこなしてきたICDにとって、一般社会の感染対策など簡易なものに思えます。「簡易」というのは、「ほとんど道具はいらない」という意味です。「当事者たちに危機感がない」という意味では、対策推進は「簡単」ではないでしょうけど・・・。

 先日、「ICDの経験から職場の新型インフルエンザ対策について話をしてほしい」と依頼があり出向きました。集まっているのは先進的に取り組んでいる企業の担当者たち。ただ、BCPはともあれ感染対策の内容をきくと、 「あの~、お宅の会社、誰かに意図的に狙われてるんですか?」と言いたくなるような厳重な対策。そんな対策をしている病院なんてひとつもありません。お金がないからではありません。不必要だからです。

 そんな話をしながら、スタンダードプリコーションなどを職場に読みかえて質問に答えてゆきました。それなりに喜んでいただけたと思います。

 ある企業の担当者は、 「おかげで弊社の対策予算が大幅に削減できます」 と言いました。この会社は、接触感染予防で本社ビルの全てのドアと全てのボタンを非接触式にすることを検討中だったとか。

触らないことを前提にした対策は破綻しますよ。触らずに仕事も生活も不可能ですからね。触ったら手を洗う戦略に切り替えてください。実際、病院では触らずに治療はできません。その代り、汚染されている可能性のあるモノに触れたら、手を洗うことを原則としています。手洗いといってもエタノールスプレーで十分です。会社のプライベートエリアとパブリックエリアを確認し、その継ぎ目となる出入り口にエタノールスプレーを置いてください。念のため、汚染されがちなトイレ、握手など他者との直接接触が活発なエレベーターホールにも設置すれば、不特定からの接触感染のリスクは回避できます」

 話を聞いていると、産業医に知識がないのが最大の問題のように思えました。企業の担当者たちも、産業医は新型インフルエンザについて知識がなさすぎると言います。また、勉強会に、それぞれの企業の産業医の言っていることを持ち寄ると、あまりにもバラバラであきれてしまったとも・・・。まあ、このあたりは巡り合わせという感じもしますが(すぐれた産業医も多いですし)、それでも感染対策を勉強している産業医は少ないかもしれません。

 もっとも、新型インフルの医療対策の議論を現場からみていると、日本医療の課題そのものを混同しているように感じることがあります。地方の医師不足、社会保障制度の混乱、感染症臨床の立ち遅れ、メディアリテラシーの遅れた医療現場・・・。発熱外来の計画が進んでいない地域は「新型インフル対策が遅れた地域」と言えるでしょうか? 産業医の問題もまたそうなんでしょうね。

 まあ、ストレスに強い社会というのは、平時からやるべきことをきちんとやっている社会なんだと感じるこの頃です。


[ 2008/12/22 00:00 ] その他 | TB(0) | CM(0)

鳥インフル対応で北海道が対応マニュアル-陽性の時は? 

 道内などで今年春、野生のオオハクチョウの死骸(しがい)から強毒性の鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)が検出されたことを受け、道は道内の野鳥の調査監視について対応マニュアルをまとめた。

 マニュアルでは、警戒レベルを〈1〉通常時〈2〉近隣国で鳥インフルエンザが発生した時〈3〉国内で発生した時――の三つに区分。通常時でもオオハクチョウなど感染リスクが高い野鳥33種について、同一場所に3羽以上、タカ目の野鳥は1羽以上の死骸が見つかった場合、ウイルスの保有検査を行うこととした。

 ウイルスの国内侵入を早期に発見するために環境省と協力し、ウトナイ湖、尾岱沼(おだいとう)、クッチャロ湖、濤沸(とうふつ)湖の4湖沼で、定期的にガンカモ類のふん便調査を行うことを定めた。

 一方、鳥インフルエンザの防疫対象となっているニワトリやアヒルなどの家禽(かきん)を飼う農家を対象に、道が今年6~10月に道内258か所を調査したところ、33か所で消毒設備の不備などが見つかった。12月からは防疫対象の家禽は、現行の4種類から7種類に増えることになっており、道は今後、指導を改善強化していく方針だ。
(2008年11月26日 読売新聞より引用・一部改編)
 鳥はH5N1などのインフルエンザウイルスを一定の割合で保有しているので、陽性反応的中率は低いものの、このような検査を行う限り、いつかは陽性反応がでるはずです。  その際、北海道はそのような対応を取るのかが気になるところです。発見された湖周辺を封鎖するのか?

 ちなみに私はもし陽性反応が出ても、一般国民はなんら変りなく生活を続けてよいと思います。日本で鳥と濃厚に接触して生活している人はごく一部の人たちだけであり、その人だけが注意すればトリ→ヒト感染は起こり得ません。あたかも全国民にトリ→ヒト感染の恐れがあるようなことはいうべきではありません。

[ 2008/12/21 00:00 ] 鳥インフルエンザ | TB(0) | CM(0)

マスクの売上高 昨年比約40%UP・230億円 

 最近、街でよく見かけるのが“マスク愛用者”。編集部でもマスク着用者が目立っているが、風邪ではなく、インフルエンザなどの予防用に着けている人が多いようだ。さっそくマスクの売れ行きを調べてみると、なんと昨年比約40%UP・230億円という数字! 新アイテムも続々登場しているようだ。そこで今年のマスク・ラインナップを追ってみた。

 全般的な傾向として、花粉やウィルスを99%カットするなどの「高機能」をうたうアイテムが目立つ。中でも一番の注目は「N95マスク」。米国NIOSH(労働安全衛生研究所)のN95規格をクリアしたスグレモノで、結核菌の院内感染対策用として使われている高機能マスクだ。1つ800円から本格的なものになると1万円(!)と、他のマスクと比べてかなり高めの値段設定にも関わらず、大手インターネットショップ「楽天」の抗菌・除菌グッズカテゴリでは、売れ筋上位を独占(12/12現在)している。

 N95マスクを発売している白元の広報に聞いてみると「テレビ等でインフルエンザの特集が放送される影響か、問い合わせが殺到しています。弊社ではことし新発売の商品ですが、注目度は非常に高いですね」とのこと。やはり、恐いのはインフルエンザウイルス。予防注射以外にこれといって有効な対策がないため、重宝がられているようだ。

 一方、そこまで本格的ではないにしろ、利用者のニーズに沿った高機能マスクも各社から発売されている。たとえば、メガネ派にぴったりな「サニーク 快適ガードプロ」シリーズ(525円/5枚入り・株式会社白元)。ノーズクッションのフィットにより鼻部分から上方向への呼吸のモレを防ぎ、メガネのくもりをなんと99%もカットするという。

 また、女性にうれしいのは「メイクがおちにくいマスク」(473円/3枚入り・興和新薬株式会社)。プロテクトコート(特許出願中)というフッ素コーティング処理することで、化粧がくずれにくく、汚れにくいマスクへとなっている。色もベビーピンクを使用。なんでも女性の肌をキレイに見せる効果があるのだとか。

 花粉やインフルエンザの影響で、どんどん高品質化・多様化する今年の“マスクラインナップ”。「風邪の時に」という用途からインフルエンザ等の予防対策アイテムとして、マスク業界はますます加熱しそうだ。 【WalkerPlus/安藤真梨】
(2008年12月12日WalkerPlusより引用)
 マスクの販売数が増加しているにもかかわらず、インフルエンザ患者の報告数が減っていないというのは、日本人の「買って満足」という性格をよくあらわしていると思います。備蓄用ということなのでしょう。せっかく購入したマスクは使ってこそ価値があります。使用期限もあることですし、人ごみに出かけるときは使用してはいかがでしょうか?

[ 2008/12/20 00:00 ] 企業の動き | TB(0) | CM(0)

高病原性鳥インフルエンザの定義の確認(復習) 

miyake.jpg  このブログは、ある一定のインフルエンザに関する知識を持っている人を対象に記述していましたが、閲覧数が増えるに従い、「鳥インフルエンザ」と「新型インフルエンザ」の区別がつかない方も閲覧しているようですので、改めてそれらの違いを確認しましょう。マスコミを含む国民の大多数は、以下の3つの区別がついていないと思います。

 逆説的に考えれば、その違いを曖昧に表現し、「鳥インフルエンザ」の致死率や症状が、あたかも「新型インフルエンザ」にも当てはまるように記述しているのが、昨今の恐怖心を煽る手法なのです。

  「鳥インフルエンザ」と「新型インフルエンザ」が異なるという事実を、我々は国民にもっとPRしないといけないようです。

 まず、感染症法という法律に、その違いは明確に記載されています。日本国が、国家としてその違いを法律で明記しています。この法改正は平成20年5月12日施行ですので、昨年までの情報しか持ち合わせていない人にとっては理解不能なのかもしれません。

①二類感染症:鳥インフルエンザ(H5N1)
②四類感染症:鳥インフルエンザ(H5N1以外)
新型インフルエンザ等感染症

 これ以外に、五類感染症:インフルエンザ(鳥インフルエンザ以外)がありますが、さすがにこのインフルエンザが他と違うことには気づき始めているようです。

 本ブログでは新型インフルエンザ対策を中心に情報発信していきますが、二類感染症:鳥インフルエンザ(H5N1)と、四類感染症:鳥インフルエンザ(H5N1以外)にもほんの少しですが触れて行きたいと思います。

 国際獣疫事務局が定義する高病原性鳥インフルエンザは以下の①~③に該当するウイルス感染症です。

① 感染卵尿腔液の1:10希釈液0.2 ml を、4~8週齢の感受性鶏8羽の静脈内に接種し、10日以内に6羽以上致死させる(致死率75%以上)。
② ①のテストで1~5羽の鶏を致死させるH5又はH7亜型以外のウイルスの場合、トリプシン非添加で培養細胞にプラックを形成する。
③ 低病原性のすべてのH5, H7ウイルス及びトリプシン非添加でも培養細胞でプラックを形成する他の亜型のウイルスの場合、HAの開裂部位のアミノ酸配列を決定する。それが他の高病原性株と同等の場合は高病原性とみなす。

  「高病原性」とは、あくまで「家禽」に対して病原性が高いということを意味しているのであり、決してヒト(そして野鳥)に対してではない ということは、多くの人が勘違いしていることです。家禽とは、「鶏、あひる、うずら、きじ、だちょう、ほろほろ鳥及び七面鳥」の7種類の鳥類のみを指しますので、例えば「白鳥が高病原性鳥インフルエンザになった」という表現は言葉の使い方が間違っています。
 また、「高病原性」かどうかということは、鶏8羽中、6羽以上が死ぬかどうかという、原始的な方法で判定されているのも意外に感じるのではないでしょうか?

[ 2008/12/19 00:00 ] 鳥インフルエンザ | TB(0) | CM(0)

マスコミ報道の尻拭いを強いられる行政職員 

 テレビや新聞、雑誌などで、新型インフルエンザの脅威をあおる内容が報道された後には、全国の保健所などにはかなり多くの電話相談があります。

 「昨日テレビで新型インフルエンザは目からも感染すると放送してたけど、ゴーグルなんてどこで売っているか分からないし、どうすればいいんですか!!!」

 「アメリカに全国民分のプレパンデミックワクチンの用意があるのに、どうして日本は全国民分のワクチンがなくて、しかも我々ではなく保健所のあなたたちに優先権があるなんてとんでもない!!!」


「なぜこういう質問に対して、私たちが答えなくてはいけないんですか?情報発信者が責任を持って回答してください。」と心の中で思いながら、正しい情報を伝えるのが私たちの務めと思い、一つ一つ丁寧に説明し、真実を客観的データをもとに伝えていきます。

すると、電話の先の方はお怒りになります。

「え!!!では、テレビ放送内容は間違っているんですか!!!」

「アメリカのプレパンデミックワクチン備蓄の件は公式発表がないので公式見解としては間違いです。目からの感染の可能死については、100%間違いとは立場上言えませんが、まだ発生していない感染症ですので、少なくとも「感染の可能性が高い」とはいえませんね。何もわからないというのが真実です」

「でも、国立感染症研究所のひとがインタビューで答えてましたよ!!!」

「・・・(絶句)」

 電話が終わった後、疲労感が漂います。

 報道しっぱなしで、問い合わせは地元の保健所へって、それはないでしょう。もちろん正しい情報をこれまでも、そしてこれからも丁寧に説明します。しかし、尻拭いは勘弁願いたいです。

 国立感染症研究所の肩書で発言しているのなら、組織に責任をとってもらわないといけません。

 ということで、 国立感染症研究所のお問い合わせ先のホームページを紹介します
http://www.nih.go.jp/niid/comments/index-j.html

国立感染症研究所およびこのサイトに関するお問い合わせは、info@nih.go.jpで受け付けております。

問い合わせ要項
メールには、お名前・ご職業やご所属・年齢などをお書き添えください。また、 質問の動機を書き添えて頂けると幸いです。

質問内容は、具体的かつ明確にしてください。各ページに対する問い合わせであれば、タイトルやURLを明記してください。特定の感染症に関するものは、わかる範囲で感染症の名称を明記してください。

当研究所は診療を目的とした医療機関ではありません。個々の病状については、お答えできない場合がございますのでご了解ください。

研究所への就職や研修については、別にサイトを用意しております。そちらをご参照になり、問い合わせはお控えください。

機器・試薬・書籍等の販売・宣伝を目的としたメールは受け付けません 。

 国立感染症研究所の多くの他の職員に迷惑がかかるのだと思いますが、やはり国立感染症研究所研究員としての発言には責任を持っていただきたいので、国立感染症研究所で答えてください。よろしくお願いします。我々は国立感染症研究所研究員としての発言内容に答える責務はありません。各自治体の皆さんも、場合によってはこちらを紹介してよいでしょう。 

[ 2008/12/18 00:00 ] 木村盛世等 | TB(0) | CM(1)

手を~洗いましょう~♪ゴ~シゴシ♪ゴ~シゴシ♪ 

 インフルエンザなど感染症の流行期を控え、相模原市保健所は楽しみながら正しい手洗いを学んでもらおうと、「手洗い歌」を考案した。童謡の 「手をたたきましょう」の替え歌で、手の甲や指先など手の隅々まで洗うことで感染症予防につなげる内容。市内の保育園などで取り入れられており、「指導しやすくなった」と好評という。

 手洗い歌は、市保健所保健予防課の若手職員が考案。「誰でも知っている歌」として原曲に「手をたたきましょう」を選んだ。

 歌詞は、二番まで歌い終わると手のひらから指の間、手首まで丁寧に洗える内容。例えば「笑いましょう あっはっはっ」の部分は手の甲を滑り台に見立て「滑り台 ツールツル」に、二番の「怒りましょう うんうんうん」は手首を洗う「腕時計 グールグル」に、それぞれ替えている。

 今月から市内の保育園や幼稚園、福祉施設などに紹介。早速取り入れた市立文京保育園(同市豊町)は「なじみのある歌で、丁寧な手洗いを指導しやすくなった。すぐに覚えて自分で歌いながら手を洗う子供もいる」と効果を実感している。

 市保健予防課は「感染症予防には手洗いが効果的。正しい方法を身に付けてほしい」と替え歌を活用した手洗いを呼び掛けている。
(2008/12/10 カナコロより引用・改編)
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiidec0812267/
 これはいいアイデアです。こういう お金がかからなくても保育園児に親しみやすく、確実な感染予防ができる方法を国民全体で共有していくことが大切です。

 新型インフルエンザ対策は、個人レベルではお金をかけることによって対策ができるのではなく、手間をかけること(手洗いと咳エチケットの徹底)で対策が可能であることを、これからこのブログでも強力に情報発信していきたいと思います。

 この歌詞は相模原市のホームページに公開されています。相模原市の方から、以下のようなコメントをいただきました。
手洗い歌の歌詞についてですが、著作権の関係で、
ホームページへの掲載が遅れてしまいましたが、
現在は以下のURLに掲載しておりますので、
ご確認ください。

http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/
hokenjo/hokenyobou/pdf/tearaiuta.pdf

なお、このPDFを各自治体等のホームページから直接ダウンロードする方式にしますと使用料が 発生してしまいますが、本市ホームページへの リンクにしていただければ使用料は発生しないと 日本著作権協会にも確認しておりますので 併せて申し添えいたします。
相模原市内だけでなく、日本全国に広がるといいですね。

[ 2008/12/17 00:00 ] 学校・保育園・幼稚園 | TB(1) | CM(2)

新型インフルエンザ関連HPの「引用」を著作権法的に考察する 

 他人のホームページ記事内容の引用方法について意見をいただきましたので、法的な解釈を検証しました。

 私はあるホームページに掲載された文を、自分のブログで取り上げて紹介したのですが,その人のホームページには、『この頁内に書かれている内容のコピー転載は厳禁です。』という記載があります。このような場合、「引用」のルールに則って利用したとしても,その管理人の許可を得ない限り、著作権侵害になってしまうのでしょうか?

 結論からいえば、きちんと 「引用」の要件を満たしていれば、「引用できる」 のです。

 ホームページ上の記載はあくまで一方的な意思表示に過ぎないのに対し,「引用」のルールは,ユーザーの利便性を高めるために、法律(著作権法)が特別に認めた重要なルールなのですから、個人のルールが法律が特別に認めた重要なルールに優先するというのは常識的には考えにくいのです。

 著作権法の第一人者である中山信弘・東大名誉教授は、 「引用は著作権法が認めている重要な権利の制限であり、著作権者の一方的意思表示によりこれを禁止することはできない」として、一方的表示は「法的には意味のない記載」だと断言されています(中山信弘『著作権法』(有斐閣,2007年)262頁参照)。

 では、「引用」の要件とはなんでしょうか。それは以下の4つの要件とのことです。
(1)取り込んだ他人の「著作物」を,自分自身の作成した文章・図画等と明確に区別できるか(「囲み」や「カギカッコ」等が適切に付されているか)。

(2)他人の「著作物」を必要以上に取り込み過ぎていないか(一部に言及すれば足りるのに,面倒だからといって全文丸々取り込んだりしていないか)。

(3)取り込んだ他人の「著作物」について,著作者の氏名や出典元の表記を適切に行っているか。

(4)取り込んだ他人の「著作物」を,勝手気ままにいじっていないか(文章の表現を変えたり,画像を加工したり,原文の面影を残したまま要約したりしていないか)。
jihyo.jp記事より引用http://gihyo.jp/design/serial/01/copyright/0003?page=3

 私は以上の根拠に基づき、著作権法を順守して、これからも「引用」の要件を満たしつつ他人のホームページ記事を許可なく引用させていただきます。
 私は日本国民として、日本国憲法および他の法律を尊重するのが公衆衛生的考え方の基本であると考えます。(時には無知のために逸脱する場合もあるでしょうが、そのたびに修正いたします。)

[ 2008/12/16 00:00 ] その他 | TB(0) | CM(0)

平成21年2月6日喜田宏・河岡義裕・押谷仁3教授が新型インフルエンザ対策を語る 

 喜田宏教授・河岡義裕教授・押谷仁教授の話が一度に聞け、しかも無料というとてもお勧めの講演会が開催されます。

 どうぞ本当のことを知りたい方は下記へお申し込み下さい。たった150名の定員なので、すでに満員かもしれません。

 これこそテレビでゴールデンタイムに放送してほしい内容だと思います。しかし、営利目的ではないので無理なのでしょう。残念です。

●新型インフルエンザをテーマにした一般の方を対象とする講演会を次のとおり開催します。ホームページの参加登録入力フォームによる参加登録は12月11日  (木)10:00から開始します。
詳しくは、ホームページhttps://krs.bz/crnid/c?c=302&m=429&v=a81be084 をご覧ください。

[公開講演会](どなたでもご参加いただけます)
文部科学省「新興・再興感染症研究拠点形成プログラム」
新型インフルエンザ研究最前線-3人のトップ科学者が語る-
日時 : 平成21年2月6日(金)14時~16時
場所 : 東京大学医科学研究所1号館講堂
 (http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/access/access/
主催 : 文部科学省、理化学研究所感染症研究ネットワーク支援センター、東京大学
医科学研究所
定員等 : 150名、参加登録順・無料
 プログラム概要
講演1 : 鳥とヒトのインフルエンザ/北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター
喜田 宏 教授
講演2 : パンデミック・インフルエンザ/東京大学医科学研究所
河岡 義裕 教授
講演3 : 新型インフルエンザの脅威とその備え/東北大学大学院医学系研究科
押谷 仁 教授
 *内容は予定であり、予告なく変更する場合があります。

(補足)
 皆さん投稿での貴重なご意見ありがとうございます。
 匿名での投稿であっても、技術の進歩によりIPアドレスから誰がどこから投稿したのか、わかるようになっております。
 ペンネームを変えても、同一人物であるかどうか分かります。他人の名前を勝手に語っても、たとえば神奈川県○○市からの投稿であるということも分かります。
 なお、ブログ開設以来、すべてのアクセス記録は保存しております。誰が何回、このブログを、どのプロバイダー経由で、どこから閲覧しているのか等、すべて記録されております。開設以来の記録を確認しましたが、同一人物が複数のニックネームを利用している事実が改めてわかりました。もちろんそれも個人の自由ですが、現代の技術では違うニックネームであっても、それが同一であることを客観的に知ることができるのです。
 その点理解の上、今後とも応援・批判を含めご意見よろしくお願いします。当ブログがここまで普及するとは開設時には思っておらず、影響力について反省点も認識しております。表現上、違法な行為がありましたら、法的根拠を具体的に示していただければ対応いたします。インターネットで公開されている情報の著作権の取り扱いについても、勉強し、明日までに方針をお知らせいたします。
 皆様からの真摯に受け止め、今後のブログ運営に反映させていただきます。
 今後ともよろしくお願いします。


[ 2008/12/15 00:00 ] 講演・セミナー | TB(0) | CM(1)

インフルエンザ予防接種週間 

National Influenza Vaccination Week

 The Centers for Disease Control and Prevention (CDC) has announced the week of December 8-14, 2008, as National Influenza Vaccination Week. This event is designed to highlight the importance of continuing influenza (flu) vaccination, as well as foster greater use of flu vaccine through the months of November, December and beyond.

 This year, Tuesday, December 9th, is designated as Children's Vaccination Day. Thursday, December 11th, is designated as Seniors' vaccination Day, and Friday, December 12th, will focus on vaccination of health care workers. Please help emphasize the importance of vaccinating these special populations with awareness activities.
CDCホームページより引用)
 先週の8日から12日まで、アメリカはインフルエンザ予防接種週間だったようです。日本にはインフルエンザ予防接種週間はありません。予防接種の副作用を過剰に恐れ、国家としての接種勧奨にきわめて消極的な日本という国家の状況が垣間見えます。

 アメリカではさらに
 12月9日火曜日:小児予防接種デー
 12月10日水曜日:高齢者予防接種デー
 12月11日木曜日:医療従事者予防接種デー
と各ハイリスク者に対する個別の予防接種勧奨日まで設定されています。

 毎年このようなインフルエンザ予防接種週間が設定され、ハイリスク者に対する個別の予防接種勧奨日まで設定されているという報道が新聞、テレビなどで報道されていれば、パンデミック時の優先接種者のカテゴリー分類が発表されても、国民は納得するのだろうなと感じました。

 アメリカと日本には、このような基礎的な知識の普及活動に残念ながら格差があることは否めません。リスクコミュニケーションの重要性を再認識させられました。

[ 2008/12/14 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(0)

インフルエンザに罹ったら猛省すること 

 新型インフルエンザ対策は見えない敵との戦いです。

 これを見える敵との戦いに見せるにはどうしたらいいでしょうか?

 以前から繰り返し伝えていますが、季節性インフルエンザ対策なくして新型インフルエンザ対策はありません。季節性インフルエンザにこれまでの人生で罹患経験のあるひとは、ない人と比べると、新型インフルエンザにも罹患する可能性が高いと言えるでしょう。なぜなら、環境だけでなく、その人の行動様式に問題があるからです。

 ですので、こんなに「新型インフルエンザ」「新型インフルエンザ」と叫ばれているにもかかわらず、今シーズンにも季節性インフルエンザにかかってしまった人は、猛省すべきでしょう。

 逆にいえば、その人には反省する時間が与えられているのです。

 なぜ自分はインフルエンザにかかってしまったのか?
 手洗いを食事の前、帰宅後、15秒以上していたか?
 咳が出ているときに、外出時に自らはマスクをして他人にうつしていないと堂々と言えるか?

 今年インフルエンザに罹患し、幸運にも後遺症なく回復した人は、猛省し、自らの行動を振り返りましょう。それが具体的な個人個人ができる新型インフルエンザ対策の第一歩だと思います。

[ 2008/12/13 00:00 ] その他 | TB(0) | CM(3)

マスクをつけて一斉に下校する訓練 

 新型インフルエンザの発生を想定し、全校児童がマスクをつけて一斉に下校する訓練が2008年12月3日、東京都荒川区立ひぐらし小学校で行われた。

 政府は先月末、1人でも患者が発生すればその都道府県の学校を一斉休校とする指針案をまとめたが、こうした訓練は全国的にもほとんど例がないという。

 同小ではこの日、給食終了後に各学級でマスクを配り、正しいつけ方を指導。その後、児童たちは校庭に集まり、集団下校した。
(2008年12月3日 読売新聞より引用・一部改編)
 外岡立人氏は、「これは非常におかしいと、僕は思う。状況には流れがあるわけで、突然空からウイルスが撒かれたなら、そうしたこともありえるかな、とは思うけど、たまたま都内で新型インフルエンザ患者が見つかったからと言って、そのような集団下校をさせる意味があるだろうか。公衆衛生学的にそのような判断となるのだろうか?子供達や父母に誤った恐怖感を植え付けるのが目的なのだろうか?
  こうした訓練を正当化するためには以下の問いに答えられる必要がある。
  ・どのようなときに集団下校するのですか?
  ・マスクを着ける意味は何ですか?
  ・学校から家庭までの間の大気中にウイルスがいるのですか?
  ・顔とか、髪の毛、服、ランドセル等は家に帰ってから消毒するのですか?」

との感想を日記で書いています。

公衆衛生士Misaki氏
・・・この訓練、私は無意味と見た。

 疑問なのは、下校した子供たちの行動だ。
・親の共働きが多くなっている社会で、集団下校をした児童が、おとなしく親の帰りを待つのか。最近は、ゲームに夢中の子供が多いらしいから、外出する率は昔に比べ低いのだろうが。
・塾や習い事に行く子はいないのか。学校以上に閉鎖された空間がたくさんあるのに。
・親が帰宅するまで、彼らを自宅に留めておく方法は通達されたのだろうか。
・親に連絡するシステムは万全だろうか。もちろん、学校周辺の地域住民への通知も必要になってくる。

との感想を日記で書いています。

 私は、このように感想を持ち、意見提起することこそが大切だと考えます。荒川区の訓練は決して無意味はありません。この訓練にはマスクくらいしかコストがかかっていません。それなのに全国紙が引用しただけでも、リスクコミュニケーション上意味があります。少なくとも外岡立人氏と公衆衛生士Misaki氏が訓練の意味を考えただけでも意味があります。「時間の無駄、手間の無駄、お金の無駄。」と切り捨てるのは簡単です。

 すべての行政機関が、完璧ではないことを認めるべきです。
 何事も、まず行動することが大切。この訓練が正当化される必要性はありません。この訓練から、物事を学び、考察し、自らの地域の計画に生かすことこそが大切です。行政であってもTry and Errorを繰り返さざるを得ないのが新型インフルエンザ対策だと思います。

[ 2008/12/12 00:00 ] 学校・保育園・幼稚園 | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザ疑い患者の人権?悪いけど、知りません、そんなの。  

 公衆衛生士Misakiのコラムというコーナーが外岡立人氏の徒然日記で始まりました。

プロフィール

2000年 カナダ、トロントへ
2006年 ライアソン大学の公衆衛生学部、公衆衛生学科卒業。日本では馴染みのない公衆衛生士。
2007年 帰国
以後、現在までアルバイトですが、フリーランスとしても活動を始めようか思案中です。
 この春から時々翻訳を手伝っていただいております(管理人)。

豊富な知識に基づいたコラムが今後非常に楽しみです。

12月1日のコラムから、辛口トーク全開で繰り広げられています。

しかし、その中で1点だけ非常に気になる文章がありました。
 正直なところ、この段階ですべきことは地域の封じ込め。
 Aさんと、その家族と、会社の同僚の行動範囲の封じ込め。
 この段階ではそれぞれの市町村レベルでの封じ込めになると思うが・・・。
 人権?悪いけど、知りません、そんなの。 放っておいたら日本全国に広がって死者が何人出るか分からないのに。
 ・・・というのが、公衆衛生的考え方と私は思っている。
 このMisaki氏が、もし日本で憲法および法律を守っていく意思があるのなら、このコメントはかなり危険です。
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律

前文

 人類は、これまで、疾病、とりわけ感染症により、多大の苦難を経験してきた。ペスト、痘そう、コレラ等の感染症の流行は、時には文明を存亡の危機に追いやり、感染症を根絶することは、正に人類の悲願と言えるものである。
 医学医療の進歩や衛生水準の著しい向上により、多くの感染症が克服されてきたが、新たな感染症の出現や既知の感染症の再興により、また、国際交流の進展等に伴い、感染症は、新たな形で、今なお人類に脅威を与えている。
 一方、我が国においては、過去にハンセン病、後天性免疫不全症候群等の感染症の患者等に対するいわれのない差別や偏見が存在したという事実を重く受け止め、これを教訓として今後に生かすことが必要である。  このような感染症をめぐる状況の変化や感染症の患者等が置かれてきた状況を踏まえ、感染症の患者等の人権を尊重しつつ、これらの者に対する良質かつ適切な医療の提供を確保し、感染症に迅速かつ適確に対応することが求められている。
 ここに、このような視点に立って、これまでの感染症の予防に関する施策を抜本的に見直し、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する総合的な施策の推進を図るため、この法律を制定する。
 「人権?悪いけど、知りません、そんなの。」この記述は、後々尾を引くコメントになってしまう気がします。老婆心ながら、心配してしまいました。

 医療職たるもの、常に人権を意識して、ひとりひとりの患者さんに応対していくべきだと考えています。新型インフルエンザ発生時であっても、「人権?悪いけど、知りません、そんなの。」という考え方が公衆衛生的考え方だと私は思いません。

[ 2008/12/09 00:00 ] 移送・搬送・隔離 | TB(0) | CM(1)

アメリカは全国民分のプレパンデミックワクチンの備蓄を完了している? 

朝日放送 近未来×予測テレビ ジキル&ハイド

「インフルエンザ最前線スペシャル!!」
日本へのウイルス侵入を防ぐため水際で闘うスペシャリストに密着!


を偶然見ました。

出た…作家の岡田晴恵氏。

でたらめな解説をしていてびっくりしました。

「アメリカは全国民分のプレパンデミックワクチンの備蓄を完了している」 と発表していました。

私の調べでは、アジュバンドを有効に活用すると、机上の空論上は全国民分に行きわたる分のワクチンがあるはずですが、アメリカ合衆国が公式に全国民分のプレパンデミックワクチンの備蓄を完了しているという報告・paperを見たことがありません。
(もしありましたら、私の勉強不足です。ご一報ください。)

さらに、最も新型インフルエンザへの変異が心配されるH5N1インフルエンザウイルスと言っていました(番組ナレーションとテロップで)。

最も新型インフルエンザへの変異が心配されるのはH5N1型ではなく、H9N2型じゃないんですか?
 世界的大流行(パンデミック)の危険性が懸念される新型インフルエンザ―新型インフルエンザの発生につながるのはH5N1型ではなく、H9N2型の鳥インフルエンザウイルスとなる可能性が高いとの見解を専門家らが示している。

 この見解は2008年7月22日、香港大学で開催された汎発性インフルエンザに関する非公開シンポジウムで示されたもの。H9N2型の方がヒト細胞への適応が進んでいるためだという。

 鳥インフルエンザの権威である米セント・ジュード小児研究病院のロバート・ウェブスター博士は、「シンポジウムでは、H9N2型ウイルスが新型インフルエンザの流行を引き起こす確率が高いとの見方で意見が一致しました」と語る。
あと、新型インフルエンザに備える3つが
①備蓄
②マスク
③手洗い

だそうです。1番が備蓄ですか?

作家である岡田晴恵氏は厚生労働省所管の国立感染症研究所の職員として、他の見本となる行動をしているといえると堂々といえるのでしょうか?
何故、1年前と同じ主張を繰り返しているのでしょうか?
英語読めないのでしょうか?

国立感染症研究所なら、厚生労働省の今年度の標語

<あ、その咳、そのくしゃみ~咳エチケットしてますか?~>

をPRすべきではないでしょうか?

こんな番組(視聴率は一桁)の方が、行政の広報よりも何億倍も一般国民への影響力が強い現実に、正直悔しさがこみあげてきます。

[ 2008/12/08 00:00 ] 木村盛世等 | TB(0) | CM(7)

石川県小松空港、いまだにカプセル使用訓練を実施 

   新型インフルエンザの発生に備え、石川県などは2008年11月25日、小松空港で患者が確認されたとの想定で、関係機関との合同防疫訓練を初めて実施した。約70人が参加し、国内への感染拡大を水際で阻止するため、検疫や病院搬送などの手順を確認した。

 訓練は、新型インフルエンザに感染した疑いのある乗客が国際線で小松空港に到着したと設定。県や県南加賀保健福祉センター、厚生労働省新潟検疫所小松空港出張所、小松市民病院などの職員、医師らが参加した。

 機内に見立てた入国待合室では、患者役の女性1人が発熱やせきなどの症状を訴え、航空会社から連絡を受けた検疫所が医師などの派遣を要請した。

 着陸後、防護服を着用した医師と検疫官が機内に乗り込み、のどの粘膜採取や問診などに当たり、感染の疑いが強いと判断。感染症指定医療機関となっている小松市民病院へ搬送した。医師らは他の乗客の健康調査や体温測定も実施し、感染の可能性がないかどうかも確認した。
(11月25日北國新聞より引用・一部改編)
 空港の封じ込め訓練といえども、カプセル型の厳重な封じ込めは必要ありません。このブログでも、半年以上前にその点は指摘しており、その後、消防庁もそのような通知を全国に出しています。

http://newinfluenza.blog62.fc2.com/blog-entry-129.html

 しかし、石川県は、なぜ未だにこのようなカプセルを使用した、疑い患者の人権を踏みにじり、国民に感染経路に誤解を与える訓練をしているのでしょうか。合理的な根拠もないのに、カプセルに入れられた人の気持ちを考えられないのでしょうか?新型インフルエンザの感染経路は飛沫感染(と接触感染)であり、飛沫核感染はないという前提なのに、なぜカプセルで患者を覆う必要があるのでしょうか?

 このような厳重な装備は、科学的な根拠がなく、そのような装備品を有していない一般国民の不安増幅するだけだという声が各地で上がり、防護服に関する検討が行われた結果、少なくとも疑い患者を搬送する救急隊員は、「マスク、手袋、ガウン、ゴーグル」で十分だという結論になりました。

[ 2008/12/07 00:00 ] 訓練フェーズ4B | TB(0) | CM(1)

診察患者からの感染リスクに巻き込まれる可能性はゼロの人が立案者 

 法律は誰が何を守るために作るのでしょうか。官僚が作るのでしょうか 、国民が作るのでしょうか、国民を代表する国会議員が作るのでしょうか。また、法律が守るのは、官僚の無謬性ではなく、国民の生活であるはずです。

 官僚は終身雇用で、医系技官は医療の現場に戻ることは基本的にはありません。つまり、新型インフルエンザ患者を診察し、患者から感染する可能性はゼロ、つまり自分が新型インフルエンザ患者を直接診る確率もゼロ、といえる人たちが新型インフルエンザ対策を裏で支えていることになります。

 でも時代はどんどん変わってきます。官による大本営発表ではなく、民によるインターネットを使った現場からのリアルタイムの発信、徹底した情報開示が行われ、皆さんが考える材料を得ることが可能になりました。

 ある医師専用掲示板から、興味深い記事を発見したので、引用改変して記事を書いてみました。

[ 2008/12/06 00:00 ] 国・国会・内閣官房 | TB(0) | CM(0)

ドライブスルー方式での新型インフルエンザ診察訓練 

 新型インフルエンザ発症を想定した対応訓練が26日、新庄市民文化会館などを会場に開かれた。管内の医師や看護師、市町村の職員ら約90人が、乗車したまま検査するドライブスルー方式の対処法を学んだ。同方式の訓練は県内で初めて。待合室での感染を防ぐなどの利点がある。

 関東地方で新型インフルエンザと思われる患者が発生。最上地方でも感染者が出た-との想定。患者役の参加者は駐車場内に設置されたテントで、乗車したまま問診を受けたり、ウイルス検査や体温測定をした。その後、ウイルスが見つかった人と見つからなかった人を隔離して診察。防護服を着た看護師らが応対し、検査器具の使い方などを確認した。

 訓練は防衛医科大学校の加来浩器(かく・こうき)准教授が指導。正しい知識や対応策の普及などを目的に、県最上保健所が主催した。同保健所は「慣れない訓練だったため、患者への説明不足など反省点はあったが、対応策などを広くPRできたと思う」としている。
(11月26日山形新聞より引用・一部改編)
 地方の場所にゆとりのある地域においては、アメリカで予防接種の際に実際に行われているようなドライブスルー方式の発熱外来は、感染拡大防止の観点から、非常に有用であると思われます。

 さらに(医療法などの方がクリアできると仮定して)、本当に今年の冬に1人の医者が1日、このドライブスルー方式の診察を交替で行ってみるというのが、今後のより実践的な訓練として提案できないでしょうか。

 そうすれば、
●1日中立って診察するのは疲れる
●カルテをどこで書くのか
●風雨が激しい時の対応は

など、より現実的な課題が見え、それに対する回答もだんだん見えてくるのかもしれません。

 なお、防衛医科大学校の加来浩器准教授は、FETP卒業生です。

[ 2008/12/05 00:00 ] 訓練フェーズ5B・6B | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザ発生時保健所業務継続計画(BCP)モデル(素案)への意見募集 

平成20 年11 月27 日
各保健所長 様
平成20 年度地域保健総合推進事業
新型インフルエンザ対策研究班(通称)
班長: 山口亮(北海道江別保健所長)

「新型インフルエンザ発生時保健所業務継続計画(BCP)モデル(素案)」への 意見募集について

 当研究班では新型インフルエンザに関する保健所の対策について調査研究を進めているところです。
 このたびその一つとして、新型インフルエンザが発生した場合、保健所がどのようにして業務を継 続するのかを定める業務継続計画(BCP)のモデル(素案)を作成しました。
 まだまだ不十分な内容であり、今後、追加や修正等を行うことにしていますが、現段階でご覧いた だき、ご意見をお聞かせいただければ幸いです。
 なお、お忙しいところ申し訳ありませんが、ご意見は、下記の項目をご記入の上、メールにて12 月19 日(金)までにお送りください。
 おって、いただきました個々のご意見にお答えできない場合もありますので、あらかじめご承知く ださい。



■ご意見をお寄せいただく際の項目
●所属
●お名前
●電話番号
●メールアドレス
●ご意見の場所及び内容
■ご意見の送付先
長野県佐久保健所 小林 良清
メールアドレス:kobayashi-yoshikiyo@pref.nagano.jp

全国保健所長会のHPに「新型インフルエンザ発生時保健所業務継続計画(BCP)モデル(素案)」への 意見募集について告知があります。一般の方も意見を出してよいと思います。

[ 2008/12/04 00:00 ] 行政の会議・計画 | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザ対策ガイドライン(案)パブリックコメント募集中 

「新型インフルエンザ対策行動計画」(改定案)及び 「新型インフルエンザ対策ガイドライン」(案)に対する意見の募集(パブリックコメント)について

 新型インフルエンザは、毎年流行を繰り返してきたインフルエンザウイルスとは表面の抗原性が全く異なる新型のウイルスが出現したことにより、およそ10年から40年の周期で発生しています。ほとんどの人が新型のウイルスに対する免疫を持っていないため、世界的な大流行(パンデミック)となり、大きな健康被害とこれに伴う社会的影響をもたらすことが懸念されています。
 このため、「新型インフルエンザ及び鳥インフルエンザに関する関係省庁対策会議」(以下「関係省庁対策会議」という。)では、平成17年12月に国の取組と対策を明記した新型インフルエンザ対策行動計画を策定し、その後も最新の科学的知見を取り入れ、見直しを行ってきたところです。
 一方、新型インフルエンザは、多数の国民の健康・生命に関わり、また、社会・経済活動に甚大な影響を及ぼすことから、国のみならず、地方自治体、企業、関係機関等の国民各層において総合的に対策を講ずることが重要です。新型インフルエンザ対策行動計画を踏まえた各種対策についての具体的な内容、関係機関等の役割等を提示し、国民各層での更なる取組を推進するため、これまで関係省庁対策会議及び厚生労働省において策定されていた新型インフルエンザに係る各種ガイドラインを整理し、ひとつのガイドラインとしてまとめることとしました。
 こうした経緯を踏まえ、今般、科学的知見の蓄積等を踏まえた「新型インフルエンザ対策行動計画」(改定案)及び「新型インフルエンザ対策ガイドライン」(案)を作成しましたので、これらの案に対する御意見を募集いたします。

http://www.cas.go.jp/jp/influenza/pubcom.html
(1)「新型インフルエンザ対策行動計画」(改定案)
http://www.cas.go.jp/jp/influenza/keikaku.pdf
(2)「新型インフルエンザ対策ガイドライン」(案)
http://www.cas.go.jp/jp/influenza/guideline.pdf

意見募集期限

 平成20年12月30日(火)17:00(必着)。
 ガイドラインの内容について、意見を言うチャンスは今しかないのです。パブリックコメントの意義について悲観的に述べる人はいますが、外野(在野?)で国に届かない声を叫び続けるよりも、パブリックコメントに持論を提出する方がはるかに建設的な行為です。最近は国も他人の意見をよく聞くようになっています。

 私もパブリックコメントを提出するつもりです。このチャンスを逃したら、当面我々は意見を述べるチャンスはありません。みなさん、パブリックコメントを提出しましょう。

[ 2008/12/03 00:00 ] 国・国会・内閣官房 | TB(0) | CM(0)

1回の投与のみでの治療効果を期待できる長時間作用型のノイラミニダーゼ阻害剤 

第一三共、インフルエンザ治療剤CS-8958の第III相臨床試験を開始
インフルエンザ治療剤CS-8958の第III相臨床試験開始について

 当社が自社創製したインフルエンザ治療剤CS-8958の、本邦での第III相臨床試験を開始しましたので、お知らせいたします。
 CS-8958は、長時間作用型のノイラミニダーゼ阻害剤(Long Acting Neuraminidase Inhibitor、以下LANI)であり、 1回の投与のみでの治療効果を期待 しています。現在、本剤はインフルエンザウイルスの感染部位である肺、気管に直接作用する吸入治療剤として開発中です。また、これまで実施した非臨床試験において、A型、B型のインフルエンザのみならず本剤のH5N1鳥インフルエンザウイルスに対する効果も確認しております。
 第III相臨床試験は、A型またはB型のインフルエンザに感染した成人患者を対象に、1群数百人規模でCS-8958の有効性と安全性を検討することを目的とし、CS-8958 1回吸入投与群とリン酸オセルタミビル75mgの1日2回、5日間連続投与群との二重盲検試験を実施します。
 有効性評価項目は、投与後のインフルエンザ関連症状の改善と解熱効果であり、CS-8958とリン酸オセルタミビル投与群との間で統計的に差がないこと(非劣性)を検証することを目的としています。安全性についても臨床使用上問題がないことを確認します。
 当試験はMARVEL(Multinational Asian Clinical Research for Influenza Virus Extermination on LANI)と名づけられ、台湾、香港、韓国での国際共同試験として実施します。  また、小児を対象とした第II/III相試験も並行して実施し、小児に対する有効性と安全性を検討する予定です。

以上
 新型インフルエンザ治療用備蓄薬として、現在タミフルの備蓄が進んでいますが、このような新薬が次々と開発されており、行政としても備蓄コストなどを総合的に踏まえ、対応する必要があります。

 しかしながら、このCS-8958はリレンザ同様吸入薬であることから、素人が適切に服用するのがやや難しく、その吸入方法の指導に手がかかるのがネックになるかもしれません。

[ 2008/12/02 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(0)

月30時間以上はサービス残業だった中央官庁勤務の国家公務員 

 人事院は、東京・霞が関の中央官庁に勤務する国家公務員が連日深夜に及ぶ超過勤務を強いられている現状を踏まえ、これまで「月30時間」としていた超勤の上限指針を見直す方針を固めた。実態を考慮して上限を倍の「月60時間、年間720時間」とし、各省庁の意見も聞いて今年度中に通知する方針だ。

 中央官庁では、特に国会での与野党議員の質問内容把握や閣僚の答弁づくり、予算編成作業などで深夜に及ぶ勤務が常態化。繁忙期には超勤時間が月200時間を超えることも珍しくない。このため、タクシーでの帰宅が続き、一部職員がなじみの運転手から缶ビールなどの提供を受けていた「居酒屋タクシー」問題も発覚した。

 そこで人事院は、超勤の上限を勤務実態に合わせて引き上げる必要があると判断。一方で、過労死のリスクは超勤時間が「月100時間以上」で一気に高まると一般的に言われていることから、超勤の上限を「月60時間」に設定する方向で検討している。
(2008年11月30日 時事通信記事より引用・一部改編)
 皆さんの仕事量は適切ですか?残業せずに仕事をこなせていますか?  管理職ならば、残業代がつきませんが、そもそも公務員の管理職(特に課長級)は組織のトップと一体であるとはとても言えない状況ですので、新型インフルエンザ疲労症候群になりがちです。もちろんサービス残業をしている職員も同様です。

 ひとくくりに「国家公務員」を批判する風潮に私は危惧しています。努力に比例しない待遇で頑張っている人もいます。(その虚しさに気づき、民間へ優秀な人材が流出しているのが現実でもあります。)

[ 2008/12/01 00:00 ] 国・国会・内閣官房 | TB(0) | CM(0)









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