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新型インフルエンザで重症者や死者が多い理由を図解する
番外編 新型フル患者分布地図 国立感染症研究







1918年の新型インフルエンザウイルス罹患患者の収容の様子…こんなことにはならないのでご安心ください

厚生労働省:新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

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新型インフルエンザの診断に1回5万円以上!? 

現在、新型インフルエンザの診断は、
国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター
および
地方衛生研究所
でのみ、正式に実施されています。

 しかし、研究試薬としては、以下のようにいくつかの会社が販売をしています。

コスモ・バイオ株式会社
http://www.cosmobio.co.jp/product/raku/01590001.asp

 これはRT-PCR法を用いる試薬です。

 値段は96回分で75000円とのこと。1回約750円です。

 実際に検査するときは、ポジティブコントロール、ネガディブコントロール、人型H1N1、H3N2などを同時に検査し、他の高価な試薬も利用するので、1回あたり5万円くらいかかると衛生研究所の方に聞きました。

 それに更に光熱費、人件費が加わるということです。

 この検査を行うことによって、その後の患者の治療方針が変わるのであれば、5万円かける意味はあるでしょう。

 しかし、この検査を行っても、患者の治療方針は変わらず、むしろ人権を抑制する勧告入院ができるようになるだけです。この検査を行っても行わなくても、患者さんの予後は変わらないのです。

 このようなお金の掛け方は費用対効果の観点から、明らかに税金の無駄使いです。多くの国民はこのような税金の使い方を知らないと思いますので、指摘させていただきます。

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[ 2009/05/31 00:00 ] 豚インフルエンザ | TB(0) | CM(4)

「感染症の診査に関する協議会」は何をしてた? 

 国の定めた新型インフルエンザ等感染症の認定により、現在も感染症指定医療機関に入院している人たちがいます。この人たちは、症状もなくどんなに元気であっても、保健所の言いなりで入院していなければならないのでしょうか?

 答えはNoです。彼らを権利を守るように感染症法は制定されています。
(感染症の診査に関する協議会)
第二十四条 各保健所に感染症の診査に関する協議会(以下この条において「協議会」という。)を置く。
2 前項の規定にかかわらず、二以上の保健所を設置する都道府県において、特に必要があると認めるときは、二以上の保健所について一の協議会を置くことができる。
3 協議会は、次に掲げる事務をつかさどる。
 一 都道府県知事の諮問に応じ、第十八条第一項の規定による通知、第二十条第一項(第二十六条において準用する場合を含む。)の規定による勧告及び第二十条第四項(第二十六条において準用する場合を含む。)の規定による入院の期間の延長並びに第三十七条の二第一項の規定による申請に基づく費用の負担に関し必要な事項を審議すること。
 二 第十八条第六項及び第十九条第七項(第二十六条において準用する場合を含む。)の規定による報告に関し、意見を述べること。
4 協議会は、委員三人以上で組繊する。
5 委員は、感染症指定医療機関の医師、感染症の患者の医療に関し学識経験を有する者(感染症指定医療機関の医師を除く。)、法律に関し学識経験を有する者並びに医療及び法律以外の学識経験を有する者のうちから、都道府県知事が任命する。ただし、その過半数は、医師のうちから任命しなければならない。
6 この法律に規定するもののほか、協議会に関し必要な事項は、条例で定める。

 「感染症の診査に関する協議会」においては、弁護士や民生委員など、医師以外の委員が出席し、人権擁護の立場から入院勧告の是非について意見をすることになっています。

 しかし、これまで
「感染症の診査に関する協議会が入院勧告の延長について人権擁護の立場から反対意見を述べた。」
という報道を見たことがありません。

 おそらく、マスコミはこの「感染症の診査に関する協議会」の存在に気がついていないのだと思います。

 理不尽な今の新型インフルエンザに対する入院勧告に対して、唯一、公式に人権擁護の意見を述べることができる「感染症の診査に関する協議会」

 関東及び関西の保健所で開催されている「感染症の診査に関する協議会」は何をしているのでしょうか。気になります。
[ 2009/05/30 00:00 ] 移送・搬送・隔離 | TB(0) | CM(0)

参院予算委で木村盛世検疫官「機内検疫はパフォーマンス」 

 2009年5月28日午前の参院予算委員会で新型インフルエンザ対策などに関する集中審議が行われ、参考人として出席した厚生労働省職員で羽田空港の検疫官、木村盛世氏が米本土などからの旅客便を対象に一律に行った機内検疫を「(政府の)パフォーマンス」などと批判した。

 木村氏は、政府の当初対策が機内検疫による「水際対策」に偏りすぎたとし、「マスクをつけて検疫官が飛び回っている姿は国民にパフォーマンス的な共感を呼ぶ。そういうことに利用されたのではないかと疑っている」と述べた。さらに、「厚労省の医系技官の中で、十分な議論や情報収集がされないまま検疫偏重になったと思う」と強調した。

 一律の機内検疫は政府の新たな「基本的対処方針」で22日に終了したが、木村氏は「現場としては大して変わっていない。今もかなりの労力をかけて検疫を行っている」と指摘した。

 木村氏は民主党の要請で参考人に呼ばれ、同党の鈴木寛氏の質問に答えた。
(2009年5月28日 読売新聞より引用・一部改編)

 参議院インターネット審議中継で、予算委員会の様子を見ることができます。実際に森兼啓太・国立感染症研究所主任研究官と現役検疫官、木村盛世氏の発言を見たい方は、以下をクリックしてご覧ください。

  参議院ネット中継
[ 2009/05/29 00:00 ] 国・国会・内閣官房 | TB(0) | CM(1)

新型インフルエンザの入院勧告に従わなくていい? 

 症状が軽くて入院する必要がない時に、我々は、保健所の言いなりで入院なければならないのでしょうか?

 答えはNoです。我々の権利を守るように感染症法は制定されています。
(入院)
第十九条 都道府県知事は、一類感染症のまん延を防止するため必要があると認めるときは、当該感染症の患者に対し特定感染症指定医療機関若しくは第一種感染症指定医療機関に入院し、又はその保護者に対し当該患者を入院させるべきことを勧告することができる。ただし、緊急その他やむを得ない理由があるときは、特定感染症指定医療機関若しくは第一種感染症指定医療機関以外の病院若しくは診療所であって当該都道府県知事が適当と認めるものに入院し、又は当該患者を入院させるべきことを勧告することができる。
2 都道府県知事は、前項の規定による勧告をする場合には、当該勧告に係る患者又はその保護者に対し適切な説明を行い、その理解を得るよう努めなければならない。
3 都道府県知事は、第一項の規定による勧告を受けた者が当該勧告に従わないときは、当該勧告に係る患者を特定感染症指定医療機関又は第一種感染症指定医療機関(同項ただし書の規定による勧告に従わないときは、特定感染症指定医療機関若しくは第一種感染症指定医療機関以外の病院又は診療所であって当該都道府県知事が適当と認めるもの)に入院させることができる。
4 第一項及び前項の規定に係る入院の期間は、七十二時間を超えてはならない。
(以下略)

 第十九条の3では、「入院勧告に従わない場合は、措置入院させることができる」と規定しています。

 しかし、「措置入院」は極めて人権を損なう行政対応であり、これまで日本で感染症法に基づく「措置入院」が行われた例はありません。

 (なお、精神保健福祉法(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律)に基づく「措置入院」は頻繁に行われています。)

 「措置入院」は第十九条の4の通り、72時間しかできません。そのたびに「感染症の診査に関する協議会」の開催が必要です。

 しかも、行政不服審査法に基づく異議申し立てができます。

 私が新型インフルエンザ等感染症で極めて軽症なのに入院勧告の対象になったら、「感染症のまん延を防止するために必要」ではないと主張し、絶対に勧告に従いません(結核と診断されれば従います)。

 保健所長は困るでしょうが、国に相談しても、「それは保健所長の判断だ」といわれてしまいます。保健所長は医師であるのだから、本当に今回の新型インフルエンザ患者が「感染症のまん延を防止するために入院が必要」かどうかよく考えなければいけません。

 皆さんも、もし新型インフルエンザ等感染症で入院勧告の対象になってしまったら、参考にして下さい。
[ 2009/05/28 00:00 ] 入院・病院 | TB(0) | CM(13)

発熱相談センターにかかってくる「うっとうしい電話ベスト3」 

 新型インフルエンザの国内発生後、商魂たくましい業者からいくつか電話がかかってきます。

 通常業務+新型インフルエンザ対策に追われていて忙しいのに、ホント迷惑です。

 今日は忙しいのにかかってくる、うっとうしい電話ベスト3をお伝えします。
第3位
発熱相談センターの業務委託の営業


発熱相談センターの電話業務を請け負いますというお誘いの電話が時々かかってきます。
いくつかの有名な人材派遣業者からもかかってきました。
わざわざ保健所の前まで来ているという例もありました(営業ってスゴイ)。
面倒なので、適当に断るように指示していますが、しつこい営業には
「医師を1日(24時間)あたり2万円以下で人数分派遣してくれるなら会ってもいい」
というとほとんど諦めます。涙
第2位
おまえら俺を殺す気か!


電話を受けるなり、
「おまえら○○県は、俺たちにいったい何をしてくれるんだ!マスクがなくて困っているんだ!俺を見殺しにするのか!責任者を出せ!日本は滅びる!・・・」
と何時間もパニックで話し続ける人が結構います。
ここは発熱相談なのですがぴかちゅ
第1位
明らかにインフルエンザでも何でもない患者を診察した医者からの電話


「海外にも関西にもこの1週間旅行しておらず、家の近所だけで生活している78歳男性が、耳が痛いというので診察したら、外耳道炎でした。熱を測定したら38℃あったので、新型インフルエンザじゃないかと思って念のために電話しました」

あの~熱があったら全部新型インフルエンザって、あんた本当に医者?そもそも外耳道炎って診断付いてるじゃないの?

医療関係者からの電話だけに、どっと疲れが出ます。涙
 医療関係者および患者からは、明らかな受診拒否事例も多数報告(タレこみ?)されています。

 地域医療は今、新型インフルエンザ狂想曲によって確実に蝕まれています。

[ 2009/05/27 00:00 ] 発熱相談センター | TB(0) | CM(1)

厚生労働省の新型インフルエンザ対策隠蔽工作の実態 

 参議院予算委員会で昨日、ひと悶着・厚生労働省と野党の激しい攻防がありました。

 厚生労働省の新型インフルエンザ対策について、民主党が厚生労働省に批判的な森兼啓太・国立感染症研究所主任研究官と現役検疫官、木村盛世氏を政府参考人として読んだ(参議院は民主党側与党が多数派なので民主党の意図する政府参考人が呼べる)にも関わらず、厚生労働省の幹部および自民党側与党の猛烈な抵抗にあい、なんと最終的には溝手顕正委員長(自民党)の職権により、招致が認められなかったのです。

 厚生労働省の新型インフルエンザ対策に対する隠蔽工作が激しくなっています。

 このような人たちによって日本の異常な新型インフルエンザ対策が推進されているという事実があまりにも寂しいです。

 この実態を皆さんどう思いますか?
臭いものには蓋をする隠ぺい気質

 本日参議院の予算委員会に政府参考人としてよばれました。鈴木寛民主党参議院議員の「新型インフルエンザ対策」についての質問に答えるためです。

 国会議員から出席を求められた場合それに対して応じるのが国家公務員の職務です。ところが、こともあろうに厚労省健康局長はこの案件を握りつぶしたのです。

 鈴木寛氏の質問は「厚労省は検疫オンリーでやっているが現場の検疫官からは異論が出ている。これに対して省内での議論はいかにされているか?」といった、新型インフルエンザ対策の根幹に関わるものでした。

 もし厚労省が私の言っていることに対して反論するならば、科学的根拠に基づき正々堂々とすべきだと思います。

 今日の厚労省幹部の対応は「自分たちが間違っていると言われたくない」ための逃げと言われても仕方ないものです。

 新型インフルエンザ集中審議は28日午前中に2時間程度予定されています。もしここでも私を参考人として呼ばないのであれば、健康局長のみならず厚労省大臣官房の責任も追及されて然りでしょう。
 彼らたちの大切なのは自分の進退であり国民の安全ではないのです。
(2009年5月25日 木村盛世オフィシャルWEBサイトより引用・一部改編)
  25日の参議院予算委員会は開会が1時間遅れた。新型インフルエンザ対策を検証するため、委員が政府参考人として出席を求めた厚生労働省職員2人について、招致を認めるか否かで理事会が紛糾したためだ。結局、2人の招致は認められず、出席を求めていた委員は「通告済みの参考人が来ないというようなことは過去に記憶がない。(1時間待ちぼうけを食らった)4人の大臣よりも、厚生省には偉い人がいるということだ」と痛烈に皮肉った。(川口恭)

 委員は、民主党の鈴木寛氏。参考人として通告されていたのは、森兼啓太・国立感染症研究所主任研究官と木村盛世・検疫官。

 この日、これに関連して行われたやりとりの概要は以下の通り。

鈴木
「開会が1時間遅れた理由を委員長から説明いただきたい」

溝手顕正委員長(自民)
「2人の政府参考人の招致について理事会の意見がまとまらなかったため。筆頭理事による協議の結果、両人については別途機会を設けて招致することとした」

鈴木
「委員長の裁定なので従う。しかし非常に遺憾だ。国会議員が通告を行ってペーパーにまで刷られた人、そのような人が国会に来ないというようなことが、かつてあったか。しかも森兼さんに関しては本人は来たいと言い、上司の了解も内々に得ていた。それなのに4人の大臣がいらっしゃる会議の開会を1時間遅らせて、厚生省(ママ)の横暴によって開会が遅れた。これは4人の大臣よりも厚生省(ママ)の官僚の方が偉いということであり、官僚内閣制の実態を示す最たるものだ。(略)付け加えるならば森兼氏については大臣のアドバイザーで、2人の招致については、舛添大臣の秘書官からも了解をいただいていた。大臣の秘書官より偉い人が厚生省にいた。(略)検疫について後づけで良いとも悪いとも申すつもりはなかったが、あらゆる可能性を想定して常に毎日点検・改善することが必要だろう。採用するしないは別にして、国の方針に異を唱える専門家たちの意見やWHOの方針などをどの程度把握していたのか」

舛添要一・厚生労働大臣
「色々な専門家の意見を聴くのはいかがなものかというメディアもある。現在は、自治医大の尾身教授をヘッドとする委員会の方針に従って動いている。万が一、委員会が間違っていたら日本全体が誤ることになるので、セカンドオピニオン、サードオピニオンも聞いておこうということだ。検疫が全く無意味とは思わないが、しかし限られた人的リソースをどこでどういう段階でスライドするかは非常に難しい。一番の盲点だったのは、水際対策を一所懸命やりながら『入ってくるのは時間の問題』と言い続けてきたわけだが、『既に入っているかもしれない』と言っておかなければならなかったかなと思う」

鈴木
「木村盛世氏は、共同通信や朝日新聞でハッキリ方針に異を唱えている。この意見をどのように把握し、どのように扱われたのか」

上田博三・健康局長
「新聞情報だけなので直接本人から聴いたわけではない」

鈴木
「本人から直接聴かないのか」

上田
「必要とあれば、それも検討する」

鈴木
「なぜ必要ないのか。その根拠を示してほしい」

上田
「私どもが呼ぶと、上司なので。もう少し公平な形で呼べるなら考えたい」

鈴木
「ダブルメッセージになっているから整理したらどうかと申し上げている」

上田
「公平な観点で職制に関わらない形で聴いてみたい」
(2009年5月25日 ロハス・メディカルより引用・一部改編)

参議院インターネット審議中継で、動画も見ることができます

 この茶番劇に付き合わされている全国の医療関係者及び保健所関係者の苦労は相当なものなのです。涙

(参考)
検疫所のお粗末な健康観察の実態と厚生労働省暴露本の紹介

[ 2009/05/26 00:00 ] 国・国会・内閣官房 | TB(0) | CM(7)

一国二制度・人権抑制が続く日本の新型インフルエンザ対策 

 一国二制度とは、中国の政治制度において、香港とマカオだけに一定の自治や国際参加を可能とする制度です。

 香港とマカオだけは、経済のシステムを中心に、中国本土と違う法律が適応されているのは皆さんご存知かと思います。

 今回、2009年5月22日から、日本でも新型インフルエンザ対策において、一国二制度が始まりました。

 地域によって、人権が抑制されるかどうかが変わるという、ひどい制度です。  
大阪・兵庫などのまん延地域 それ以外
発熱患者の受診方法 どこでも可能 発熱相談センター経由
新型と診断されたら 通常のインフルエンザと同じく、人権を抑制される勧告入院とはならず、臨床症状に合わせて自宅療養中心 症状を問わず(どんなに軽症で元気であっても)、人権を抑制される勧告入院の手続きがほとんどとられる

 大阪・兵庫などのまん延地域で新型インフルエンザと診断されると、人権を抑制される勧告入院とはならないのに対し、それ以外の地域だと人権を抑制される勧告入院となってしまうのです。

 日本という法治国家の中で、地域によって人権が抑制されるかどうかが変わってしまう状況です。

 感染症法の前文には、以下のような文面があります。
 我が国においては、過去にハンセン病、後天性免疫不全症候群等の感染症の患者等に対するいわれのない差別や偏見が存在したという事実を重く受け止め、これを教訓として今後に生かすことが必要である。
 このような感染症をめぐる状況の変化や感染症の患者等が置かれてきた状況を踏まえ、感染症の患者等の人権を尊重しつつ、これらの者に対する良質かつ適切な医療の提供を確保し、感染症に迅速かつ適確に対応することが求められている。

 今まさに、新型インフルエンザ患者に対するいわれのない差別や偏見が存在しています。断じて許せません。

 しかも、国民に対し、「冷静な対応を!」と叫んでいる厚生労働省自身が、「インフルエンザ迅速診断キットによって、A 型陽性だった場合には、原則、疑似症患者の定義に当てはまる」という信じられない通知を出し、混乱に拍車をかける始末。

 私は新型インフルエンザ患者に対するいわれのない差別や偏見に対して、断固として闘っていきます。

(参考)感染症法
http://www.ron.gr.jp/law/law/kansensy.htm
[ 2009/05/25 00:00 ] 移送・搬送・隔離 | TB(0) | CM(25)

厚生労働省が季節性インフルエンザをすべて新型インフルエンザ疑似症とする暴挙へ 

 厚生労働省が季節性インフルエンザをすべて新型インフルエンザ疑似症とする暴挙へ突っ走りました。

 新型インフルエンザをすべて季節性インフルエンザとして扱うことを期待していたのですが、まさかその逆の解釈をするとはびっくりしました。

 厚生労働省のこの症例定義の再改定の文章を書いている人は、その暴挙の意味が分かっていないのでしょう。

2009年5月22日 新型インフルエンザに係る症例定義及び届出様式の再改定について
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/090522-02a.pdf

この中の6ページ、症例定義改定についてのQ&A(5月22日版)問2をご覧ください。
 問2 医師が、新型インフルエンザを臨床的に強く疑った時とはなにか?
 インフルエンザ様の臨床症状(38℃以上の発熱又は急性呼吸器症状)、迅速診断キットの結果 などを踏まえ、診察した医師が判断する。
 なお、インフルエンザ迅速診断キットによって、A 型陽性だった場合には、原則、疑似症患者 の定義に当てはまり、保健所への連絡を要するものであるが、インフルエンザ迅速診断キットに よってA 型陰性B型陰性の場合やインフルエンザ迅速診断キットがない場合であっても、別添の 資料(1.2)等を参考に医師が、強く疑った場合には、保健所への連絡を要する。
 インフルエンザ迅速診断キットによって、A 型陽性だった場合には、原則、疑似症患者の定義に当てはまり、保健所への連絡を要する???

 なぜ???なぜ???なぜ???
 なぜそれが新型インフルエンザ疑似症???


 この文章が、本当に国の出した通知文なのでしょうか?
 結核感染症課長の公印が押してありますね。
 本当にこの文章は多くの人により検討された文章なのでしょうか?(絶対に違うと思います。そう信じたい。)

   この文章を素直に読むと、今頃日本中で1日ざっくり10000人くらいは新型インフルエンザ疑似症患者が発生することになります。

 たぶん、修正版が近いうちに送られてくるのではないかと思います。

 今、医療関係者および保健所はこの文章によりパニック状態です。  

[ 2009/05/24 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(12)

日本感染症学会新型インフルエンザワーキンググループからの提言 

 新型インフルエンザ(swine-origin influenza A (H1N1))について、(社)日本感染症学会新型インフルエンザワーキンググループから提言が出されましたのでホームページをご覧下さい。

 これこそが、冷静な感染症の専門家の意見です。

http://www.kansensho.or.jp/

[ 2009/05/23 15:00 ] 使えるマニュアル・HP | TB(0) | CM(3)

何にも迷惑なんてかけてない。謝る必要ない。 

 東京都八王子市と川崎市の女子高校生で新型インフルエンザの感染が確認されたことを受けて、2人が通う私立洗足学園(川崎市高津区)の前田隆芳校長が2009年5月20日夜、会見し、女子高校生らの渡航状況などを説明した。

 前田校長によると、女子生徒6人と引率の女性教諭1人の計7人が、今月11日に成田空港を出発し、19日に帰国。今月14~16日、米・ニューヨークの国連本部で行われた学生による「模擬国連」に参加した。帰国後は、学校には一切立ち寄っていないという。

 ニューヨークでは、現地のクイーンズ地区の高校との交換会も予定されていたが、インフルエンザの影響を考えて中止した。マスクや消毒液などは日本から用意していったという。米国滞在中、7人は絶えず一緒に行動しており、食事も一緒だったという。

 成田空港には19日午後1時55分ごろに、ニューヨーク発のコンチネンタル機で帰国。到着後、機内で機内検疫が行われ、そのうち何人かがサーモグラフィーで検知され、気分が悪いと訴えた生徒もいたが、検査の結果は陰性で、成田空港を同日午後5時ごろに出たという。

 帰国の機内では、3人がけの座席に前後2列で6人が座り、教諭は離れた席に座っていたという。感染した生徒以外の生徒4人は横浜市在住。また、模擬国連に参加した残り5校はすべて首都圏の高校。

 前田校長は、インフルエンザの影響を考えて、模擬国連への参加を中止することも考えたというが、「子供たちにとって、何にも代え難い経験と思い参加させた。このようなことになってしまい、わたしの不徳の致すところ。みなさんにご迷惑をおかけした、申し訳ありません」と陳謝した。

 同校では21日朝、全校集会を開く予定。
(2009年5月21日 産経新聞より引用・一部改編)
 過剰反応の典型例です。

 今回の女子高生は、洗足学園に所属しているものの、洗足学園には一切感染後足を踏み入れておらず、全校の休校措置を行う合理的理由はまったく見当たりません。どうやら、「マスコミから生徒を守るため」の休校のようですが、それなら仕方がありません。むしろ、学校を攻め立てるマスコミに非があります。

 日本特有の「連帯責任」というやつでしょうか。

 感染症に100%かからないためには、「他人との接触を一切しない」以外に方法はありません。
 何に対して謝っているのでしょうか?この校長は、謝る必要などありません。

 むしろ、この校長に対して批判的な意見を述べる輩が謝るべきではないでしょうか。

[ 2009/05/23 00:00 ] 学校・保育園・幼稚園 | TB(0) | CM(3)

新型インフルエンザ対策をアメリカ人に爆笑される理由 

 非常に面白い記事を見つけましたので紹介します。

 しかし、これが世界から見た日本の現状を素直に表しています。

 日本人の皆さん、日本政府の新型インフルエンザは明らかに世界から勘違いさせられていますよ。

 「おかしい!」と声を大にして訴えてください。
  昨日、出張でアメリカから成田に着いたアメリカ人が、成田空港で見た新型インフルエンザ対策について、猛烈な勢いで感想を話してくれました。

  「飛行機が成田に到着したら、水色の服と帽子をかぶった集団が10人くらい、でっかいゴーグルとマスクつけて、長靴はいて乗り込んできた。日本と間違えてアフガニスタンにでも着いたのかと思った。テロ集団の乗っ取りかと思った。

  「全員毒ガスマスクのようなものをつけていた。日本人は頭がおかしくなったのか?」

  「1時間くらい飛行機で拘束された。勘弁してくれ。」

  「全員にマスクが配布されてつけろと命令された。余計なお世話だ。」

  「大阪で新型インフルエンザが広まっていて医者が不足していて大変なパニックになっていると脅された。本当なのか?」

  「トイレに行こうとしたら、同じ飛行機でアメリカから来た日本人が、“なにをやってるの!マスクをつけなさい!”とおばさんに注意されたそうだ。君の国は、本当に何がどうなったんだ?」

  「変なカメラで全員チェックされた。まるで病原菌扱いだ」

  「まるで、映画のワンシーンのようだ。日本中でこのようなコメディが繰り広げられているのか?

  「出張が多いという近くにいたアメリカ人にも聞いてみたが、こんな奇妙な国は初めてだといっていた。ちなみに我が国(アメリカ)では新型インフルエンザで死者も出ているが、こんな騒ぎは一切ない。テレビでもやってない。」

  「ただ。。。アメリカの私の地元でも、マスクで防備している人はいるんだが。。。どうも日本からやって来た日本人だけがマスクをしてるようなんだ。マスクをつけてる人を見たらそれは日本人だってちょっとした笑いものになっている」

  「私も含めてアメリカ人はみな、もらったマスクをどう処理すべきか困っていたよ。私はもう捨てたけど。」

  まさか、日本は税金でこんなことをやっているのか? 日本人はこのように税金を無駄遣いされて怒らないのか? なんて心が広いんだ。」

  「しかし、これは本当に有能といわれている日本の官僚が考えた新型インフルエンザ対策なのか? 本当に信じられない。」


以上が、アメリカ人の率直な意見です。
最後に、アメリカ人の彼はこう白状しました。

  「私はビジネスクラスでやってきて、そこにいたのはほぼ全員アメリカ人だったが、最初はみんな我慢していたんだが、途中からみな我慢できなくなった。なにがかって? 別に我慢できなくなって怒ったわけではないぞ。みんな我慢できなくなって爆笑したんだ。あれはもう笑わずにはいられない。私も今年一番大笑いさせてもらったよ。」

  「ごめんよ。私も君の事は好きだが、こんな日本の対応には爆笑せずにはいられなかったんだ。あっはっは。いま思い出しても笑いが止まらないよ。はっはっはっ、ごめんごめん。」

  「私の近くの座席にいたのはジャーナリストかもしれないが、彼は写真を撮っていた。気の毒だが、この日本の滑稽なシーンが世界中に配信されるかもしれない。」(執筆者:為替王)
(2009年5月20日 サーチナより引用・一部改編)
 厚生労働省は、自らの組織(検疫所)の負担のみを減らし(機内検疫の中止)、無意味な発熱相談センターでの振り分けはまだ続けて、地方にだけより過酷で、根拠のない負担を押し付けて来ました。

 もうみんな意味のない新型インフルエンザ対策に心底疲れ切っています。いつまでこんなこと続けるんですか?有能といわれている日本の官僚さん?もう疲れた~眠い~

[ 2009/05/22 11:00 ] 海外へ行く時 | TB(0) | CM(13)

発熱相談センター・健康観察からの患者発見率約0.003% 

 発熱相談センターに電話をすべきなのは、 から今日までにメキシコ、米国(本土)、カナダから帰国して、38度以上の発熱などの症状のある方ですということで、3週間程度トリアージが日本中で行われてきました。

 しかし、発熱相談センター経由での患者発見はいまだに3人だけ(東京・神奈川のみ)。

 患者発見率約0.003%のスクリーニング、振り分け、トリアージっていったいなんだったのでしょうか。

 いわゆる発熱外来(fever clinic)を開設した国は、先進国では日本だけです。

 発熱相談センターへの電話振り分けのために、一般医療機関にすぐに受診すれば助かった患者が、受診できないため重症化してしまったというケースも漏れ聞いています。

 「新型インフルエンザの感染拡大防止のために開設した発熱相談センター、発熱外来」

 というシステムが、

 「本来すぐに受診して、助かるはずだった患者が救われない」

 という現実を生んでしまっています。非常にゆゆしき状況です。

 発熱相談センター、発熱外来という発想は今後捨てなければいかないと心に強く思いました。  

[ 2009/05/22 00:00 ] 発熱相談センター | TB(0) | CM(0)

世界から、日本が新型インフルエンザまん延国に指定されている 

 舛添要一厚生労働大臣が、「5月22日金曜日までに方向転換したい」と2009年5月20日水曜日の記者会見でも話していました。

 我々及び国民は、豚インフルエンザの感染症法に基づく新型インフルエンザ等感染症への認定の解除を強く望みます。

 1日も早い解除により、国民の生命と健康が守られます。

 1日遅くなるたびに、発熱相談センターを介するという無駄な時間と労力により、スムースに受診できない国民の生命と健康が損なわれているのが現状です。

 そんな中、世界からは日本が新型インフルエンザまん延国扱いだというニュースが次々と飛び込んでいます。
 新型インフルエンザが日本では関西地方を中心に広がり、韓国保健当局が日本から入国するすべての人に対して、電話でのモニタリングを実施するなど防疫をより一層強化している。WHO総会出席のためにジュネーブを訪問しているチョン・ジェヒ保健福祉家族部長官は、中央インフルエンザ対策本部、中央防疫対策本部とリアルタイムで画像を通して会議を行い、このような内容が含まれた国・内外新型インフルエンザ管理対策を指示した。

 保健当局はこれに伴い、2009年5月9日以降に日本の関西地域から入国して確保した検疫質問書をもとに、電話でのモニタリングを実施することにした。また今日から、日本からの入国者全員に検疫質問書を受け取り、電話でのモニタリングを実施すると同時に、来月からは米国とカナダなどは休暇をむかえ、相当数の留学生が入国するものと見て別途の検疫対策を用意する方針だ。最近伝染病対策と関連して、手足口病は法定伝染病の指定を推進し、A型肝炎が集団発病した学校と患者家族など1,200人に対して、抗体検査と緊急予防接種を実施することにした。
(2009年5月17日 innolife.net韓国ニュースより引用・一部改編)

 日本を目指して航海中のメキシコ海軍の訓練帆船「クアウテモック号」(1800トン、乗組員272人)が、大阪に寄港すべきかどうか再検討している。新型インフルエンザの感染が拡大しているためだ。大阪市は2009年5月18日、寄港イベントを中止するようメキシコ側に申し入れた。

 1609年9月、スペイン領フィリピン臨時総督の任を終えたドン・ロドリゴ一行が、メキシコへの帰国途中に嵐に遭い、現在の千葉県御宿町沖で座礁。漁民らが乗組員317人を救助した。これが日本メキシコ友好の原点とされる。

 それから400周年に当たる今年、メキシコは海軍帆船の日本訪問を計画。2月15日に出港し、今月25日に大阪に寄港後、横浜、東京を経て、6月12日に御宿を訪れるスケジュールを立てた。

 ところが、日本国内での感染拡大を受け、大阪市は18日、大阪港天保山岸壁で26~28日にメキシコ側主催で開かれる帆船の一般公開を見合わせるよう在日メキシコ大使館に申し入れた。大勢の見学者が乗船することで乗組員に感染が広がりかねないためだ。市港湾局担当者は「乗組員が大阪で新型インフルエンザに感染されては申し訳ないので」と残念そう。

 メキシコ大使館によると、乗組員は全員健康。ルイスカバニャス大使は御宿町である歓迎セレモニーに出席する予定だが、大阪寄港については、日本側の対応をみて最終判断するという。【吉村建二】
(2009年5月19日 毎日新聞より引用・一部改編)
 これって、本当にこっけいな話です。

 隣国の韓国のみならず、メキシコからも日本はまん延国扱いされています。

 しかし、厚生労働省結核感染課の江浪武志課長補佐は、いまだに以下のような回答。
 厚生労働省は5月18日、記者会見を開き、新型インフルエンザの感染者が多数出ている大阪府、兵庫県について症例定義の渡航歴の「まん延している地域」には当たらないとの見解を示した。

 会見で、「大阪と神戸は加えないのか」との質問に対し、結核感染課の江浪武志課長補佐は、高校を中心とした集団発生であり、渡航歴の問われる「まん延している地域」には当たらないとした。
 海外からは、

 日本は現在、最大の新型インフルエンザまん延国

 と見られているという事実を我々は受け止めなければなりません。

[ 2009/05/21 07:00 ] 海外へ行く時 | TB(0) | CM(2)

感染症の専門家4人が舛添要一厚生労働大臣に苦言を呈する 


 2009年5月20日に東京都・神奈川県でも新型インフルエンザ確定患者が発見され、next stageへ移る予感なのですが、そんな中、感染症の専門家4人
神戸大大学院教授・岩田健太郎
自治医大病院感染制御部長・森澤雄司
国立感染症研究所主任研究官・森兼啓太
東京大学附属病院感染制御部助教・畠山修司

が、2009年5月19日に舛添要一厚生労働大臣に苦言を呈しました。
 新型インフルエンザの国内対策切り替えに向け、舛添要一厚生労働相は2009年5月19日、感染症の専門家4人から意見聴取した。感染症法上の扱いを季節性インフルエンザと同じにすることや、機内検疫の即時中止など、根本的な方針転換を迫る声が相次いだ。

 4人は厚労相のアドバイザーの立場。新型インフルエンザ患者の治療にあたっている神戸大大学院の岩田健太郎教授は「軽症であれば、インフルエンザは自然に治る病気。重症度を無視して一律の医療サービスを提供するのは理にかなっていない」と、現在の対策の問題点を指摘。その上で「循環器科などの協力を得て全力で取り組んでいるが、自然に治る病気に入れ込み、命にかかわる心筋梗塞(こうそく)などの治療がおざなりになるのは本末転倒。重症度に応じた治療にするべきだ」と訴えた。

 自治医大病院の森澤雄司・感染制御部長は「一日も早く感染症法上の『新型インフルエンザ』の類型指定から外して季節性と同じ扱いにし、サーベイランスを強化して社会的なインパクトを見極め、行動計画を新しく作っていくことが必要」と指摘した。

 森兼啓太・国立感染症研究所主任研究官は、段階的に縮小される機内検疫について「国内で広がっている中では意味がない。神戸では医療従事者が寝ずに働いており、医療現場に医師を戻すべきだ」と、機内検疫の即時中止を訴えた。【奥山智己】
(2009年5月19日 毎日新聞より引用・一部改編)

 舛添大臣の専門家チームの会合に東大の畠山先生、自治医の森澤先生、感染研の森兼先生と出席しました。そこでいろいろ話し合ったのですが、メディアの前で読み上げたのが以下の原稿です。全部は紹介されないと思うので、こちらに出しておきます。

 新型インフルエンザウイルス対策から、新型インフルエンザ対策へ

 神戸市はあの震災を乗り越えたタフな街です。その神戸市があっぷあっぷになって喘いでいます。 インフルエンザは、ほかの病気同様、重症なものと軽症なものがあります。重症なインフルエンザは由々しき事態で全力をでの医療が必要になります。軽症者は自宅で安静にしていれば自然に治ります。本来、インフルエンザは自然に治る病気なのです。

 したがって、新型インフルエンザに対して、その重症度を無視して、一律の医療サービスを提供するのはいかにも理にかなっていないことです。無限の泉から医者や看護師が湧き出てくるなら話は別ですが、この日本はずっと前から医療崩壊に片足を突っ込んでいたのです。

 神戸大学病院では循環器など他科の先生もご協力いただき、全力でこの問題に取り組んでいます。しかし、鼻水、のどいただけで自然に治る病気に入れ込み、命にかかわる心筋梗塞の治療がおざなりになるのは、本末転倒です。

 インフルエンザとは本来、病人/患者からアプローチすべきものです。世界の専門家はすでに気道感染症として病原体から切らないまっとうなアプローチをしています。RSウイルスもコロナウイルスもインフルエンザウイルスも原則的なアプローチは同じなのです。

 日本は古来病原体からのみ感染症を扱っていました。感染症法がその象徴です。しかし、同じ病原体でも患者によってアプローチは異なるのです。患者中心の医療とはそういうことなのです。「患者中心」とは、単なるスローガンではないのです。

 我々日本の医療者も、すぐに病原体探し、まずは検査という病原体中心の医療を行ってきました。それを真摯に反省しなくてはなりません。行政だけがけしからん、と主張したいのではないのです。しかし、この危機を乗り越えるとき、指定感染症の規制が現場を苦しめていることもまた事実です。

 検査、治療、入院/外来サービスの提供は患者の状態から決定されるべきです。病原体だけがそれを規定してはいけません。臨床現場とはもっと柔軟でしなやかなものです。

 H5N1の致死的なインフルエンザが消えてなくなった訳ではありません。1918年のパンデミックも第一波は軽症でしたが、夏に消えて冬に戻ってきました。もし、このような真に恐ろしい感染症が神戸にやってきたら、我々はぶっ倒れてしまうでしょう。

 我々も全力でがんばります。この国とそこに住む人たちのために全力を尽くします。ですから、ぜひ我々が道半ばでダウンしてしまわないよう、皆様のお知恵とお力をお貸しください。
(2009年5月20日 楽園はこちら側より引用・一部改編)
 これまで、官僚の話ばかり聞いてきた舛添要一厚生労働大臣は、これらの切実な訴えを理解することができるでしょうか?

 感染症の専門家4人の訴えこそが、私の訴えたいことです。匿名の市井の保健所医師には、このようなブログで建前ではない本音を訴えるくらいの手段しかない(10年前にはそれもできなかった)のですが、考えていることがこれら4人の専門家と同じということは励みになります。

 金曜日に現在の新型インフルエンザが季節性インフルエンザ扱いになることを切実に願っています。  

[ 2009/05/21 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(0)

無意味な健康観察・発熱相談センターと検疫に従事する虚しさ 

 舛添要一厚生労働大臣が、「今週中に方向転換したい」と2009年5月18日の記者会見で話していましたが、我々からすれば、

 現時点での、発熱相談センターでの振り分けと検疫にどんな意味があるのか?

 いまだに毎日検疫所から健康観察リストが送られてきます。

 まったく説明ができません。
 なぜ即時中止→通常の季節性インフルエンザと同じ扱いにしないのでしょう。

1.発熱相談センターでの振り分けにもはや全く意味がない
 国は、いまだにまん延国の定義を「メキシコ、アメリカ(本土)、カナダ」としています。敢えてスペインや英国をまん延国に指定しなかったのは、日本が既に世界第4位のインフルエンザまん延国だったことを知っていたからなのかもしれません笑

 さて、そんな国内の状態で、いまだにキシコ、アメリカ(本土)、カナダからの帰国者の直接医療機関受診をすすめない姿勢は、どういうことなのでしょうか。

 神戸、大阪の一部もまん延地域に指定されてしまったため、関西ではほぼすべての発熱患者が発熱相談センターに電話をしなくてはいけません。現在、発熱相談センターには3時間かけても全くつながらない状態です。発熱外来以上に、発熱相談センターはもはやパンクしています。(新聞記事で、発熱外来はパンク寸前と記載がありましたが、発熱相談センターがパンクしているから、発熱外来へ行けないだけなのかもしれません。)

2.検疫に今も従事している人がたくさんいる
 昨日も、知り合いの公的医療機関の看護師長さんが検疫所に応援に行っていました。  日本国内に新型インフルエンザ患者があふれているのに、検疫を続けている滑稽さ。
 従事しているものは、皆「私は今、何のために空港でこんな防護服を着てこんな仕事をしているのか」首をかしげています。

 意味のある仕事であれば、どんなにつらくてもやりがいがあります。
 しかし、発熱相談センターでの振り分けと検疫に、意味を見出して仕事をすることがどうしてもできません。

 大阪府は橋下徹知事が一律に大幅な給与削減(府は2008年8月から医師職を含めた一般職員の基本給を最大16%カット。)を2009年4月から実施した影響で公衆衛生医師が大量離職(45名中優秀な人中心に11名が離職!)しています。大阪府の新型インフルエンザ対策は人員不足ですでに破たんしています。大阪府の危機管理体制は再考されるべきです。

 しかし、残った職員は歯をくいしばって頑張っています。しかし、国の決断が遅いため「感染症対策」を頑張っているのではなく、「意味のない健康観察、発熱相談と振り分け、医療機関の診療拒否の苦情処理、押し寄せるマスコミへの対応」を頑張っているだけです。

 この時点でこれらの仕事に就いている方々の苦労および心労を、皆さん理解してあげてください。
[ 2009/05/20 00:00 ] 発熱相談センター | TB(0) | CM(2)

「日本の新型インフルエンザ対策は世界の恥さらしで非常識」というオススメ記事 

 舛添要一厚生労働大臣が、いまさら「季節性と変わらない」と言っていますが、日経メディカルオンライン2009年5月15日に、科学的、医学的に正しく、論理的なために、厚生労働省の本庁役人が読んだら困る記事が掲載されていました。是非、全ての国民に読んでもらいたいです。

 感染症について勉強したことのある人ならば、この内容に納得します。

 厚生労働省の中でも、感染症の専門家集団である国立感染症研究所感染症情報センターの方はこの内容に納得します。

 皆さん必ず読んでください。(日経メディカル オンラインへの無料会員登録が必要です)

新型インフルエンザ対策を考える―検疫よりも国内体制の整備を!―
[ 2009/05/19 00:00 ] 使えるマニュアル・HP | TB(0) | CM(6)

厚生労働省が直営の新型インフルエンザ電話相談窓口を都道府県に押し付けようとしている 

新型インフルエンザ集団感染が明らかになっているさなか、とんでもない事務連絡を厚生労働省は出してることを知りました。 しかも、こういう事務連絡はホームページに公開しないのです。

事務連絡

平成21年5月15日


各 都道府県衛生主管部(局)長 殿

厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部事務局長


新型インフルエンザ24時間対応窓口の設置について(依頼)


 日頃より、新型インフルエンザ対策に多大なるご尽力をいただき、大変ありがとうございます。
新型インフルエンザについて、今後国内発生が想定される中、休日夜間も含め、新型インフルエンザに罹患したおそれのある者の不安をできる限り解消し、速やかに適切な医療を提供することが重要な課題であります。

 このため、以下の点について、大至急ご検討いただき、以下の要領に従い、平成21年5月18日(月)12時までに、厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部事務局国内班にご登録いただきますようお願いします。
 なお、現在、システム構築に向けて技術的な支援をNTTに依頼しているところであり、都道府県においても適宜調整方お願いします。

① 24時間対応で有症状者に対する専門相談や発熱外来等の情報提供を行う窓口を、都道府県内に1ヶ所以上整備願います。その際、従来の発熱相談センターを充実強化するなど、地域の実情に応じた体制強化をお願いします。また、地域住民からの需要を勘案し、電話をかけてもつながらないといったことがないようにご留意願います。
② 政府としては、全国共通の電話番号を設定した上で、当該番号にかかってきた電話を、市外局番などから自動的に判断し、①の都道府県別の24時間対応可能な相談窓口に直接つなげるという方法を想定しています。
  つきましては、全国共通の電話番号につなげる24時間対応可能な相談窓口の電話番号をご登録願います。
③ なお、都道府県によっては、24時間対応可能な相談窓口を複数開設したり、都道府県内の複数の相談窓口で24時間の体制を組むといった体制を準備しているところもあると考えております。その場合には、
)まず、全国共通の電話番号から都道府県に1ヶ所置かれる24時間対応可能なコールセンターにつなげた上で、
)当該センターで地域や時間帯を考慮して対応可能な相談窓口に転送する
という方法が可能であります。この方式を実施する都道府県は、当該コールセンターの電話番号をご登録願います。


 厚生労働省が、直営の新型インフルエンザ電話相談窓口
03-3501-9031(受付時間  9:00~21:00)
中止して、都道府県に押し付ける方策を考えています。(もし続けるのであれば、それはそれでよしとします)

しかも、
1.24時間の対応窓口を全都道府県に求めている(現在は全都道府県が24時間対応していないではない。むしろ、ほとんどが24時間対応をしていない)
2.電話をかけてもつながらないといったことがないように求めている→電話回線以上の電話が同時にかかってきたら、つながらないのが電話というシステムであることを根本的に理解していないと思われる。
3.「発熱相談センターは都道府県等(保健所設置自治体ごと)に設置し、住民に周知する」という新型インフルエンザ対策ガイドライン64ページ以降の記載を根本的に無視し、都道府県に1ヶ所置かれる24時間対応可能なコールセンターでの対応を求めている。感染症対策は保健所設置自治体の長(知事、市長など)の権限で行われるものであり、保健所設置市の権限を都道府県が奪うことは感染症法上できないことをまったく理解していない。
4.しかも、都道府県に1ヶ所置かれる24時間対応可能なコールセンターからの各保健所への振り分けは「人力」とし、都道府県に負担を押し付けるという傲慢さ

 「発熱相談センターは都道府県等(保健所設置自治体ごと)に設置し、住民に周知する」という新型インフルエンザ対策ガイドライン64ページ以降の記載を根本的に無視しているところがとにかく許せません。

 今回のSwine Flu由来の新型インフルエンザA/H1N1をいまだに電話相談で振り分けようとしている厚生労働省って、科学、医学に基づかず、いったい何に基づいて行動しているのでしょうか?(答:役所の論理)

 WHOが正式に、「The main route of transmission of the new influenza A(H1N1) virus seems to be similar to seasonal influenza(新型インフルエンザA/H1N1の感染経路は季節性インフルエンザと似ている)」とホームページでもはっきり記載し、北米大陸、EUでは季節性インフルエンザとまったく同じ患者対応をしている(咽頭ぬぐい又は鼻腔ぬぐい液のPCR検査は詳細にしている)のに、根拠のないまん延国の定義で精度の低いふるい分けを都道府県に24時間体制で押しつける厚生労働省。

 すでに日本各地に新型インフルエンザ患者が何百人もいることが判明している今、発熱相談センターでどんな患者をどんな振り分け基準で振り分けようとしているのでしょうか?振り分けに何の意味もありません!

 厚生労働省がなにがしたいのか、さっぱりわかりません。現場として、心底腹が立ちます。

[ 2009/05/18 00:00 ] 発熱相談センター | TB(0) | CM(3)

新型インフルエンザ疑似症患者の医療費はタダ? 

 国の定めた、おかしな新型インフルエンザの症例定義によって相変わらず日本国内で発生していた新型インフルエンザ疑似症患者

 確定患者が次々と発生してきたことにより、今後もはや「A/H1N1(swine由来)が検出されていない新型インフルエンザ疑似症患者」が届けられることはないと思われますが、その統計が国立感染症研究所感染症情報センターから発表されています。

http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/index.html

 これらの患者は、感染症法第十九条において、「当該患者を入院させるべきことを勧告することができる。」患者であり、感染症法第三十七条において、医療費は公費負担の対象となります。
(入院患者の医療)
第三十七条 都道府県は、都道府県知事が第十九条若しくは第二十条(これらの規定を第二十六条において準用する場合を含む。)又は第四十六条の規定により入院の勧告又は入院の措置を実施した場合において、当該入院に係る患者(新感染症の所見がある者を含む。以下この条において同じ。)又はその保護者から申請があったときは、当該患者が感染症指定医療機関において受ける次に掲げる医療に要する費用を負担する。
 一 診察
 二 薬剤又は治療材料の支給
 三 医学的処置、手術及びその他の治療
 四 病院への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
2 都道府県は、前項に規定する患者若しくはその配偶者又は民法(明治二十九年法律第八十九号)第八百七十七条第一項に定める扶養義務者が前項の費用の全部又は一部を負担することができると認められるときは、同項の規定にかかわらず、その限度において、同項の規定による負担をすることを要しない。
3 第一項の申請は、当該患者の居住地を管轄する保健所長を経由して都道府県知事に対してしなければならない。

 しかし、感染症法第二十二条において、「病原体を保有していないことが確認されたときは、当該入院している患者を退院させなければならない」となっています。
(退院)
第二十二条 都道府県知事は、第十九条又は第二十条の規定により入院している患者について、当該入院に係る一類感染症の病原体を保有していないことが確認されたときは、当該入院している患者を退院させなければならない。
2 病院又は診療所の管理者は、第十九条又は第二十条の規定により入院している患者について、当該入院に係る一類感染症の病原体を保有していないことを確認したときは、都道府県知事に、その旨を通知しなければならない。
3 第十九条若しくは第二十条の規定により入院している患者又はその保護者は、都道府県知事に対し、当該患者の退院を求めることができる。
4 都道府県知事は、前項の規定による退院の求めがあったときは、当該患者について、当該入院に係る一類感染症の病原体を保有しているかどうかの確認をしなければならない。

 ということは、新型インフルエンザ疑似症として入院勧告された患者は、現時点で全て病原体を保有していないことが確認されたので感染症病床を退院することになります。しかも、第三十七条に基づく公費負担も解除となります。

 この公費負担の事務手続きは、すべて都道府県等が実施し、国(厚生労働省)が実施するわけではありません。とても空しい作業です。疑似症と診断されてから晴れて病原体を保有していないことが確認される数時間の入院勧告。人権抑制。どうやってその間の医療費を計算するのでしょうか。

タイトルの「新型インフルエンザ疑似症患者の医療費はタダ?」に対する答えは、

 「疑似症に対して入院勧告をかけた場合は、新型インフルエンザ陰性が確認されるまでの数時間、療費はタダになりえる。ただし、その計算方法についてはまったくの未知数であり、しかも費用はすべて都道府県等の負担。国は一切責任を持たない。

 入院勧告の期間以外はすべて自己負担(保険診療)。単なるインフルエンザで通常なら自宅療養で十分であっても入院費用を病院から請求されると考えられる。」


 現在神戸市の周囲では100人規模で疑似症患者が発生しています。でも、このような状況ではすでに疑似症の時点で全員に勧告をかけることは手続き上不可能です。

 法治国家の責務として法律を順守した結果がこの有様。こんな対応、日本だけです。

[ 2009/05/17 00:00 ] 入院・病院 | TB(0) | CM(1)

海外渡航歴なし、症状軽微、同時に複数新型インフルエンザ患者確認へ 

 海外渡航歴のない神戸市の10代後半の方々から、新型インフルエンザウイルスが神戸の衛生研究所で検出されたようです。

 国は、国立感染症研究所での検査により最終確定とすることに通知でしています(そこだけは地方自治体を信用しないのは何故?)ので、まだ確定患者ではありません(2009年5月16日5時現在)。

 この患者の発見の経緯が国の症例定義および発熱相談センターの振り分け基準をすべて満たしていないところが興味深いところです。

 すなわち、
 まん延国どころか、海外渡航歴がない。
 38度以上の発熱もない。非典型的なインフルエンザ用症状。極めて軽症。


 こんな方は、発熱相談センターから発熱外来に紹介しません。

 神戸市は、定期的な病原体サーベイランスの一環で、偶然新型インフルエンザウイルスを発見したと思われます。

 すなわち、サーベイランスの考え方からいえば、

「氷山の一角」を精密な検査で発見したにすぎません。

なのに国は発熱相談センターを継続しようとしています。

今後、どうやって振り分けていくのでしょうか?

もはや振り分けは不要です。欧米同様、季節性インフルエンザと同じ態勢に移行すべきです。

もしくは、まん延国に新たに「日本(離島を除く)」を加えてみてはいかがでしょうか(皮肉)

[ 2009/05/16 05:00 ] 豚インフルエンザ | TB(0) | CM(5)

厚生労働省内での新型インフルエンザに対する対応についての対立事情 

 新型インフルエンザの疑似症についての取り扱いが変更になったことは、

5月12日の記事で取り上げました。

 新型インフルエンザに係る症例定義及び届出様式の改定について(平成21年5月9日健感発第0509001号厚生労働省結核感染症課長通知)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/090509-02a.pdf

 先日、厚生労働省内での新型インフルエンザの疑似症の取り扱いについて省内でもめているというウラ話を聞きました。

 厚生労働省の幹部クラス
新型インフルエンザの疑似症が正式に都道府県等を通じて国に届出されたにもかかわらず(5月15日時点で18例)、「なんで新型インフルエンザが否定されたのに、記録に残っているんだ!NESID(感染症サーベイランスシステム)から削除しろ!」と対外的な面子を気にして騒いでいる。
 感染症情報センター
「新型インフルエンザの疑似症は、サーベイランス上重要。当然今後も症例定義を満たしている場合は医師は届出(5月9日以降はまずは連絡)してほしい。
 国立感染症研究所のウイルス検査担当者
「深夜にたたき起こされていつもいつも陰性ばかり。」
「陽性になりそうな検体だけをウチは受け付けます」

 これまでに国立感染症研究所に持ち込まれた18例の検体は、一般の宅急便ではさすがに運べないので、北海道であれ、九州であれ、保健所の職員が忙しい中、飛行機やタクシーなどで持ち込んでいました。その費用は全て地方自治体が負担しています。

 今でも、新型インフルエンザの最終確認は国立感染症研究所が行うとなっていますので、飛行機で忙しい保健所職員が検体を運ぶという状況は続きそうです。

[ 2009/05/16 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(0)

「7日間の健康観察」と「発熱相談センター」の二重対応の無駄を指摘する 

 保健所職員が今、人海作戦で展開し、大変苦労している「7日間の健康観察」と「発熱相談センター」。

 発熱相談センターに電話をかけるべき人は、現時点ではすべて検疫所で一度説明を受けています。しかも、7日間の健康観察により、保健所から定期的に連絡をしています。

 もはや、発熱相談センターに電話をしてくる人の95%以上が「ただ心配で電話をかけてくる人」です。

 現時点では、発熱相談センターの連絡先はclosed(非公開)として、検疫所で対象者だけにその電話番号リストを伝えるという方法で構わないはずです。

 なぜ、「7日間の健康観察」と「誰でも電話できる発熱相談センター」が並行して実施されているのか、現場としては大変疑問に思います。

(具体的な提案)
 海外からの帰国者全員に、非公開の発熱相談センターの電話番号と個人識別番号(パスポート番号)を伝える。帰国者はすべて電子データで7日間一括管理される。

 帰国者が医療機関にかかりたいと思ったときは、厚生労働省に設置された非公開の発熱相談センターに、氏名および個人識別番号を伝えて連絡する。その最初の電話対応はコンピューター対応とし、厚生労働省の負担を軽減する(クレジットカード会社への連絡に、16桁のカード番号を入力するイメージ)。

 症例定義を満たす場合は、初めて厚生労働省の人が直接電話対応する。そして厚生労働省から各保健所に連絡をし、発熱外来へ紹介受診とする。


 私は現在の厚生労働省の封じ込めをしよう、水際対策を徹底しようという姿勢そのものに疑問を持っていますが、10000歩譲って水際対策をするのであればという前提で、この提案を考えました。

 これで十分だと思うのですが、皆さんどう思いますか?

[ 2009/05/15 00:00 ] 発熱相談センター | TB(0) | CM(0)

アメリカでは続々新型インフルエンザ対策終了→通常対応へ 

 アメリカでは、CDCによる冷静な対応のため、弱毒性の可能性が高く強毒性に変化する可能性も低いとの認識が広く理解されています。

 パニックのような状況や過剰な対応はされていません。

 また、、メキシコバッシングも起きていません。

 その背景としては、経済危機まっただ中ということもあり、米国政府としてはNAFTA経済圏のメキシコに対して過剰な対応をしたくないというスタンスもあるようです。

 さらに、すでに緊急対策本部を解散した州(例:Michigan)も出てきています。

 Michigan州は、まさに日本で初の感染者が発見された成田空港へ向かったノースウエスト航空機が出発したデトロイトがあるところです!

 日本はこれからさらに緊急事態宣言へ突き進んでいく勢いだった(もうさすがにそうはならなそう)のに・・・

 アメリカの友人によると、インフルエンザの完全な封じ込めなど出来るわけないし、日本の対応は無意味に過剰な気がすると、アメリカ人に今の日本の厳戒態勢について「馬鹿げている!信じられない!なんて意味のないことをしているのか!」とあきれられてしまったとのことです。

 もう、厚生労働省のたわごとに付き合っていられません。医学的・公衆衛生学的に無意味な(政治的には意味のある)健康観察はもう勘弁です。早く新型インフルエンザ等感染症の宣言を解除してください。  (すいません、健康観察者の把握という虚しい対応に疲れた一個人の愚痴が一部含まれています涙

[ 2009/05/14 00:00 ] 地域情報 | TB(0) | CM(2)

メキシコ・カナダ・アメリカのエピカーブ(流行曲線)は終息の方向を示唆 

メキシコの保健衛生局(日本の厚生労働省に相当する機関)は、エピカーブ(流行曲線)を毎日更新して発表しています。

http://portal.salud.gob.mx/

ホームページの中央右、「Situación actual de la epidemia」をクリックしてください。

mexico
4月26日をピークに、流行の終息傾向を呈しています。

カナダのHealth Canada(日本の厚生労働省に相当する機関)も、エピカーブ(流行曲線)を発表しています。

http://www.phac-aspc.gc.ca/alert-alerte/swine_200904-eng.php

ホームページの中央、「Case of H1N1」をクリックしてください。

やはり4月26日をピークに、流行の終息傾向を呈しています。 最後にご存知アメリカCDC。見方を変えて、インフルエンザ全体での週毎のエピカーブです。17週(4月20日~26日)が突出しています。

http://www.cdc.gov/h1n1flu/pubs/pdf/FluView_Week17.pdf

Influenza Positive Tests Reported to CDC

流行の終息傾向にあるという事実(真に終息傾向にあるわけではないことは分かっていますが)には、ホッとします。
[ 2009/05/13 12:00 ] 海外へ行く時 | TB(0) | CM(3)

厚労省は検疫の対象国を広げない理由は検疫官の態勢が限界だからと表明 

新型インフルエンザ:機内検疫の対象広げず 警戒度6でも--厚労省方針

 新型インフルエンザ対策に関する与党プロジェクトチーム(座長・川崎二郎元厚生労働相)の会合が11日開かれた。厚労省は、世界保健機関(WHO)が警戒レベルを「フェーズ6」に引き上げても、機内検疫の対象を欧州全体に拡大しない方針を報告した。

 現在、機内検疫はメキシコ、米国本土、カナダからの週260便以上で実施している。検疫官などの態勢は限界に達しており、対象国の大幅拡大は物理的に不可能だという。韓国で感染が拡大しても韓国便は週509便あり、対応できない。警戒対象国が拡大した場合、同省は乗客からの問診票などを基に健康観察を徹底することで対応する。

 これに関連し、川崎元厚労相は、強毒性の新型インフルエンザを前提とした現在の政府行動計画とは別に、弱毒性に対応した行動計画の必要性を指摘した。「政府が発表しても現場の自治体に伝わるには時間差がある」とも述べ、事前に策定しておくべきだとの考えを示した。【鈴木直】
(2009年5月12日 毎日新聞より引用・一部改編)

 検疫の対象を広げない理由が理由になってません。
「検疫官などの態勢は限界に達しており、対象国の大幅拡大は物理的に不可能だという。韓国で感染が拡大しても韓国便は週509便あり、対応できない。」

「警戒対象国が拡大した場合、同省は乗客からの問診票などを基に健康観察を徹底」
無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理無理!

「徹底」の意味分かってるの?
問診票って、自己申告なんですよ!
問診票に記載した住所に住んでなくて、連絡がつかないんですよ。
北米からの帰国者の約1割はソウル経由で検疫の対象外なんですよ。
どうしてソウル経由の北米からの帰国者は10日間の健康観察しないの?
韓国便が週509便あるからだって?舛添要一大臣が行ってますたよね。「徹底して水際対策を行う」って。週509便全部検疫やってよ。「徹底」するなら。
もう、自由を獲得した人の健康観察を「徹底」して行うことは不可能なんですよ。

 対応できないとどうして認めないんですか?
 対応できないんですよ。すでに。検疫をすり抜けている人が沢山いるのです。


 今回の新型インフルエンザは、季節性インフルエンザと同様に対応してなんら問題がありません。
(日本のこれまでの感染症対策が、インフルエンザ対策として適切に行われていないこと自体が問題です。)

(ごめんなさい。愚痴少し入ってます。言葉が乱れてます。)
[ 2009/05/13 00:00 ] 移送・搬送・隔離 | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザの症例定義は変わりました 

新型インフルエンザに係る症例定義及び届出様式の改定について(平成21年5月9日健感発第0509001号厚生労働省結核感染症課長通知)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/090509-02a.pdf

キャリアブレインが、とんちんかんな見出しと記事を書いていたので、添削させていただきました。
×新型インフル届け出、医師側が判断を―厚労省が通知
○新型インフル届け出、都道府県等が判断を―厚労省が通知

 厚生労働省は5月9日、各都道府県などに対し、新型インフルエンザの症例定義や届け出様式を改定する通知を出した。4月29日に通知した届け出基準では、迅速診断キットの結果がA型陰性かつB型陰性でも、診察した医師が感染を強く疑う場合は、法の規定で直ちに届け出を行わなければならなかったが、今回の改定では、感染を強く疑う根拠に乏しい症例がある現状を踏まえ、症例定義を満たしていても、海外への渡航暦や患者の症状などから医師が明らかに感染していないと判断した場合は、届け出る必要はなくなった。医師側の裁量を広げると共に、余計な検査を省くことで、診断の効率化を図る。なお、症例定義と様式自体は前回と変わらない。
→症例定義と様式も変更があります。動物(豚)からの感染に関する記載が削除されたこと、無症状病原体保菌者の項目が追加されたことなどです。

 改定された届け出の流れはこうだ。まず、医師が新型インフルの疑似症患者と判断した場合、症例定義に基づき、最寄りの保健所に連絡。保健所は各都道府県や厚労省などに報告し、中央感染症情報センターの「疑い症例システム」に入力する。  各都道府県などは、疫学的に感染の疑いが濃厚かどうかなどを勘案し、感染症法が定める「感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由」に該当するかを検討。保健所はその結果を医師に伝え、「正当な理由」のある患者については、医師が都道府県知事に届け出る。最終的な確定検査は当面の間、国立感染症研究所が行うとし、確定した患者(または無症状病原体保有者)について、医師は保健所に届け出る。

 厚労省が5月9日に各都道府県などに対して行った事務連絡では、迅速診断キットでA型陰性の場合、疑似症患者の連絡をする前に、▽インフルエンザ特有の症状の有無の確認▽10日以内のインフルエンザ様症状を持っている人との接触歴の確認▽新型インフルが蔓延している国への渡航暦や滞在暦の再確認▽他の疾患の有無などの確認(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎など)―を各医療機関に求めている。
(2009年5月10日 キャリアブレインより引用・一部改編)

日経メディカルもいい線の記事を書いていますが、一部間違っていました。
(中略)
×具体的な変更点としては、医師が疑似症例を診断した場合、直ちに都道府県に届け出を行うのではなく、まず最寄の保健所に連絡することになった。
○具体的な変更点としては、医師が疑似症例を診断した場合、直ちに保健所に届け出を行うのではなく、まず最寄の保健所に連絡することになった。
(以後略)
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/200905/510609.html

 届出ではなく、連絡というのがポイントなのです。その理由は、昨日の記事の通りです。

(参考)
新型インフルエンザ疑似症患者の取り扱いが変更された理由ウラ話

[ 2009/05/12 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(3)

新型インフルエンザ疑似症患者の取り扱いが変更された理由ウラ話 

厚生労働省の5月9日付の通知文です。
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090509-01.html

事務連絡

平成21年5月9日




都道府県
政令市
特別区



新型インフルエンザ担当部(局)長 殿

厚生労働省健康局結核感染症課

新型インフルエンザ疑似症患者の取り扱いについて

 従来、症例定義における疑似症患者について、インフルエンザ迅速診断キットの結果がA型陰性かつB型陰性の場合であっても、医師が臨床的に新型インフルエンザの感染を強く疑う場合は届出の対象としてきた。これについてはインフルエンザにおいて発症した初日は迅速診断キットの結果が陰性となることがあるため、新型インフルエンザ患者の見逃しを回避するために設けたものである。

 ところが昨今、インフルエンザ様症状を呈している患者との接触歴など疫学的関連をまったく認めない症例や他の疾患の有無が十分確認されていない症例など、新型インフルエンザの感染を強く疑う根拠に乏しい症例も届出がなされているところである。

ついては、今後、症例定義上、疑似症患者の連絡をする際は、別紙(PDF:266KB)などを参考されたい。また、迅速診断キットでA型陰性の場合は、疑似症患者の連絡をする前に、5月9日の結核感染症課課長通知「新型インフルエンザに係る症例定義及び届出様式の改定について」を踏まえ、下記の事項など確認するよう、各医療機関に対して周知徹底されたい。

(1)  インフルエンザ特有の症状の有無

(2)  疫学的関連の有無

・10日以内のインフルエンザ様症状を呈している者との接触歴

・新型インフルエンザの蔓延している国又は地域への渡航歴や滞在歴の再確認

(3)  他の疾患の有無等確認(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎など)


 この文章の中の、PDFで「なぜ症例定義を変更したのですか」という質問があり、2つの回答が掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/090509-01a.pdf

以下の2つの理由によります。

1. 各検疫所・地方衛生研究所において検査体制が整備されたこと
5月9日現在において、国立感染症研究所をはじめ各検疫所・地方衛生研究所において、約半日程度で新型インフルエンザと確定診断できる体制が整備されました。比較的早期に確定診断できるようになったことから、法に基づく届出のタイミングを変更いたしました。

2. 新型インフルエンザについての情報の充実
4月28日にWHOによりフェーズ4宣言がされて以来、WHO・CDC・国立感染症研究所等において、今回の新型インフルエンザについて詳細な情報が提供されるようになり、疫学的な観点から、新型インフルエンザ感染のより詳細なリスク評価ができるようになりました。
 しかし、真の「なぜ症例定義を変更したのですか」の回答は「新型インフルエンザ疑似症患者の取り扱いについて」の事務連絡に記載があるとおり、
 インフルエンザ様症状を呈している患者との接触歴など疫学的関連をまったく認めない症例や他の疾患の有無が十分確認されていない症例など、新型インフルエンザの感染を強く疑う根拠に乏しい症例も届出がなされているところである。
 が理由です。

 さらに説明すると、厚生労働省が疑似症が出るたびに深夜であろうが早朝であろうが報道機関に情報提供することに疲弊してしまったのがうら話です。

 これまでは、医師が新型インフルエンザを疑えば、その裁量により新型インフルエンザ疑似症を報告できたのです。ざるの様な診断基準だったのです。

 国内初感染事例というきっかけにまぎれて、振り上げた拳を下ろしたのです。

 日本全国の保健所担当者はこの平成21年5月9日事務連絡を喜んで受け止めています。

[ 2009/05/11 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(6)

ホテルに泊まったら、新型インフルエンザの問診を受けた 

 このGWに関東地方に旅行にいった家族から、興味深い情報を得ました。

お客様の健康に関するご質問シート

○○ホテルでは、××保健所からの要請で
下記につき、お客様にお伺いしております。
ご協力のほどよろしくお願いします。
海外への10日以内の渡航歴がありますか?
  はい    いいえ

現在、38度以上の発熱があり、
かつ以下のいずれかの症状がありますか?
咳、鼻水、咽頭痛
  はい    いいえ

 ホテルに泊まるとき、上記の質問を受けたとのことです。 もし、両方「はい」にチェックがついたら、保健所職員がやってくるのか、興味深いです。 なお、旅館業法においては、以下のように宿泊拒否についての条文があります。
第五条  営業者は、左の各号の一に該当する場合を除いては、宿泊を拒んではならない。
一  宿泊しようとする者が伝染性の疾病にかかつていると明らかに認められるとき。

もし、両方「はい」にチェックがついていても、明らかに新型インフルエンザとは認められないので、宿泊拒否は決してできません。

[ 2009/05/10 00:00 ] 銀行・郵便局・ホテル | TB(0) | CM(3)

発熱相談センターも開設していないし、全数検査すらしていない冷静なアメリカ 

 日本では、Svine Flu A/H1N1を新型インフルエンザ等感染症に認定し、患者を早期発見して封じ込めようと無駄な努力が繰り広げられています。

 新型インフレエンザ(A/H1N1)が発生する前には、「アメリカは〇○なのに、日本は××で、対策が遅れている」といった報道が繰り広げられていました。

 そんな日本が見本にしていたアメリカでは、発熱患者を発熱相談センターでふるい分けるという無駄な作業はされていません。患者は今まで通り、かかりつけ医を受診し、症状が治まるまで自宅待機を指示されているのです。

 しかも、ミネソタ州、ノースカロライナ州、ニューハンプシャー州では全数検査すらしていないのです。すなわち、季節性インフルエンザと全く同じ対応がとられています。もはや、アメリカで患者が何人いるかを全数把握することは無駄なのです。

 たとえば、日本で冬に風邪にかかった場合、風邪の原因ウイルスを全員特定しませんよね。それと同じです。

 アメリカの対応って、本当に冷静ですね~。

 そんな性質の新型インフルエンザインフルエンザに対する現在の日本の対応は、
「公衆衛生的判断、医学的判断」
に基づくものではなく、
「厚生労働省のメンツ」
に基づくものなのではないかと危惧します。

http://www.cidrap.umn.edu/cidrap/content/influenza/swineflu/news/may0509breaknews1-jw.html

[ 2009/05/09 00:00 ] 豚インフルエンザ | TB(0) | CM(4)

乗客健康観察に遅れ、機内検疫で人手足りず 

  新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の水際対策として、メキシコ、米国本土、カナダからの到着便で2009年4月28日以降に入国した乗客全員を対象に、保健所がその後の体調を確認する「健康観察」の実施が遅れている。

 成田空港では、機内検疫などに人手を割かれ、連絡先などのリストを都道府県に送る作業にまで十分に手が回らず、3日現在、東京都内の保健所へのリスト到着は、帰国からほぼ4日後になっている。保健所などの職員からは、連休終盤の帰国ラッシュに対応できるのかと不安視する声も上がっている。

 健康観察は、感染症法などに基づき、メキシコなど3か国からの帰国者が機内検疫時に健康状態や連絡先などを記した質問票を基に、各地の保健所が定期的に連絡を取り、発熱の有無などを確認する措置。観察期間は10日間で、厚生労働省によると、成田空港での対象者は、4月30日分だけでも8340人に上る。

 東京都品川区を管轄する同区保健所。2日に4人、3日に60人分のリストが都経由で届いたが、4月28、29日に帰国した人の分だけだった。帰国ラッシュが始まれば、対象者の人数が増える可能性が高く、同区の担当者は「どの程度、職員が必要になるのか、やってみないと分からない」と明かす。

 練馬区保健所に3日までに届いたリストは13人分。このうち、連絡が取れた8人については、体調を確認した上で、10日後をめどに再度、電話を掛けることを伝え、残る5人については封書で連絡をもらえるよう求めた。

 世田谷保健所には3日までに149人のリストが届いた。7割に連絡が取れ、いずれも異常がないことを確認したが、「非常に手間がかかる。連休明けに対象者が急増すれば、対応にも限界がある」と困惑していた。

 都によると、3日までに検疫所から届いたリストは計約2300人分で、その大半を占める成田からのリストは4月29日までの2日分のみ。リストは保健所別になっていないため、都の担当者が仕分けした上で、各保健所に送付している。3日夕までに送付できたのは約1400人分で、残りについても深夜まで仕分け作業が続いた。担当幹部は「全員を追跡できるのだろうか」と懸念を隠さない。

 こうした状況を受け、同空港検疫所は1日から、リスト作成にあたる臨時職員約30人を雇うなど、作業の迅速化に躍起だ。同検疫所では「機内検疫などに人手を割かなければならず、自治体へのリスト送付が遅れている。作業効率を上げて、到着の翌日には送れるようにしたい」としている。

 健康観察では、保健所からの問い合わせの有無にかかわらず、体調異常を自覚した場合は、自ら保健所に連絡することも求めている。
(2009年5月4日 読売新聞より引用・一部改編)

 インフルエンザの潜伏期間は、長くても通常5日間(一般的にはもっと短い)、飛行機内の乗務時間は長くて12時間ですから、単純に計算すると、機内検疫では発症者の10人に1人しか発見できないことになります。(実際はもう少し多いでしょうが、とにかく半分以下であろう)

 ですので、国内に入国した後の健康観察がとても大切なのですが、その現状はこれまでに書いたとおりです。  

[ 2009/05/08 00:00 ] 移送・搬送・隔離 | TB(0) | CM(1)

「冷静な対応」の東京都 v.s 「慌てて『冷静な対応』を求める」厚生労働省 

  新型インフルエンザへの対応で東京都が、検疫後に感染の疑い」症状がある人を把握しているにもかかわらず、感染症法で定められた国への届け出をしていないことが5日、分かった。一般への情報公開もしていない。

 都では「実害が出ない体制を整えている」としている。「疑い」段階で積極的な情報公開をしている厚生労働省の対応と異なる対応で、届け出や情報公開のあり在り方をめぐって波紋を呼びそうだ。

 厚労省はメキシコ、米国、カナダから帰国・来日した人が、検疫や入国後の簡易検査で「陽性」となった場合、届け出を義務づけるとともに、「疑い例」などとして発表している。

 同じ飛行機の搭乗者に注意を促すとともに、社会への注意喚起の目的がある。5日未明までに5人の情報公表があり、いずれも後に「陰性」が確認された。

 しかし、都では
▽人口が多く「疑い例」段階で公表すると対象が多すぎて無用な混乱を招く
▽都の施設で6時間程度で感染の有無が確認でき、国への届け出は感染が確認されてからでも時間に大差はない
▽該当者と行動をともにした人に注意を促すなどの初期行動は進めており実害はない
-といった理由から、国への届け出と情報公開を見送っている。すでに「数人」が対象になったという。
 厚労省新型インフル対策推進本部では「早く届けてほしいというのが国の立場だ。ただ、自治体側が責任を持って独自判断をするなら、無理矢理に届けろとはいえない」と話している。
(2009年5月6日 産経新聞より引用・一部改編)

 上記記事に対して、厚生労働省は以下のように反論しています。

事務連絡

平成21年5月6日




都道府県
政令市
特別区



新型インフルエンザ担当部(局)

厚生労働省新型インフルエンザ対策本部

本日付産経新聞の記事について

5月6日付産経新聞の新型インフルエンザに関する報道において「厚労省新型インフルエンザ対策推進本部では『早く届けてほしいというのが国の立場だ。ただ、自治体側が責任を持って独自判断をするなら、無理矢理に届けろとはいえない』と話している。」という記事が掲載されましたが、本事務局においてはこのようなコメントはしておりません。

感染症法12条等に規定する都道府県の国に対する届出は、いずれも、直ちにもれなく行わなければならないものです。自治体の独自判断により届け出ないことは法律に違反するものです。

新型インフルエンザの蔓延防止するために、平成21年4月29日付「新型インフルエンザ(豚インフルエンザH1N1)に係る症例定義及び届出様式について」で届け出るべき症例をお示ししているところであり、国による発生状況の把握は、新型インフルエンザ対策の前提として不可欠なものでありますので、くれぐれもよろしくお願いします。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/090506-01.html
東京都も反論をしています。
平成21 年5 月6 日
福祉保健局
総 務 局
新型インフルエンザに関する東京都の対応等について(第13報)
(東京都における疑似症の届出について)

5 月6日付一部報道で、「東京都が検疫後に「感染の疑い」症状がある人を把握している にもかかわらず、感染症法で定められた国への届け出をしていない」との報道がありまし たが、事実関係は下記のとおりです。



1 国は、平成21 年4 月29 日付「新型インフルエンザ(豚インフルエンザH1N1)に 係る症例定義及び届出様式について」で都道府県等に対して新型インフルエンザの疑 似症例について、届出を義務付けています(別紙参照)。しかし、当該通知以後、5月 5日までに、東京都においてはこの基準に該当する例はなく、指摘されるような法令 違反はありません。

2 東京都では、新型インフルエンザの感染拡大を防止するために、早期発見対策とし て、国の疑似症よりも幅広く都独自に検査を実施する「東京都感染症アラート(ウィ ルス検査)」の対象として、保健所や感染症指定医療機関および発熱外来を設置してい る医療機関の要請に応じた検査を実施しています。こうした、念のために実施する検 査について、4月25 日から5月5日までの検査数は9件です。

3 こうした念のために実施する検査の対象者についても、家族など周辺の方には注意 喚起を行っています。

4 こうした検査については、無用な混乱を起こさないよう、実施状況については非公 表としていますのでご理解くださいますようお願いいたします。

5 東京都は、新型インフルエンザから都民を守るために適切に対応してまいりますの で、引き続き、宜しくご理解とご協力をお願いいたします。

http://www.bousai.metro.tokyo.jp/japanese/news/210506_13infultaiou.pdf
感染症対策の国際的な専門家で、研修医への教育にも力を注いでいる青木眞先生のブログには、
「冷静な対応」の例:東京都
というタイトルでこの件について記事の記載があります。
思考停止にならないとはこういうこと・・の例ともいえる東京都の対応を紹介します。

産経新聞が伝えているところに寄ると、東京都は疑いの時点で厚生労働省に伝えず、都内で6時間程度(これは最速ですね!)可能な検査の結果を踏まえて届け出るようにしているとのことです。

都心から東京の武蔵村山市にある感染研究のラボは遙か彼方。
(モノレールが通る前は「陸の孤島」などともいわれていました)
用事があってでかけるときはかなり気合いがいります。

都のラボはど真ん中の新宿区にあります。

簡易キットの精度がよくない(全部をひろえない)、潜伏期間がある、など水際スクリーニングには落とし穴がたくさんあります(空港での厳戒体制強化が気の毒なくらいに)。

現在わかっているウイルスの特徴をふまえて考えれば、疑いをここまで騒ぐのは害しかなく不確定情報を急いで公開する実益はみあたりません。
冷静に対応を・・という姿は滑稽でもあります。

日本にだけ流行しないなんてこともインフルエンザという感染症の特徴を考えればありえません。

疑い段階で個人情報の危うくなる情報まで公開されたり布をかけて車に乗り込む様子がうつされてシロクロなど犯罪に使うような言葉で報道されてしまう今、現実的な対応ではないでしょうか。
臨床医の皆さんの作業もシンプルになり、病院でのメディア対応におわれずにすみます。
各種報道に寄りますと各県の検査体制が整い始めているので、同じようにする自治体も増えるのではないかと思います。

厚生労働省の今の対応も「暫定」となっているのですから(アタマいいですね)、
体制をかえる、あるいは現実に即した対応・柔軟にすべきは厚生労働省でしょうね。 (以下省略) http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/5a481145f9433251dcf624e06d1035da

 私も青木眞先生の意見に全面賛成です。

 なお、この記事が出た夜には東京でも疑似症例が出たようです。
 厚生労働省は2009年5月6日夜、米国から4日に帰国した40歳代の日本人男性について、新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の感染が疑われるとして、東京都から届け出があったと発表した。

 同省によると、男性は名古屋市在住で、米ロサンゼルスから帰国後、都内に滞在。6日に医師の診察を受けたところ、37度台の発熱やせきなどの症状があり、簡易検査でA型インフルエンザが陽性だった。季節性インフルエンザの可能性もあり、都健康安全研究センターと国立感染症研究所で詳しい検査を行う。
(2009年5月6日 読売新聞より引用・一部改編)
 皆さんはこの件についてどう思われますか?

[ 2009/05/07 00:00 ] 移送・搬送・隔離 | TB(0) | CM(2)









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