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新型インフルエンザで重症者や死者が多い理由を図解する
番外編 新型フル患者分布地図 国立感染症研究







1918年の新型インフルエンザウイルス罹患患者の収容の様子…こんなことにはならないのでご安心ください

厚生労働省:新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

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マスコミの調査能力(ローラー作戦) 

マスコミの調査能力は、個人情報をすぐに暴くという話です。

例えば、関東地方で始めて学校での集団感染が確認された船橋市のプレス原稿資料を見てみると、

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/06/dl/infuh0608-10.pdf

「市内在住の10代の女性」
「患者は市内中学校の生徒」

との情報が分かり、
「6月3日から5日まで修学旅行に行っていた」

という記載があります。

船橋市はもちろん中学校の名前を公表していない(その後、国の文章で中学校の名前は公表されている)ですが、 マスコミは、上記キーワードから簡単に学校名を特定します

方法は、以外と単純です。
条件から中学校を絞り込み、
電話を全中学校にかけるというものです(ローラー作戦)。

「おたくの学校で新型インフルエンザの患者はいますか?」
と電話があれば、いない学校はすぐに
「いません」
と回答します。

「少々お待ち下さい」
と回答したら、怪しいですが、ウソの回答をした場合はむしろ問題がありますので、ウソはつけません。

ということで、プレス発表後時間の問題で学校名は判明します。

同様に、小学校、高校、大学、大手会社の場合も時間の問題で判明します。

ローラー作戦には勝てません。

したがって、感染症のまん延を予防するために必要のない情報は公表する一切必要はないのです。

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[ 2009/06/30 00:00 ] テレビ・映画・雑誌記事 | TB(0) | CM(1)

運の悪い1人だけが確定患者となる新しい感染症法新フル届け出基準 

 7月の16日もしくは17日から、新型インフルエンザの患者の届出は以下の通り、クラスターサーベイランスで発見された人だけになります。

 人為的な介入の余地の高い、奇妙な届出基準となります。

 正直者がバカを見るようなシステムは必ずトラブルの元となります。

 私だったら、検査をされる1人にされたくないですね。

平成21年6月26日(金)
新型インフルエンザ対策推進本部
 

医療機関における新型インフルエンザに関する
連絡、確認検査、届出の対象について
(クラスターサーベイランスへの移行後)


1 保健所への連絡の対象
① (クラスターサーベイランス)学校、施設等の同一の集団に属する者の間で複数のインフルエンザの発生を把握した場合
② (インフルエンザ入院サーベイランス)インフルエンザと診断された患者が入院した場合
③ (治療方針の決定支援)基礎疾患を有する者等のうち、重症化のおそれがあるため、確認検査が必要であると医師が判断した場合
*インフルエンザ定点医療機関の場合は、更に外来患者数を定期連絡

2 PCR検査等確認検査の対象
① (クラスターサーベイランス)把握した複数の患者のうち、一部の患者の検体
② (ウイルスサーベイランス)病原体定点医療機関から送付された検体
③ (インフルエンザ入院サーベイランス)インフルエンザとして診断された入院患者の確定診断を行うための検体
④ (治療方針の決定支援)基礎疾患を有する者等のうち、重症化のおそれがあるため確定検査が必要であると医師が判断した検体

3 感染症法第12条に基づく届出の対象
① 集団発生発見の端緒となった患者等確認検査により新型インフルエンザが確定した患者
→確定患者として届出
② 上記確定例と同一集団(学校等施設単位及び同居者)で、インフルエンザ様症状を呈する患者
→見なし患者(感染症法第8条第2項の規定に基づき、疑似症例患者であって当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者として、患者と見なされる者)として届出
* 上記を除く確認検査で確定された散発事例、入院事例の届出は不要。


[ 2009/06/29 00:00 ] 感染症法 | TB(0) | CM(15)

コピペのまま全国に情報発信していた厚生労働省 

 厚生労働省は、全国で発生した新型インフル工ンザ(インフルエンザA/H1N1)患者の発生について、保健所などにメールで個別に情報提供をしていました。

 しかし、仕事が雑なためでしょうか、時々、

【厚生労働省-情報提供】○○県○○市における新型インフル工ンザ(インフルエンザA/H1N1)患者の発生について

というタイトルのままメールが送られてきていました。

落書きのような事務連絡も然り、コピペのままも然り、

この仕事の仕方はいったい何なのでしょうか。

そんな全数報告も、
【厚生労働省-情報提供】栃木県宇都宮市ほか における新型インフル工ンザくインフルエンザA/H1 N1〉の感染が確定した患者の発生について

各都道府県、保健所設置市、特別区、衛生主管部(局)  御中
各 保健所 御中

標記について、6月25日17時30分における配布資料を送付します。
(様式15~18号)

今まで、原則として各自治体からの報告を受け、その都度報道資料を情報提供しておりましたが、
本件をもってそれを終了し、今後は毎日午前6時締めで「新型インフルエンザ感染確定患者届出一覧」を
作成し、午前9時を目途に情報提供することになりましたのでお知らせします。

厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部事務局
 国内班
というメール1008人目の確認患者を最後に終わってしまいました。

その後は1日1回全国分まとめてメールが来るようになりました。

[ 2009/06/28 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(0)

これからも当ブログをよろしくお願いします 

 新型インフルエンザ(A/H1N1)が発生する前の2009年4月までは、google検索で一時「新型インフルエンザ」で検索した場合、最高で10番目(検索した最初のページに掲載)まで検索順位が上昇していた

 新型インフルエンザ対策の達人

 ブログのホームページですが、

 6月に検索順位の更新が行われたようで、他の公的機関の新型インフルエンザ関連ホームページに一気に抜き去られ、
なんと105番目という絶対にgoogle検索からたどり着くことのない順位に陥落してしまいました。泣き顔

http://www.google.co.jp/search?q=新型インフルエンザ&hl=ja&lr=&start=100&sa=N

 新型インフルエンザに関する情報は、公的機関の情報に基づいてくださいという政府広報どおりの扱いなので、仕方がありませんが、コツコツと毎日記事を書いて積み上げてきたgoogle検索順位が一瞬にして陥落する事実を目の当たりにすると、ちょっと切なくなりました。

 しかし、先日11番目に復活していました!

 なお、「新型インフルエンザ対策」で検索すればgoogle4番目で検索されますので、すぐたどり着けます。

 一方、これまで検索順位が低かったyahoo検索では、これまでで最高の8番目(検索した最初のページに掲載)まで検索順位が上昇しています。

 検索のアルゴリズムは素人には理解できません。

 これからも当ブログへの応援をよろしくお願いします。

[ 2009/06/27 00:00 ] ブログ・遊びの要素 | TB(0) | CM(3)

プレパンデミックワクチンより肺炎球菌ワクチンを接種すべき・・・菅谷憲夫先生 

菅谷憲夫先生の願いです。

 <90年代から新型インフルエンザに興味を持ち、臨床医をしながら国際学会に出席、世界の議論を聞いてきた。日本では、強毒型鳥インフルエンザウイルス「H5N1型」だけが新型に変異するとの誤解がある。その誤解を正そうと、講演や報道を通じて訴えている>

 H5N1型が人に感染するようになり、10年近くたっても新型には変異していない。新型インフルになる可能性は低くなっている。欧米で鳥から人への感染が確認され、死者も出ているH7やH9も警戒する必要があると、世界では議論されている。

 新型が発生すれば数年以内に国民全員が感染するだろう。だが、新型はSARS(新型肺炎)とは違う。季節性インフルエンザの延長で、抗生物質と人工呼吸器で治療できる。スペインかぜ(1918年)による死者の95%以上はインフルエンザに感染し、免疫力が落ちて併発した細菌性肺炎が原因だったと最近分かった。重症化しやすい高齢者には、H5N1型をもとにしたプレパンデミック(大流行前)ワクチンより肺炎球菌ワクチンを接種してほしい。

 また、流行時に特定の医療機関が一時的に感染者を診る「発熱外来」は日本だけの対策だ。休診を考える病院もある。欧米のようにすべての病院で対応しなければ被害は防げない。【聞き手・関東晋慈】
(2009年4月21日 毎日新聞より引用・一部改編)
参考
日本旅行医学会10月31日「新型インフルエンザ対策セミナー」開催
菅谷憲夫氏は繰り返し冷静な対応を求める


[ 2009/06/26 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザの誤解と対策の問題点~2008年菅谷憲夫先生は既に指摘済~ 

 

   新型インフルエンザの誤解対策の問題点

    

       神奈川県警友会けいゆう病院小児科部長

              菅谷憲夫

   (日本医事新報 N0.4409(2008年10月25日)p73-77)

   

【要 旨】
 新型インフルエンザは近い将来必ず出現し、全国民100%が罹患・発病する。したがって、新型インフルエンザ対策では、爆発的に発生するインフルエンザ患者の診療体制の確立が最優先の課題となる。日本の新型インフルエンザ用ワクチンは効果が低く、性能向上が強く望まれ、また小児では発熱等の副作用が懸念される。H5N1プレパンデミックワクチンの備蓄は必須であるが、現時点での接種開始は時期尚早である。

     

誤解された新型インフルエンザ

 日本の新型インフルエンザ対策の最大の問題点は、政府、マスコミ、国民全体に、「恐怖のH5N1インフルエンザ」というイメージが広まり、それを基に対策が考えられていることで、その結果が、報道(2008年1月28日、読売新聞)によれば、新型インフルエンザが大流行した場合、医療従事者の26%、特に看護師の31%が転職を考える事態となっている。
 新型インフルエンザは「最強ウイルス」であり、死亡率は20%で、数百万の日本人が死亡するというようなことが、一般に信じられるようになれば、新型インフルエンザの診療は、流行前からパニックとなり、崩壊する。新型インフルエンザ対策で最も重要なことは、インフルエンザ患者の外来と入院での診療体制の確立であるが、その障害となるいくつかの誤解について、インフルエンザ専門家の立場から指摘したい。

    

(1)新型インフルエンザには全国民が罹患・発病する

 新型インフルエンザは、鳥H5N1インフルエンザやSARSと混同され、国民からは、死亡率の高い恐ろしい感染症で、罹患を何とか避けるべき疾患と思われている。しかし、新型インフルエンザは出現すれば、半年以内に50%、数年以内には全国民が必ず罹患・発病する。その後は、毎年流行するA型インフルエンザとして、香港かぜ、ソ連かぜに代わり、10年から数十年間は流行を繰り返す。新型インフルエンザの罹患を避けることはできない。
 したがって、新型インフルエンザ対策では、感染防止よりも、それに対応した外来と入院治療の確立がはるかに重要となる。

 1958年のアジアかぜ出現時、全国の保健所職員と家族9万人を調査したところ、同年5月から7月の第1波で26%、9月から11月の第2波で30%が罹患したことが明らかにされている。アジアかぜの流行が始まってから、わずか半年間に56%が発病したわけである。特に小児は70~80%が罹患・発病した。
 厚労省の新型インフルエンザ対策では、水際作戦や封じ込めが強調されているが、効果は極めて低いものと筆者は考えている。封じ込めは、WHOの「フェーズ4」でウイルスの感染力が弱い段階で、東南アジア等の人目密度の低い農村地域であれば成功の可能性があるが、
日本で新型インフルエンザが発生する時は、「フェーズ6」の強い感染力を持つウイルスであり、封じ込めは不可能と考えるのが、インフルエンザ専門家の常識である。

   

(2)新型インフルエンザによる死亡者数

 世界各国では、最悪の事態で、1918年のスペインかぜの死亡率を基準に対策を立案している。先進諸国では罹患・発病者の、およそ1~2%が死亡するという予測である。日本では人目の25%、約3200万人が罹患して、その1~2%、32万人から64万人の死亡と厚労省は予測している。
 スペインかぜでは世界で4000万人以上が死亡した。もしも、現代にスペインかぜクラスの毒性の強いインフルエンザが出現した場合、世界で6200万人が死亡するという予測が、Lancet誌上に発表されている。論文では、スペインかぜ当時の世界各国の死亡統計を基に、現在の人口、年齢構成、経済状況に当てはめ、死亡者数の予測をしているが、6200万人の死亡者のうち、96%は発展途上国で発生するという。日本では死亡者数12万877人(4万3789人~30万8715人)としている。

 WHOが公式に発表している死亡者数の予測では、新型インフルエンザが出現すると、世界で200万人から600万人が死亡するとしている。これは、アジアかぜ、香港かぜを基に推測したものである。
 米国NIH(国立衛生研究所)と筆者らとの共同研究では、日本の過去のパンデミックの死亡者数は、1918年のスペインかぜで48万2000人、1957年のアジアかぜで4万8000人、1968年の香港かぜでは4万4000人である。
 オーストラリアのLowy研究所の予測では、パンデミックが起きると、日本で214万の死亡者が発生すると、マスコミが時々報道している。しかし、これは疫学の研究ではなく、大流行時の経済、雇用などの影響を研究した政策研究所(Thunk Tank)の報告である。実際に論文を見ると、2万人の死亡から214万人の死亡まで、mild,moderate,severe,ultraと4段階に分けて、その経済的な影響を検討している。この研究は、本来、パンデミックの死亡者数を予測したものではない。

 筆者は、新型インフルエンザによる日本の死亡者数は、最悪の場合で、スペインかぜの経験から予測された数値、12万人(4万人~30万人)が最も信用できると考えているが、たとえ4万人の死亡としても、日本の医療現場は相当な混乱が予測される。最低でも、この5倍の入院は出ると考えられる。外来は大混雑となり、入院できないケースが頻発する事態となる。1999年初頭のA香港型、シドニーインフルエンザの流行時に各地で、記録的な救急車の出動回数、人工呼吸器の不足という騒動となったが、その時の死亡計数は3万2000人にすぎない。

 仮に死亡者数が12万人とすれば、死亡率(厚労省の推計発病者3200万人の中での死亡者の割合)は、0・37%となる。これはワクチンも抗ウイルス薬も使用しない場合の想定である。
 政府は、医療従事者にはワクチンに加えて、ノイラミニダーゼ阻害薬の予防使用とN95マスク着用を保証し、すべての医師、看護師等、医療関係者が、積極的に新型インフルエンザの診療に当たるように呼びかけるべきである。

    

(3)H5N1は流行しない?

 鳥のインフルエンザから新型インフルエンザが発生し、近い将来、大流行が起きることは確実である。しかし、それがH5N1となるかは分からない。
 赤血球凝集素(hemagglutinin ; HA)には14種、ノイラミニダーゼ(neuraminidase ; NA)には9種類あり、その組み合わせでどのような新型インフルエンザも出る可能性があるとされている。H5N1は、あくまで候補の一つにすぎない。

 人のインフルエンザとして流行したことが確認されているのは、今まで、H1(スペインかぜ、ソ連かぜ)、H2(アジアかぜ)、H3(香港かぜ)の3種類だけであり、他のHAを持つ鳥インフルエンザは人の世界では流行しないという意見が、インフルエンザ専門家の間で広まっている。1800年代から現在に至るまで、この3種類のインフルエンザが繰り返し流行したことが、疫学研究から明らかにされている。
 これは、いわゆる抗原循環説であり、そうすると次の新型インフルエンザの候補はH2となる。H2は、1957年から1967年までに流行したアジアかぜのHAである。もしもH2が流行すると、1968年以降に生まれた年代に大きな被害が出ることになる。

 H5N1が新型インフルエンザとして流行しないという意見が広まってきたが、その根拠は、2003年に東南アジアに出現して以来、莫大な数の家禽の被害があり、しかもアジアの人口密集地域で人との接触も高頻度であるにもかかわらず、わずかに387例しか人への感染例がないことにある。H5N1は、人への感染力はかなり低いと考えられる。
 日本ではマスコミを中心にH5N1が次の新型インフルエンザと確定したような報道がされているが、世界のインフルエンザ専門家の間では、上記の理由で、むしろ否定的な意見が広まっている。ただ、もしもH5N1が新型として出現した場合には、重症のインフルエンザとなるという点では意見は一致し、それがH5N1プレパンデミックワクチンの問題につながっている。

   

   

新型インフルエンザ対策の問題点

 新型インフルエンザ対策には、

①ノイラミニダーゼ阻害薬による治療と予防

②ワクチンの接種

③休校、隔離、屋内イベントの中止などの感染拡大防止策

などがある。

    

(1)ノイラミニダーゼ阻害薬による治療と予防

 日本のノイラミニダーゼ阻害薬備蓄は、2007年4月の段階で世界の第25位である。毎年のインフルエンザ流行に対して、世界の半数前後のオセルタミビルを使用している日本ではあるが、新型インフルエンザ用の備蓄は先進国の中で最低クラスであり、ザナミビルの備蓄はほとんどないことが問題であった。しかし、最近、日本政府は、人口の40%から50%をカバーする治療量を備蓄することを決定した。これで、日本の備蓄も世界のトップクラスとなる。
 ところで、最近、オセルタミビルの耐性が懸念される事態が発生した。昨年から今年にかけてのH1N1インフルエンザの流行で、ヨーロッパでは約25%がオセルタミビルの耐性ウイルスであることが明らかになり、しかもそれが、ザナミビルには感受性であったことである。
 耐性がクローズアップされてきたため、世界各国は抗ウイルス薬備蓄の20%から30%をザナミビルにすることを目指している。日本では、ザナミビルの備蓄はわずか数%であるが、さらに増加させる必要がある。

    

(2)ワクチン接種

 ノイラミニダーゼ阻害薬備蓄には展望が開けたが、一方、新型インフルエンザ用ワクチンには問題が山積みとなっている。

   

(a)スプリットワクチンと全粒子ワクチン

 毎年のインフルエンザワクチンは、ふ化鶏卵にウイルスを接種し増殖させた後、遠心分離をかけ卵の成分を取り去りウイルスを精製する。精製したウイルスにエーテルを加えて、ウイルス粒子を分解してワクチンを製造する。これを、スプリットワクチン(split virus vaccine ; SPL)と言う。
 日本では新型インフルエンザ用ワクチンは、毎年のワクチンと異なり、エーテルを加えることなく、精製したウイルスのままでワクチンを作製する、いわゆる全粒子ワクチン(whole virus vaccine ; WV)である。WVのほうが、SPLよりも免疫原性に優れている。さらに免疫原性を高めるために、アジュバントとしてアルミを加えている。
 新型インフルエンザが出現した時、迅速にパンデミックワクチン製造を開始する必要がある。しかし、ワクチンは、新型インフルエンザを分離してから、国民に十分量供給するまでには半年は要する。新型インフルエンザによるパンデミックは2ヵ月間で終息すると考えられているので、パンデミックの第1波には間に合わない

  

(b)日本のワクチンは小児に接種できない?

 日本では、新型インフルエンザ用ワクチンはWVである。WVは、欧米では12歳以下の小児には副作用として発熱等の全身症状が強く出るので禁忌となっている。1976年の豚型インフルエンザ騒動の時に、米国での治験において、WVは成人の半量でも、小児では発熱が多発したことが報告されている。
 日本の新型インフルエンザ用ワクチンは、WVなので小児での使用はできない可能性もある。筆者は、日本でのH5N1ワクチンの小児治験での投与量が成人量と変わらないのは、治験としてもリスクが高いと感じている。

   

(c)欧米のワクチンはantigensparing effectが高い

 欧米の新型インフルエンザ用ワクチンは、SPLで最近開発されたアジュバントを使用している。有効性で見ると、アジュバントの違いが原因であるが、日本の新型インフルエンザ用ワクチンに比べて、例えば、グラクソスミスクライン(GSK)社のワクチンは4倍程度、免疫原性が高い。単純に計算すると、同じワクチン原液で4倍のワクチンを製造することができる。例えば、2000万人分のウイルス抗原の備蓄があれば、8000万人の接種が可能である。緊急に大量のワクチンを製造するためには圧倒的に有利である。
 また、欧米のSPLのほうが、日本のWVよりも安全性は高いと考えられ、小児でもSPLであれば問題はない。しかし、欧米と日本のアジュバントでの安全性の差は不明である。

   

(d)プレパンデミックワクチン

 H5N1ウイルスが、次の新型インフルエンザとして出現する可能性については、否定的な意見が広まっているが、もしも流行すれば死亡率の高いインフルエンザとなることが危惧される。
 そこで、鳥インフルエンザであるベトナムやインドネシアのH5N1ウイルスから、前もってワクチンを作製し、パンデミック発生前に免疫する試みが、いわゆるプレパンデミックワクチンとその備蓄である。したがって、プレパンデミックワクチンという手法は、H5N1に限定した新型対策である。
 H2とか、H7、H9が出現すると、H5N1ワクチンの備蓄は無駄となるが、H5N1インフルエンザの高い死亡率を考えると、医療関係者や、社会を維持する人々のための、H5N1プレパンデミックワクチンの備蓄は必須である。これはインフルエンザ専門家のコンセンサスである。

   

(e)日本のワクチンは効果が低い

 H5N1プレパンデミックワクチンを流行前に接種して抗体が上昇しても、実際に新型インフルエンザが出現した時には、大幅な抗原変異が生じる可能性があるので、有効性が期待できるかどうかは分からない。
 日本のプレパンデミックワクチン(日本K社製)は、欧米のワクチンに比較して効果が低く、接種後に感染防止に有効と考えられる40倍以上のHI抗体の上昇が得られたのは、わずかに17・4%の被験者にすぎない。一方、GSK社のワクチンでは、アジュバントの違いと考えられるが、84%が抗体を獲得した。日本の新型インフルエンザ用ワクチンの改良が強く望まれる。

    

(f)日本のワクチンは安全か

 世界各国でのH5N1プレパンデミックワクチンの治験では、今までに、大きな副作用は報告されていない。しかし、ほとんど副作用のないことが確認されている毎年のインフルエンザワクチンと、同等に考えることはできない。日本の新型用ワクチンが、小児に使用できない可能性が高いことはすでに述べた。
 プレパンデミックワクチンの安全性については、結局、ベネフィットとリスクで検討することになる。それには、1976年の豚インフルエンザ事件を検証する必要がある。
 1976年2月に、米国の陸軍基地で、豚インフルエンザが流行し、若い兵士が死亡した。このウイルスは1918年のスペインかぜと同じH1N1型であり、「スペインかぜの再来」として大問題となった。米国では1976年の10月から豚インフルエンザワクチン接種が開始されたが、11月には、接種者からギランバレー症候群が発生することが報告された。CDC(米国疾病予防管理センター)の調査により、このワクチン接種によってギランバレー症候群の発症が7~8倍高まることが明らかとなり、12月に約4000万人の接種を終えたところで、突然、中止となった。
 結局、ワクチン接種後に約500名のギランバレー症候群が発生し、死亡例も報告された。その後ブタ型インフルエンザは、二度と出現することはなかったが、副作用を巡り多数の訴訟が起きた。
 欧米では、この経験が生きているので、H5N1プレパンデミックワクチンの備蓄には積極的であるが、実際のワクチン接種には慎重である。

     

(g)抗原原罪説(original antigenicsin)

 プレパンデミックワクチン接種について、もう一つ疑問が出ている。それは、人では一生で最初に感染したインフルエンザウイルスに対する抗体(原罪)は、後年、同じ亜型の変異ウイルスに感染した場合、変異ウイルスに対する抗体よりも、上昇しやすいという問題である。
 このため鳥インフルエンザH5N1のベトナム株で最初に免疫ができると、その後、H5N1が人インフルエンザとして流行した場合に、人インフルエンザのワクチンを接種しても、鳥インフルエンザのベトナム株に対する抗体が強く上昇して、肝心の人のH5N1に対する抗体が上昇しない可能性がある。
 したがって、プレパンデミックワクチンを接種する場合、できる限り、最新の株のワクチンを使用すべきである。期限切れとなる古い備蓄ワクチンの接種は、抗原原罪説からは避けるべきこととなる。

    

   

(3)発熱外来は有害無益

 欧米の新型インフルエンザ対策には、発熱外来の発想はない。インフルエンザは外来受診までに周囲に感染を起こす機会が十分にあり、外来だけ隔離しても感染拡大防止としての意味がないからである。物理的にも、爆発的に発生するインフルエンザ患者を少数のクリニックで診察するのは不可能ということもある。
 発熱外来は誤った感染拡大防止策であり、これにより、多くの病院診療所が新型インフルエンザ患者の受け入れを避ける理由となっている。

  

  

おわりに

 新型インフルエンザ対策では、診療体制の確立が最優先の課題となるが、日本では、残念ながら大幅に遅れている。政府は、医療従事者にはワクチンに加えて、ノイラミニダーゼ阻害薬の予防使用とN95マスク着用を保証し、すべての医師、看護師等、医療関係者が積極的に新型インフルエンザの診療にあたるように呼びかけるべきである。

(産科医療のこれからより引用・改編)
http://obgy.typepad.jp/blog/2008/12/post-cf45.html

 久しぶりに、菅谷憲夫氏の記事を掲載させていただきました。


 最近も、菅谷憲夫先生は地元の神奈川県を中心に新型インフルエンザの誤解と対策の問題点について、国や都道府県を批判しているようです。

 菅谷憲夫先生の発言内容はうなづけるものであり、我々は謙虚に意見を受け入れていかなければならないと思います。

(参考)
とのうちブログ
http://tonouchi.jugem.jp/?eid=346
カナロコ
http://mediajam.info/topic/907190
日本旅行医学会講演で菅谷憲夫氏は冷静な判断を示す 菅谷憲夫氏は繰り返し冷静な対応を求める



[ 2009/06/25 00:00 ] 諦めの気持ち | TB(0) | CM(7)

発熱外来機能を有さない一般医療機関は大恥なのでは? 

平成21年6月19日に示された

医療の確保、検疫、学校・保育施設等の臨時休業の要請等に関する運用指針(改定版)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/2009/06/0619-01.html

発熱患者の受診の流れ(基礎疾患を有する者等でない場合)

で、

発熱外来機能を有する一般医療機関

というものが登場し、

*発熱外来機能  発熱患者とその他の患者について受診待ちの区域を分ける、診療時間を分けるなど、院内感染対策を強化した外来機能のこと。


と丁寧に説明がされています。

特別なことが書いてあるような印象を国民に与えますが、要するに「飛沫感染対策をしろ」
という意味です。

発熱外来機能を有さない一般医療機関は存在するのでしょうか?

事実上はあるでしょう。

しかし、もし

「うちの診療所は発熱外来機能を有しません」

ということは、

「うちの診療所では、院内感染の可能性があります」

と公式に発表しているのと同じことです。

そんな恥をさらす医療機関が果たして存在するのでしょうか?

医療機関の日頃からの感染対策が問われるところです。

[ 2009/06/24 00:00 ] 発熱外来 | TB(0) | CM(13)

自分で判断できない地方の愚かさを憂う 

インフル新指針に自治体戸惑い=対策緩和「本当にいいのか」-問答集作成へ・厚労省

  厚生労働省が19日に示した新型インフルエンザ対策の新指針に対し、自治体の間で戸惑いが広がっている。大幅な方針転換に「今までやってきたことは何だったのか」と疑問視する声もあり、同省は問答集の作成について検討を始めた。

 新指針は秋口にも訪れる流行の「第2波」に向け、患者の大量発生を想定。自治体に設置させた専門外来はパンクする可能性があるとし、すべての医療機関を受診できるように改めた。

 これに対し、岩手県の担当者は「2次感染を防ぐため待合室の設置などを求めているが、対応できない診療所が多い」と指摘。現状では不可能とし、指針は当面採用しないという。

 発熱相談センターが受診先を紹介する手順を省略できるようにした点について、同担当者は「既に定着した方法なのに、元に戻せば混乱する」と話す。石川県の担当者も「毎日約100件の相談がセンターに寄せられている。不安が残っているのに、対策を緩めるような印象を県民に持たれないか心配だ」と漏らす。

 感染が疑われる全員に行ってきた遺伝子検査を取りやめ、集団感染の発見に絞る監視態勢への反発もある。大阪府の担当者は「全件把握しないという考え方は本当にいいのか。指針の通りだと学校での集団発生を招くのでは」と疑問を示す。  岩手県の担当者も「(感染が疑われる生徒が)1人だけなら検査しないという方針では、不安が広がる。保護者の理解は得られない」という。 

(2009年6月20日 時事通信より引用・一部改編)

 厚生労働省が、やっとまともな案を提示したと思ったら、今度は地方が

「せっかくこれまで定着してきた方法なのに、急に方針転換できない」

と戸惑っているというニュースです。

昨日の記事の奈良県に限らず、自分では善悪が判断できず、お上の言うことを守るだけという考え方が見て取れます。

岩手県や石川県、大阪府のコメントをした方々は、感染症対策や、国民の利益ということを考えず、単に「この2か月に築きあげてきた体制を急に変更すること」に難色を示しているだけです。

悪政は1秒でも早く改善すべきです。

そのような対応ができない地方は、ダメな自治体とのレッテルがはられますのでご注意ください。  

[ 2009/06/23 00:00 ] テレビ・映画・雑誌記事 | TB(0) | CM(6)

冷静な対応の東京都 vs 自ら大騒ぎの奈良県 

新型インフル患者、東京―京都間新幹線で帰宅 都が指示

  東京都内で19日に新型インフルエンザ陽性と判明した奈良県在住の男性が都の指示を受け、「自宅療養」のため、新幹線の普通車指定席で東京から京都まで戻っていたことがわかった。都から連絡を受けた県は「周囲に感染する恐れがある」とあわてて夜に幹部が車で京都駅まで迎えに行く騒ぎに。こうしたケースを想定した国の指針はなく、自治体間で“温度差”が際立つ対応になった。

 県によると、男性は同県桜井市在住の20代の大学院生。11日からハワイに滞在し、16日に帰国。17日から東京に行き、18日に熱感を覚えた。19日朝に病院で受診した際は38.1度あり、遺伝子検査を受け、午後3~4時ごろに陽性の診断を受けた。

 男性は「1週間程度の入院か、自宅待機か」と尋ねられ、「帰宅する」と回答。マスクをして午後5時ごろ、同行の家族1人とともに新幹線の普通車指定席に乗り、京都に向かった。その後、東京都港区の保健所から連絡を受けた県はあわてて男性の携帯電話に連絡。車掌に頼んで2メートル以内に人がいないグリーン車両などに移るよう要請したが、やりとりしているうちに新幹線は京都に到着した。

 男性は電車で奈良に戻る予定だったが、県は「妊婦や子どもが乗っているかもしれないから」と駅で待つように説得。男性は、迎えに来た車で同県橿原市の病院に運ばれ、午後11時に入院。容体は落ち着いているという。

 都感染症対策課によると、都では6月10日ごろから、患者に「入院か自宅待機か」を選択させており、帰宅を選んだ場合、電車、バスなどの公共交通機関を利用しているという。「マスクをし、周囲に人が少ない席で帰宅したと聞いている。都外で感染し、公共交通機関で都内に帰ってくる例もいくつかある」

 一方、自ら迎えに行った奈良県の武末文男・健康安全局長は「陽性の診断直後に、他に多くの乗客がいる公共交通機関で患者を帰らせる措置は、感染症への対応としてもどうか。せめて2、3日でも、症状が落ち着くまで治療をまずしてほしかった」と話した。(吉岡一)
(2009年6月21日 朝日新聞より引用・一部改編)

 奈良県はこの時世、記者会見までしたようです。

http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/06/dl/infuh0620-01.pdf

 明らかに勝手に騒いでいるだけのように思えます。

 しかも、国から「原則自宅療養」の指針が出た後です。

 この、武末文男・健康安全局長がどんな人だか調べてみました。
 1965年福岡県生まれ。小学生の時に、ブラックジャックに憧れて医師となることを決意。へき地医療に従事することを念頭に外科学講座に入局。その際、日本で初めての死体肝移植を医療従事者として体験する。念願の離島医療に従事するも、自分自身の医学知識、診察能力の限界を感じて、再度修練のために大学病院に戻り、消化器外科および化学療法を中心とした緩和治療など末期癌患者の治療に従事。その際、日本の医療制度について関心を持ち厚生省に入省。現在は、地域医療改革のため奈良県に赴任する。
明治大学HPより引用・一部改編)
 厚生労働省の医系技官で、現在奈良県に出向中の方です。感染症の専門家でないようです。

 「奈良県立奈良病院の男性産婦人科医2人が、夜間宿直や休日などの勤務に対し、正当な労働対価が支払われていないとして、県に平成16~17年の割増賃金未払い分計約9230万円の支払いを求めた訴訟の判決が22日、奈良地裁であり、坂倉充信裁判長(異動のため一谷好文裁判長代読)は県に計約1500万円の支払いを命じた。」事例の際にも、武末文男・健康安全局長はコメントしています。

http://www.sankei-kansai.com/2009/04/23/20090423-009028.php

 厚生労働省から出向してきた医系技官の(感染症対策上説明がつかないのに)言うことが絶対的であり、感染症対策の立場から建設的な議論ができない一地方の哀れな現状がこのニュースから見て取れます。

 マスクの装着を指示して、新幹線に乗せることで、飛沫感染対策はできています。

 感染症の専門家に聞けば、99対1で東京都の対応を支持するでしょう。

 そんな奈良県も、自らのホームページで「新型インフルエンザの予防は従来のインフルエンザと同じです」と咳エチケットを推奨しています。

http://www.pref.nara.jp/secure/15556/1.pdf

 最新情報に基づく感染症対策対応ができない地方は、ダメな自治体とのレッテルがはられますのでご注意ください。

 他の自治体の皆さんは、反面教師としてこの奈良県の事例をよく学びましょう。

 冷静な対応とはなにか、よ~~く考えましょう。 

[ 2009/06/22 00:00 ] 地域情報 | TB(0) | CM(8)

紙切れ1枚で検疫の健康監視終了 

各地方公共団体 新型インフルエンザ担当者 殿

平成21年6月19日
厚生労働省


新型インフルエンザ対策における健康監視について


 日頃より、新型インフルエンザ対策に多大なるご尽力いただき、深謝申し上げます。
 さて、今般の新型インフルエンザ(A/H1N1)の発生を受け、検疫法(昭和26年法律第201号)第18条第4項及び感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)第15条の3に規定する健康監視について、ご対応いただいてきたところですが、本日、「医療の確保、検疫、学校・保育施設等の臨時休業の要請等に関する運用指針(改定版)」が取りまとめられたことを受け、機内において濃厚接触したと思われる者の健康監視については、実施しないこととなりましたので、御了知のほど、お願い申し上げます。

 なお、本日17時時点を最終報告と致しますので、健康監視依頼の際に送付させていただいた「健康監視モニタリング票」に記載の上、下記メールアドレスまで送信願います。 

 
電子メールアドレス:○○@mhlw.go.jp


 従って、明日からの分につきましては、送付の必要はございませんことを申し添えます。
 これまでの間、健康監視依頼にご対応いただきありがとうございました。


(本件連絡先)
厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部検疫班
ムカつく!マジ、ムカつく!
紙切れ1枚で検疫の健康監視終了ですか・・・

なんともいえない脱力感を覚えます。

[ 2009/06/21 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(1)

米軍基地から米国本土に検体を運ぶ費用はいくら? 

米軍厚木飛行場における新型インフルエンザ感染者

平成21年6月16日
  1. 本16日、在京米国大使館から外務省に対し、以下の連絡がありました。
  2. (1)6月8日に成田空港に商用便で入国した米軍厚木飛行場所属の軍人が、入国時の検疫では異常が発見されませんでしたが、11日になって、厚木飛行場内において、発熱等の症状を示しました。

    (2)これを受けて、厚木飛行場内の医療機関で簡易検査を行ったところ、A型陽性反応が出たため、米側当局は、米本国の検査機関に検体を送付するとともに、当該軍人を、以後、家族(妻及び子供)とともに、厚木飛行場内において隔離しました。

    (3)その後16日になり、当該軍人が、新型インフルエンザに感染していたとの最終検査結果が判明しました。右も踏まえた上で、厚木飛行場内の医療機関が改めて診断を行った結果、当該軍人は既に快復しており、また、家族(妻及び子供)も発症しておらず、健康であるとして、同日隔離は終了しました。

    (4)なお、現在、厚木飛行場関係者でインフルエンザ様の症状を発症している者はいません。

  1. 上記米側からの連絡については、直ちに、外務省より神奈川県(渉外知事会会長県)、関係省庁等に連絡を行いました。
  2. 世界各地における新型インフルエンザの発生を受け、米側は、日本側がとっている措置と基本的に同様の措置を取る形で、新型インフルエンザ対策を強化してきています。今回の厚木飛行場のケースにつきましても、疑いが生じた段階から施設・区域内において、家族を含めて隔離される等、適切な措置が取られたものと認識しています。
  3. 日米間(在京米国大使館、在日米軍、外務省、厚生労働省他)では、これまで緊密に連絡を取り協力を行ってきています。これからも米軍施設・区域における新型インフルエンザ対策について万全を期していく考えであり、今回の事例を受けて、政府としては、改めて米側に対し、米軍施設・区域における新型インフルエンザ対策に万全を期するよう申入れを行いました。


 アメリカ基地内でインフルエンザ様症状のある方に対して、PCR検査をわざわざ米国本土に検体を送ってまで検査をしていたという事実が明らかになる、非常に興味深い症例です。

 しかし、必要のない検査に対して、いったいいくらのコストを費やしているのかも興味深いところです。

外務省プレリリース
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/21/6/1193257_1100.html
[ 2009/06/20 00:00 ] 海外へ行く時 | TB(0) | CM(0)

A/H1N1型インフルエンザワクチンが日本に7月に輸入というウソっぽいニュース 

2009年6月16日

この資料は、米バクスターインターナショナルインクが2009年6月12日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースを日本語に翻訳再編集し、皆様のご参考に供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。

2009年6月12日、米国イリノイ州ディアフィールド発

バクスターインターナショナルインク(NYSE: BAX)は、A/H1N1型インフルエンザウイルスの精査を終了し、ヴェロ細胞培養技術によるA/H1N1型インフルエンザワクチンの量産を開始したことを発表しました。バクスターは5月初旬に、世界保健機関(WHO)の協力機関である米疾病対策センター(CDC)よりA/H1N1ウイルス株を入手し、現在、7月頃の出荷を目指して、パンデミックワクチンの製造に注力しています。

WHOは、新型インフルエンザの警戒水準をフェーズ6に引き上げ、A/H1N1型インフルエンザの世界的流行を宣言しました。バクスターは、パンデミックへの対応について、WHOやその他の保健当局と連絡を取っています。これまでにバクスターは、複数国の保健当局とワクチンの供給契約を締結しており、今般WHOがパンデミックを宣言したことにより、それらの保健当局は、バクスターからワクチンを購入することが可能となります。今後、それらの保健当局は、ワクチンの需要を検討したうえで、ワクチンの購入を決定することとなります。バクスターは、その契約を遂行する一方で、緊急性の高い世界的な公衆衛生の課題に応えるため、製造したワクチンの一部を提供できるよう、WHOとともに取り組んでいます。

バクスターは、ヴェロ細胞技術を用いたパンデミックワクチン「CELVAPAN」*の適合性、開発、および製造のプロセスのモックアップ(モデル工程)について、欧州医薬品庁(EMEA)により承認を取得しています。このプロセスは、A/H1N1株の新型インフルエンザに対するワクチンの製造にも適用され、A/H1N1株によるパンデミックワクチン製造に向けて迅速な切り替え審査が可能となります。バクスターは、初回の製造が完了次第、A/H1N1型インフルエンザワクチンへの切り替え申請手続きを行う予定です。

* 「CELVAPAN」はバクスターのパンデミックワクチンの製品名です。

バクスターは、新型のインフルエンザウイルスに対するワクチンの効率的な製造を可能にする、研究開発力、製造能力、およびパンデミック対策にかかわるノウハウを有しています。バクスターは、この世界的な問題となっている新型インフルエンザに対するワクチンを安全かつ確実に製造するために、当社のヴェロ細胞技術を活用することができると考えています。ヴェロ細胞技術により、製造期間が短縮され、より迅速なワクチンの供給が可能になるという利点がもたらされることが期待されています。

(2009年6月16日 バクスターHPより引用・一部改編)
 米製薬大手バクスター・インターナショナルは16日、新型インフルエンザの予防注射用ワクチンの対日輸出を検討していることを明らかにした。厚生労働省と現在、供給契約の締結に向けた交渉を進めており、交渉がまとまれば、7月にも出荷したい考えだ。新型インフルエンザ向けのワクチンをめぐっては、北里研究所(東京都港区)など国内の4法人が製造準備に入っているが、海外メーカーからワクチンの直接輸入が実現すれば、ワクチンの調達体制を早期に整備できると期待されている。

 バクスターはすでに英国やオーストリアなど欧州数カ国の保健当局と供給契約を結び、ワクチンの量産を急いでおり、7月にも出荷を開始するという。スイス製薬大手ノバルティスも今秋の出荷を目指しているが、バクスターのワクチンが世界で初めての本格供給となる見込みだ。

 ワクチンの生産は、ニワトリの卵でウイルスを増殖させる手法が通例だが、卵の大量調達が難しいという課題がある。このため、同社は卵を使わない細胞工学技術を駆使し、生産期間の短縮に成功した。欧州以外でも日本や米国などと交渉を進めているという。

 国内のワクチンメーカー4法人はいずれも小規模で生産能力に限りがあるほか、季節性インフルエンザ用ワクチンも一定量生産する必要がある。厚労省では年末までに4法人から約2500万人分の調達が可能とみているが、新たに輸入にも踏み切ることで調達体制を整備する。

(2009年6月17日 産経新聞より引用・一部改編)

 日本では暗黙の了解で、海外メーカーの製造したワクチンを認可したことがありません。

 国産主義にこだわっています。

 このニュースが実現したら、日本のワクチン行政に風穴が開くことになります。

[ 2009/06/19 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(5)

今頃「自宅療養」の方針を厚労省が打ち出している 

 新型インフルエンザをめぐる国内対応の見直し案づくりを進めている厚生労働省は16日、軽症の感染者については全地域で原則、自宅療養とし、入院措置をとらない方針を固めた。感染の広がり度合いに応じた現行の地域分類を廃止し、重症患者やぜんそくなど重症化につながる疾患を持つ人への感染防止対策にシフトする。専門家の意見を聞いた上で、週内にも正式決定する。

 現行の国内対応は、地域を(1)感染者発生が少数(2)急速に患者数が増加-に2分類。(2)の地域では軽症者のみ自宅療養としているが、(1)の地域では症状にかかわらず入院措置をとるよう都道府県に求めている。

 見直し案ではこうした地域分類をやめるとともに、軽症患者は原則、自宅療養に切り替える。入院措置はとらず、感染拡大の恐れがある場合に入院させることが可能とするほか、重症化につながる基礎疾患のある患者は初期症状が軽症でも入院を考慮するよう促すとしている。

 また発熱症状がある人の治療について、現行は(1)の地域では発熱外来を設置する医療機関に限定しているが、見直し案では「原則としてすべての一般医療機関で診療を行う」とし、感染者の待合場所や診察時間を一般の患者と分けるよう促す。

(2009年6月17日 中日新聞より引用・一部改編)

 感染症法をどう運用するかは、各都道府県(保健所設置自治体)の判断に任されているはずです。

 厚生労働省が「入院措置をとらない」とか「入院措置をとる」とか、判断する権限は一切ありません。

 地方をなめてんのか!という記事だと思います。

[ 2009/06/18 00:00 ] 入院・病院 | TB(0) | CM(4)

「冷静な対応」への近道は「特別扱いしない」こと 

新型インフルエンザに関する報道発表資料
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou.html

が毎日報告されていますが、感染症法に基づく感染症の週報は
国立感染症研究所感染症情報センターが以前から作成しています。
http://idsc.nih.go.jp/idwr/sokuho/index.html

なのに、ここには新型インフルエンザの掲載はありません。

新型インフルエンザが特別扱いされています。

「冷静な対応」への近道は、「特別扱いしない」ことです。

「いつも、季節性インフルエンザの対策をしているでしょ。それと同じことをすればいいんですよ。」
「いつも、結核や腸管出血性大腸菌感染症の報告は週に1度の週報に掲載されているでしょ。それを見てね。」


私は常にそう言ってます。

なのに、今、新型インフルエンザは明らかに「特別扱い」です。

繰り返します。
「冷静な対応」への近道は、「特別扱いしない」ことです。

首相が2億円以上もかけてCMするなんてとんでもない「特別扱い」です。



[ 2009/06/17 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザ感染確認者1000人目にプレゼント贈呈が決定(偽News) 

 厚生労働省は16日、これまでの新型インフルエンザ対策への国民の協力への感謝の意味を込めて、新型インフルエンザ感染確認者1000人目に以下のプレゼントを贈呈することを決めた。

1.日本国内、好きな感染症指定医療機関への宿泊(2泊3日)券
2.メキシコ5泊7日旅行(帰国時の検疫免除付)
3.厚生労働大臣を夜中でも呼び出して賞状と記念品をもらう権利


 1000人目の発表は、冷静な対応を求めるために、内閣総理大臣が夜中であろうと、選挙中であろうと一刻を争って実施することが決定されている。

 なお、個人情報については十分に配慮して報道するように、政府関係者は記者団に求めた。

 厚生労働大臣は、記者団に対して、「国民には迷惑をかけて申し訳ないと思っている。せめてもの償いとして、今後も5000人目や1万人目など、節目の時は大々的にプレゼントを行っていくつもりだ。」と語った。

(この記事はフィクションです。冗談がわかる方のみお読みください。)

[ 2009/06/16 00:00 ] ブログ・遊びの要素 | TB(0) | CM(2)

つくりっぱなしのyahoo新フル特設サイト 

日本最大のポータルサイト、Yahoo JAPAN

そのトップページに、

新型インフルエンザ 基礎知識や対策、予防法などの関連情報

というコーナーがあります。
yahoo001.jpg

5月の初旬に、急きょ作成されたサイトなのですが、その後大幅に新型インフルエンザについての情報が蓄積したにもかかわらず、内容がまったく更新されていません。

yahooflow.gif

例えば、上のフローチャート。いまだにまん延国から10日以内に帰国した方に対して、発熱相談センターへの電話相談を勧めています。

潜伏期間が7日間に変更されたのは、もう1か月も前のことですが、放置されています。

世間が新型インフルエンザに対して興味を失っていて、しかも体制はそのままである典型例といえます。

Yahoo JAPANの影響力がとても強いだけに、放置されていることが残念でなりません。

[ 2009/06/15 00:00 ] 使えるマニュアル・HP | TB(0) | CM(0)

今、福岡市がヤバイ 

新型インフルエンザ:感染の男性、電車など行動経路公表--福岡市 /福岡

 福岡市は11日、博多区板付中校区在住で、新型インフルエンザの感染が確認された成人男性(31)の行動経路を知らせる文書を、公共交通機関の構内などに張り出した。

 男性は悪寒の症状を訴えた8日、西鉄天神大牟田線を利用して天神経由で職場のある平尾駅(中央区)と、自宅のある雑餉隈駅(博多区)間を往復した。市は「電車では不特定多数の人と接触した可能性がある」などと判断し、10日夜に発表していた。

 市は、男性が8日に立ち寄った金融機関の職員や、飲食店従業員の健康調査も始めた。市保健福祉局は「同時間帯の電車に乗るなど男性の行動と重なり、発熱などの症状がある人は直接、医療機関に行かず、まず『発熱相談センター』に電話で相談を」と呼びかけている。

 また、感染ルートの調査で現地入りしている国立感染症研究所(東京)の専門チームは同日、集団感染が出た板付中などを訪ね、発生状況などを調べた。【鈴木美穂、河津啓介】

 ◇市が発表した男性の行動経路
・8日朝、自宅から徒歩で雑餉隈駅(博多区)へ。

・午前9時4~18分、雑餉隈駅を出発。職場がある平尾駅(中央区)で下車。

・午前10時42分か、52分の電車で平尾駅を出て福岡天神駅(同区)へ。

・天神には約2時間滞在。金融機関に立ち寄り、飲食店で約1時間、家族と食事をした。

・午後1時すぎ、福岡天神駅を出発し、平尾駅へ。その後は職場で過ごす。

・午後7時35分すぎ、平尾駅から雑餉隈駅へ。駅から徒歩で帰宅。

 ※利用した電車は、いずれも普通電車

〔福岡都市圏版〕

(2009年6月11日 毎日新聞より引用・一部改編)

 これって感染症対策上、必要ではありません。

 この冬、全員の患者の行動経路を公表するつもりでしょうか。

 今福岡にいる国立感染症研究所感染症情報センターの先生方の意見が反映されているとはとても思えません。

 患者及び福岡市民から、行動経路を公表した意思決定の経緯について、情報公開請求をしてみてはいかがでしょうか。

 今、福岡市がヤバイです。
http://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/15037/1/siryou0612-taisakuhonbu.pdf
[ 2009/06/14 00:00 ] 地域情報 | TB(0) | CM(1)

苦笑いされる休校ってなんだろう? 

  男子大学生(18)=中野区在住=が新型インフルエンザに感染していたことが分かり、十日から休校となった武蔵野市の成蹊大学。同じ敷地内にある小中高の各学校についても、十一日から休校とする措置を決めた。都によると、感染者が出たことを理由に休校するのは都内では初めて。事情を知らず登校する大学生もおり一部で混乱も見られたが、学生や保護者らは事態を冷静に受け止めている。

 各学校を運営する成蹊学園によると、九日深夜に多摩府中保健所から、男子大学生の感染確認の連絡があった。大学は十日午前中の授業を予定通り行い、午後から休校を決定。校門に休校を知らせる紙を張り出し、職員が登校してくる学生に事情を説明した。

 午後二時半ごろ登校した経済学部二年の男子大学生(20)は、突然の休校に驚きながらも「新型インフルエンザは弱毒性だと聞いており、あわてることはない」と苦笑い。十一日から休校となる小中高の各学校では、職員が児童、保護者らに説明。子どもの迎えに来た母親(41)は「保護者はみんな冷静に受け止めていた。小学校を休校することもないと思うが、感染拡大のことを考えたら仕方がない」と話した。

 都や保健所から休校の要請はなく、成蹊学園が独自に判断した。同学園広報課では「大学と小中高校が隣接しており、万が一の感染を防止するため」と説明している。 (奥野賢二)
(2009年6月11日 東京新聞より引用・一部改編)

成蹊大学のホームページにその詳細について説明が書いてありました。
http://www.seikei.ac.jp/university/

 それによると、「大学保健室または保健所より連絡のない方については、過剰な心配をする必要はありません。」とのことです。

 そのとおりです。

 では、学校は小中高大すべて休校する必要があるのかをどれだけ考えたのでしょうか。
 感染することは悪いことなのでしょうか?なぜ一律休校なのでしょうか?
 この学校は、この冬に患者がたった1人確認されるたびに休校するでしょうか?いや、しないでしょう。

 苦笑いされる休校ってなんだろう?
 そのしわ寄せは、学生に跳ね返ってきます(夏休みが1週間短くなります

[ 2009/06/13 00:00 ] 学校・保育園・幼稚園 | TB(0) | CM(1)

年越し派遣村と新型インフルエンザ対策推進本部の共通点 

 年越し派遣村を覚えていますか?

 2008年12月31日、東京の日比谷公園内に開設された「派遣村」は次々と詰めかける労働者で膨れ上がりました。当時の大村秀章厚生労働副大臣の鶴の一声により、2009年1月2日から5日の午前9時まで、厚生労働省庁舎内の講堂を開放して使わせることを決めたのです。

toshikoshihakenmura.jpg
JanJanより写真引用

 それから約5か月後の2009年5月17日から、派遣村の方々が仮住まいしていた厚生労働省庁舎内の講堂は、「新型インフルエンザ対策推進本部」の執務室へと大変身し、約200人の職員が作業に当たっています。

20090517kouroukoudou.jpg
biglobeニュースより写真引用

 奥のステージが同じであることが分かります。

 ここで日本中を振り回す「事務連絡」という紙切れが作られているということです。      

[ 2009/06/12 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザのネーミングライツ(命名権)を公募してみる 

呼吸器感染 新たな細菌発見
杏林大教授ら「キョーリネンス」命名


 呼吸器に感染する新しい細菌を杏林大呼吸器内科の後藤元(はじめ)教授たちが世界で初めて発見し、米内科学会誌に報告した。

 細菌は杏林大の名前にちなみ、「マイコバクテリアム・キョーリネンス」と命名された。

 菌が見つかったのは、3年前に呼吸困難で入院した89歳の男性。長期間の喫煙による「慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)」を患っており、結核の感染歴もあった。検査で既存の細菌とは違うことがわかり、同大臨床検査部の渡辺卓教授らと岐阜大、大阪市立大が遺伝子解析を行ったところ、昨年、新しい細菌であることが確定した。

 この菌は、結核菌の仲間で、すでに100種類以上が知られている抗酸菌の一種。どの程度の病原性があるかはまだ不明だが、慢性の呼吸器病のある人や免疫不全の人などでは重症化する可能性があるという。調査にあたった杏林大呼吸器内科の和田裕雄講師は「感染の実態や、最適な治療法を今後、早急に調べたい」と話している。
(2009年6月4日 読売新聞より引用・一部改編)
   最初に発見した最近やウイルスに、発見者の名前や地域など、ゆかりのある名称をつける傾向があります。

このニュースの「マイコバクテリアム・キョーリネンス」以外に日本由来のウイルスでは、
サポウイルス(1977年に札幌で発見)が有名です。

では、新型インフルエンザ(A/H1N1)の名前を

メキシコインフルエンザ
北米インフルエンザ
神戸インフルエンザ


にしようという声はあるでしょうか?

まったくありません。

何故でしょうか?

それは、新型インフルエンザ(A/H1N1)に対する差別・偏見が存在するからです。

それは、新型インフルエンザ(A/H1N1)ウイルスだけでなく、新型インフルエンザ(A/H1N1)患者へも当てはまります。

逆手にとって、

せっかく新しく発見されたウイルスに対し、ネーミングライツ(命名権)を公募するというのはいかがでしょうか?

○○銀行インフルエンザ
△△食品インフルエンザ
××会社インフルエンザ
・・・


この冬に、毎日ニュースで放送されて広告効果は抜群です!

名前を売り出したい新興企業においては、応募もあるかもしれません。(マイナスイメージの方が上回る?)

(どこまでこの記事を本気にするかは読者の気持ち次第です)

[ 2009/06/11 00:00 ] ブログ・遊びの要素 | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザではなくてA香港型なら安心という不思議な日本 

現在、迅速診断キットA型陽性になるインフルエンザは大きく分けて、以下の3種類があります。

A/H1N1(ソ連型)
A/H1N1(新型)
A/H3N2(香港型)

2008年~2009年に流行ったのは
A/H1N1(ソ連型)のタミフル耐性型

A/H3N2(香港型)の臨床的に重症な型

でした。

現在、日本においては、A型インフルエンザのほとんどがA/H3N2(香港型)です。

国立感染症研究所IASR参照
https://hasseidoko.mhlw.go.jp/Byogentai/Pdf/data4j.pdf

迅速診断キットA型陽性でウイルス検査を行い、A/H3N2(香港型)なら安心し、A/H1N1(新型)なら大騒ぎしているのが今の日本 です。

ちゃんちゃらおかしいです。

2008-2009年のA/H3N2(香港型)ウイルスの方が、新型インフルエンザ(A/H1N1)ウイルスよりも、臨床的に重症であり、感染性も 高く、より注意すべきウイルスであることは2008-2009年のインフルエンザ対策に従事したものなら誰でも実感できる事実です。

なのに、より軽症である新型インフルエンザ(A/H1N1)患者が発生すると入院勧告となり、学校関係者は休校休校と大騒ぎし、マ スコミは患者の個人情報を垂れ流すのに対し、
より重症なA/H3N2(香港型)患者が発生してもなんの感心も示さず、感染防御策についてはまったく興味を示さない。

インフルエンザに新型も旧型もないのに、新型インフルエンザが特別なように扱う日本はもうダメです。

この冬、無駄な新型インフルエンザ(A/H1N1)対策にばかり追われて、 A/H1N1(ソ連型)、A/H3N2(香港型)の対策が放置される姿が目に浮かびます。 この3つを区別することに臨床的・医学的になんの意味もありません!

[ 2009/06/10 00:00 ] 諦めの気持ち | TB(0) | CM(5)

新型インフルエンザ疑似症にもならない患者の医療費は? 

 発熱相談センターから発熱外来を紹介することになった場合の医療費の問題です。

 現在、ほぼ全ての都道府県で、保険診療により医療費が支払われていると思います。

 PCR検査を行うことになり、結果が出るまで発熱外来で一時待機となる事例も多いことでしょう。

 ここで、通常の診療体制なら、タミフルなど処方され、自宅安静で帰宅を指示されます。

 しかし、軽症にもかかわらず、発熱外来で一時待機(入院扱い)となった場合、医療費は請求されるのでしょうか?

 特に、個室管理となり、個室使用料金を請求された場合は病院と患者の間でトラブルが発生しています。

 保健所は、その間に立つものの、苦労が多いです。
[ 2009/06/09 00:00 ] 感染症法 | TB(0) | CM(1)

迅速キッド? 

2009年5月31日新型インフルエンザの発生について(新潟市)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/05/dl/infulh0531-03.pdf
によると、
 (前略)
 保健所が迅速診断キッドで検査したところインフルエンザA型(+)と判明
 (後略)
 とのことです。

 迅速診断キッドは

 rapid test kit

 の略なので、カタカナにするのであれば、

 迅速診断キット

 と記載すべきなのですが、キッドと書いてあるプレス原稿がしばしば見受けられます。
[ 2009/06/08 00:00 ] その他 | TB(0) | CM(0)

厚生労働省ではなく、WHOが根本的に悪い? 

 医療関係者、保健所関係者全てが、うすうす思っている事実

 それは・・・

今年発生したSwine Flu A/H1N1は、毎年起こっているA/H1N1(ソ連型)の変異といえなくもないのではないか?

(ウイルス学的には違うのかもしれませんが、臨床的にはいえるでしょう)

 毎年インフルエンザウイルスは少しずつ変異します。

 さらにいえば、冬の間でも、インフルエンザウイルスは少しずつ変異します。

 常に新型インフルエンザは発生しているのです。

平成20年度(2008/09シーズン)インフルエンザワクチン株の選定経過 http://idsc.nih.go.jp/iasr/29/345/dj3452.html

によれば、

 平成20年度(2008/09シーズン)に向けたインフルエンザワクチン株は A/ブリスべン/59/2007(H1N1)でした。この理由は2007/08シーズンのワクチン株A/ソロモン諸島/3/2006と比較して、赤血球凝集抑制(HI)試験でワクチン株から4~8倍以上の抗原性の違いを示す変異株が増えてきているからでした。

インフルエンザウイルスはRNAによって構成されています。

RNAは、DNAより、安定性が悪いという特徴があります。

RNAウイルスには変異を繰り返すものが多いです(HIVが特徴的)。

そんな毎年起こっている変異ウイルスを新型と認定してしまったWHO

それに巻き込まれた各国(日本含む)

単なる季節性インフルエンザだと気づき、方向転換した世界各国

役所の論理で季節性インフルエンザと認めない日本

振り回される地方自治体・保健所・医療関係者

全員が損をしています。

[ 2009/06/07 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(4)

カテキンうがいでインフルエンザが激減? 

 インフルエンザワクチンを接種した高齢者76人がカテキンを100ml当たり20mg含む溶液で、48人が偽溶液で1~3月まで毎日3回うがいした。結果、偽溶液群では5人インフルエンザにかかったのに対し、カテキン群は発症者が1人と少なかった。ちなみに緑茶は100ml当たりカテキンを67.5mg含有している。(データ:J. Altern. Complement. Med.;12(7):669-672,2006)
(2009年4月10日 日経ヘルスオンラインより引用・一部改編)
 上の文献は、これです。
Gargling with tea catechin extracts for the prevention of influenza infection in elderly nursing home residents: a prospective clinical study. J Altern Complement Med 12: 669-672, 2006.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16970537

 新型インフルエンザの予防策で、いまでも手洗い・咳エチケットの次に、うがいを推奨しているところがありますが、そのうがいを支持する極めて貴重なデータです(うがいは欧米では全く推奨されておらず、日本でも推奨している専門家は少数派)。

 これをどう読み込みますか?統計上はodds ratio, 15.711と高い有意差が認められます。だから激減という表現を用いているのでしょう。

 ただ、症例対象研究の限界は見受けられます。サンプル数の少なさ、条件の違いなどです。

[ 2009/06/06 00:00 ] 季節性インフルエンザ | TB(0) | CM(6)

日本小児科学会から新型インフルエンザにおける小児科診療に関する提言 

2009年6月1日の日本小児科学会ホームページに、
新型インフルエンザにおける小児科診療に関する提言

http://www.jpeds.or.jp/saisin.html#152

が公開されました。
 (前略)
 通常の何倍もの患児が受診することが予測される今秋―今冬においては、季節性インフルエンザと新型インフルエンザを小児科診療上区別することは困難であり、可能な限り早期に、両者の診療上の区別を取り除く必要があります。
 (後略)

 臨床医はすでに冷静で、現在の「発熱相談センター→発熱外来」の体制に疑問を呈しています。

 日本感染症学会に続き、日本小児科学会からこのような声明が出たことは非常に心強いです。

可能な限り早期に

この言葉の重みを厚生労働省には理解していただきたいです。

今の厚生労働省主導の発熱外来受診体制のために、重症発熱患者の命がまた今日も失われているかもしれません。  
[ 2009/06/05 00:00 ] 使えるマニュアル・HP | TB(0) | CM(2)

日経メディカルオンラインの紹介~騒動から何を学ぶか~ 

2009年6月1日の日経メディカルオンライン

兵庫・大阪の新型インフルエンザ騒動から何を学ぶか―PCR検査をめぐる迷走―
長尾和宏(長尾クリニック院長)


で、我々が厚生労働省に振り回された様子を記載してくれています。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/opinion/mric/200906/510922_4.html

無料会員になると、全てを読むことができます。
 (前略)
 【厚労省の対策の検証と早急な修正】

 インフルエンザを封じ込めることは不可能であるというのが専門家の常識であった。WHOは今回の騒ぎが始まった当初より、封じ込めは不可能であると何度も報じてきた。しかし 厚労省の新型インフルエンザ対策はインフルエンザウイルスを封じ込めようとする無理な目標を設定した結果、患者の恐怖心を必要以上に煽った。

 弱毒性を謳う一方、もしインフルエンザと診断された場合、行政や住民から迫害されると思わせた。その結果、市民の無用な不安を煽りインフルエンザを隠すことを奨励することになった可能性がある。

 また、強毒性を前提につくられた各種ガイドラインが足かせとなり各自治体の事情に応じた柔軟な対応ができなかったという指摘もある。行政、保健所、医療機関の連携という観点でも多くの課題が露呈した。法律に基づいた行動を要求される行政や保健所が、的が違う(強毒→弱毒)法律やガイドラインに振り回された側面が大きいのではないか。

 さらに、今回のインフルエンザ対策が、感染症専門家による科学的思考ではなく、政治的パフォーマンス優先で進められた点は決して見過してはいけない。特にPCR検査をめぐっては、政治的意図が優先されたためか、現場に論理的な指示として伝達されず、いたずらな混乱を招いている。連日、全国各地の患者数が発表されているが、地域によって数字のもつ意味が異なるのではないかと思いながら眺めている。

 大きな代償を払わされた兵庫・大阪の騒動だが、直近あるいは秋以降に予想される第2波に向けて今回講じられた対策の検証と今後に向けた修正が、早急に行われることを期待する。

 このような検証が日本各地で行われる状況になっています。それだけ少しは落ち着いてきました。

 しかし、厚生労働省がこの「新型インフルエンザ」を「全数報告かつ、人権抑制の勧告入院できる疾患」から外すまで、日本国民全体が「冷静な対応」は絶対にできません。

 国民の声が国に届かない日本。どうしたらより良い国になるのでしょう?
[ 2009/06/04 00:00 ] 使えるマニュアル・HP | TB(0) | CM(0)

勧告入院してしまった時の対応法 

 何がなんだか分からないまま、保健所の言いなりで入院してしまった後、我々は黙って入院し続けなければならないのでしょうか?

 答えはNoです。我々の権利を守るように感染症法は制定されています。
(退院)
第二十二条 都道府県知事は、第十九条又は第二十条の規定により入院している患者について、当該入院に係る一類感染症の病原体を保有していないことが確認されたときは、当該入院している患者を退院させなければならない。
2 病院又は診療所の管理者は、第十九条又は第二十条の規定により入院している患者について、当該入院に係る一類感染症の病原体を保有していないことを確認したときは、都道府県知事に、その旨を通知しなければならない。
3 第十九条若しくは第二十条の規定により入院している患者又はその保護者は、都道府県知事に対し、当該患者の退院を求めることができる。
4 都道府県知事は、前項の規定による退院の求めがあったときは、当該患者について、当該入院に係る一類感染症の病原体を保有しているかどうかの確認をしなければならない。

 第二十二条の3では、「患者は、都道府県知事に対し、当該患者の退院を求めることができる。」と規定しています。

 私の友人が新型インフルエンザ等感染症で極めて軽症なのに入院勧告になってしまったら、毎日「退院を求める」→「PCR検査」をお願いします。

 皆さんも、もし新型インフルエンザ等感染症で入院勧告の対象になってしまったら、参考にして下さい。
[ 2009/06/03 00:00 ] 入院・病院 | TB(0) | CM(8)

「冷静な対応」ができない根本的な理由 

 厚生労働省の新型インフルエンザホームページの

政府の対応
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/inful_taisho.html#taisho_01

をクリックすると、

冷静な対応へのお願い

が掲載されています。 kouseiroudoushoureiseinataiou.gif
 厚生労働省の根本的な誤りは、

 「冷静な対応へのお願い」が到底無理な感染症法上の新型インフルエンザの扱いをしているからです。

 症状が軽く、入院がまったく必要がない患者を感染症指定医療機関に入院させる現在の新型インフルエンザの扱いは、 「冷静な対応」などとは対極に位置するものです。

 根本的には、新型インフルエンザと診断されても、人間らしい生活ができる体制を整えない限り、「冷静な対応」は不可能です。

 現在、発熱患者は救急搬送されても理不尽に受け入れ拒否(患者処置中のためのいわゆる「受け入れ不可能」ではなく、救急医の手が空いているにもかかわらず、本当に受診を拒否している)となっており、DOA(dead-on-arrival 病院到着時に死亡しているという意味)症例も多数報告されています。

 Swine Fluを新型インフルエンザに厚生労働省が認定したために、(受け入れ拒否する病院も悪いですが)救われるはずの命が奪われているという事実は見逃せません。
[ 2009/06/02 00:00 ] 諦めの気持ち | TB(0) | CM(1)

新型インフルエンザに便乗した詐欺的商品リスト 

 流行に敏感な(皮肉)日本人が大好きな「新型インフルエンザ対策グッズ」ですが、
アメリカのFDA(食品医薬品局)は

「2009年新型インフルエンザ(H1N1)対策詐欺的商品リスト」
を公開しています。

(感染症診療の原則http://blog.goo.ne.jp/idconsult
でその存在を知りました。)

Fraudulent 2009 H1N1 Influenza Products List

おもな商品は以下のとおりです。

空気清浄機
デバイス関連
手袋類
浄水器
マスク類
シャンプー類
スプレー類
サプリメント類
お茶類
検査製品

 一方、日本では空気清浄機が大売れだそうです笑
 新型インフルエンザの感染が拡大するなか、家電メーカーが空気清浄機のウイルス撃退効果のアピールに懸命だ。空気清浄機は花粉症対策として1~3月が売り上げのピークだが、今年は新型インフルの“特需”で5月に入っても前年を大きく上回る売れ行きが続いている。6月のボーナス商戦を前に、各社は空気清浄機の実力を前面に打ち出し、年間を通じた売れ筋商品として定着させたい考えだ。

 ダイキン工業は26日、自社の空気清浄機に搭載している独自の「ストリーマー放電技術」が、「世界で初めてH5N1型鳥インフルエンザウイルスを100%分解・除去する効果がある」と発表した。ストリーマー技術は、清浄機本体のフィルターに集められたウイルスに対し、機内で高速電子を円錐(えんすい)状に照射することで、ウイルスに含まれる感染や増殖の働きをもつタンパク質を酸化分解する仕組みになっている。

 パナソニック電工の空気清浄機には、電気を帯びたイオンに空気中の水分を結露させた「ナノイーイオン」を空中に放出する機能を搭載する。12日には「ナノイーイオンが鳥インフルウイルスの活動を99・9%抑制した」と自社製品の実力をアピール。(以下略)
(2009年4月17日 産経ニュースより引用・一部改編)
 日本でも「消費者庁」の設置が2009年秋に予定されています。

 それ以前であっても厚生労働省もしくは経済産業省から、「2009年新型インフルエンザ(H1N1)対策詐欺的商品リスト」を公開して欲しいものです(国の体質上、100%不可能であることは知っています疲れた汗)。
[ 2009/06/01 00:00 ] 企業の動き | TB(0) | CM(0)









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