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新型インフルエンザで重症者や死者が多い理由を図解する
番外編 新型フル患者分布地図 国立感染症研究







1918年の新型インフルエンザウイルス罹患患者の収容の様子…こんなことにはならないのでご安心ください

厚生労働省:新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

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独立行政法人医薬品医療機器総合機構 

父親が息子の死の真相解明訴え タミフル訴訟
 インフルエンザ治療薬「タミフル」を服用後に異常行動を起こして死亡した長男=当時(17)=について、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(東京)が「タミフルとは別の薬の副作用」と判断し、精神的苦痛を受けたとして、父親の会社員男性(52)が同機構に慰謝料100万円を求めた訴訟の弁論が17日、岐阜地裁(野村高弘裁判長)であり、父親本人への尋問が行われた。

 男性は、長男の死亡前日からの行動や様子を説明。また、異常行動が死亡の前日の夜と当日朝に服用した別の薬の副作用だったとした同機構の判断については「一番最後(当日昼)に服用したタミフルではないので疑問だった。十分に議論されず、いい加減な調査だ」とし「息子の死の真相を知る権利がある」と訴えた。

 訴状によると、長男は2004年2月、医師が処方したタミフルを服用。数時間後、県内の国道で交通事故に遭い死亡した。同機構は遺族一時金の支給を決めたが、男性はタミフルの副作用が認められなかったことを不服としている。
(2009年9月18日岐阜新聞より引用・一部改編)

 今回の新型インフルエンザワクチンを接種して、副作用被害が起こった場合、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の判断により、それが真に新型インフルエンザワクチンによるものであったか否か、判断されます。

 よく聞くのは、このニュースのように、副作用として認定されないというケースです。

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[ 2009/09/30 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(0)

低所得者へのワクチン費用負担は国1/2、都道府県1/4、市町村1/4  

 新型インフルエンザワクチンの接種費用に関する負担軽減(案)として、生活保護世帯に加え、住民税非課税世帯等に対し、補助をする方向とのことです。

 もうすぐ、新型インフルエンザ対策担当課長会議が開催される予定です。おそらくそこでこの方針が公表されるのではないかと思われます。

 住民税非課税世帯であることをどうやって証明するのでしょうか。その事務手続きはいつまでに誰がどのように行う必要があるのでしょうか。

 市町村の予防接種担当者は、10月、11月はかなり忙しい毎日を過ごすことになると思います。覚悟が必要です。

 更に、その補助金は、国1/2、都道府県1/4、市町村1/4の負担割合であることが決まっています。

 その見込み額は、国600億円、都道府県300億円、市町村300億円と予想されいます。

 都道府県、市町村は補正予算を組む必要があるのかもしれません。

 慌しい秋がやってきます。しかし、その頃、新型インフルエンザの流行の最初のピークは去っているでしょう。

[ 2009/09/29 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(0)

新型インフルワクチンを補助できる自治体、できない自治体 

新型インフルワクチン半額補助 渋谷区、妊婦や高齢者に
 東京都渋谷区は2009年9月24日、新型インフルエンザ対策として、妊婦や高齢者など重症化しやすい区民約3万7千人を対象に、ワクチン接種費用の半額程度を助成すると発表した。30日から始まる区議会定例会に事業費約1億9千万円を盛り込んだ補正予算案を提出する。

 ワクチン接種について、国は接種回数を3~4週間の間隔で2回、医療従事者、妊婦らに優先的に接種する方針を示しており、費用は「8千円程度」との見通しもある。

 同区では、このうち、医療従事者の次に優先度が高いとされている透析患者など持病のある人、妊婦や乳幼児、小中学生、65歳以上の高齢者に、1人1回2千円、2回分まで助成する。
(2009年9月25日朝日新聞より引用・一部改編)
新型インフルエンザ:ワクチン接種、埼玉県深谷市は1回分全額助成--議会で可決
 埼玉県深谷市は、10月下旬から始まる新型インフルエンザのワクチン接種について、市内の医療従事者や妊婦らを対象に、1人2回接種するうち1回分の費用を全額助成する。市議会が24日、助成にかかわる補正予算案を可決した。

 厚生労働省は計6000~8000円かかる接種の自己負担を決めている。同省新型インフルエンザ対策推進本部は「自治体による助成は聞いたことがない」と話している。

 市によると、助成するのは厚労省が優先接種対象とした▽医療従事者▽妊婦や基礎疾患のある人▽1歳から就学前の小児▽1歳未満の小児の親。助成対象を2万3853人、計約4770万円を見込んでいる。

 また、同県北本市も10月から1~5歳を対象に、季節性インフルエンザと同様の扱いで新型の予防接種に1回1000円を助成する。【平川昌範】
(2009年9月25日毎日新聞より引用・一部改編)

 新型インフルエンザワクチンの接種費用は、自己負担が原則ということが決定していますが、財政の裕福な自治体では、これらの記事のように補助を行うところが今後次々と現れてきます。

 しかし、絶対に補助ができない自治体もあります。

 定期予防接種であっても、このような自治体格差は生じていますが、今後改めて自治体格差が浮き彫りになって来るでしょう。

 また、勤務地と住所地が違う場合、隣の市町村で接種できるのかどうか、その両者で補助している、していないと対応が異なる場合どうなるのか?その事務手続きはどうなるのか?市町村の予防接種担当者は、今、そわそわしています。

[ 2009/09/28 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(0)

普及啓発の困難さ 

今は結核予防週間です。

 厚生労働省では、毎年9月24日~30日を「結核予防週間」と定めて、結核に関する正しい知識の普及啓発を図ることとしています。結核予防会では周知ポスターやパンフレット「結核の常識」等を作成配布するとともに、「全国一斉複十字シール運動キャンペーン」として全国各地で街頭募金や無料結核検診、健康相談等を実施して、結核予防の大切さをお伝えしています。

http://www.jatahq.org/headquarters/index3.html

 普及啓発活動に対する予算への効果はどうなっていますかということを、予算担当者から聞かれ、その対応に苦慮することがしばしばあります。結核対策のような、自治体単位で効果判定が不可能な対策は、国レベルではなく、地方自治体レベルで予算の裏づけを合理的に説明するのは困難です。患者さんは、簡単に県境をまたいできます。

 「インフルエンザ予防週間」に相当するものは、少なくともアメリカには存在し、徹底的なキャンペーンを展開します。

 今の日本は、だらだらと新型インフルエンザに対する情報が垂れ流されていますが、色々な人が、自分たちの利益や保身を中心に考え、意見を出してきているという印象が強いので、正しい知識の普及啓発の困難さを実感しています。

[ 2009/09/27 00:00 ] 諦めの気持ち | TB(0) | CM(1)

新型インフルエンザ輸入ワクチンの副作用訴訟費用と賠償金を国が立て替える? 

新型インフルエンザ:輸入ワクチン、免責検討 副作用訴訟、国が肩代わり
 新型インフルエンザの輸入ワクチンについて、副作用被害による訴訟が起きた場合、製薬会社の訴訟費用や賠償金を国が肩代わりする方向で検討が進められていることが分かった。厚生労働省によると、製薬会社がワクチン販売の条件として、副作用に関する免責を求めていることを受けた対応。こうした契約を製薬会社と結ぶには法整備が必要で、今後政府内で臨時国会提出に向けた立法準備が本格化する。【清水健二】

 厚労省が想定する年度内ワクチン接種対象者は約5400万人。国内で生産できるワクチンは1人2回接種とすると最大3000万人分で、不足分は輸入でまかなう計画だ。

 輸入は、製薬会社大手のグラクソ・スミスクライン(英国)とノバルティス(スイス)の2社と交渉。厚労省によると、両社はどの国に対しても免責を契約に盛り込むよう求めており同意しない限り成約は難しい状況という。

 日本の場合、医薬品の副作用に対し、製薬会社や医師らの過失の有無にかかわらず、製薬会社の拠出金から一定額が支払われる救済制度がある。しかし、被害者がそのうえで損害賠償訴訟を起こすことも可能。各国で訴訟が相次ぐと、製薬会社は経営が圧迫されるリスクがあるため、免責を求めている。ただし、国が金額の上限を定めない契約を結ぶことは財政法上の制約があり、厚労省医薬食品局は「支出の根拠になる法律が必要」としている。政府は臨時国会に向けた詰めの作業に入る。

 厚労省によると、米国などには、被害者が公的補償を受ける場合は、製薬会社などへの訴訟を起こせなくなる制度がある。こうした場合新たな免責は必要ないが、憲法で保障された裁判を受ける権利とも関連し、日本での導入は簡単ではない。
(2009年9月21日毎日新聞より引用・一部改編)

 裁判の被告を国にするということをせず、あくまで被告は制約会社にしておいて、その費用は国が立て替えるというのは、いかにも

 金だけは出す

 国のしそうな方法だなと改めて感じました。

[ 2009/09/26 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(0)

ワクチン接種希望者は5割 

【新型インフル】ワクチン接種希望者は5割 意外に関心低い? 10万人ネットアンケート
 新型インフルエンザについて約10万6千人を対象に調査を行ったところ、約半数が予防ワクチンを接種する意思がないことが16日、マーケティングリサーチ「インテージ」(東京都千代田区)などの調査で分かった。新型ワクチンをめぐっては、厚生労働省が9月中に接種対象者の優先順位を決定する方針だが、意外にも一般の関心は低かった。

 調査は8月26日~31日の6日間、インターネットで実施し、男女約10万6千人(15~79歳)から回答を得た。

 調査結果によると、新型インフルを「怖い病気」と考えている人は女性が72・6%、男性は62・9%だった。就学前の子供がいる人の78・8%、小学生の子供がいる人の70・5%が「怖い病気」と回答しているのに対し、子供のいない人は67・6%に留まり、重症化のリスクが高い就学前の子供を持つ親の警戒心が最も高かった。

 一方、新型用ワクチンについて「受けたい」と回答した人は52・3%に留まった。接種を希望する人を性・年齢別でみると、30~34歳の女性がトップ(59・3%)。65歳以上の男性(58・8%)、65歳以上の女性(58・5%)と続き、子育て世代の女性と高齢者の接種希望が多かった。

 一方、接種の意思がない人にその理由を聞いたところ、「受けてもかからないとはかぎらない」(45・3%)がトップ。「(新型は)弱毒性なのでかかっても重くならない」(33・1%)、「副作用がある」(28・6%)と続き、日本人の副作用に対する意識の高さもうかがわれた。
(2009年9月16日産経新聞より引用・一部改編)

 おおよそ、予想通りのアンケート結果が出たと思います。「受けてもかからないとはかぎらない」と45・3%が回答したことは、ワクチンの効果についての理解がある程度普及していることの裏返しといえるでしょう。

[ 2009/09/25 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(1)

仕事に対する正当な対価 

秋の5連休が終わり、今日から通常勤務体制に戻りました。

5連休の間にも、インフルエンザ脳症や死亡例で対応された皆様、休日勤務お疲れ様でした。

各自治体では、しっかりと休日の振り替えや、超過勤務手当などの対応がなされているでしょうか。

新型インフルエンザ対策は、決してボランティアではありません。行政に勤めるものであっても、その仕事に対する正当な対価を給与や代休という形で受け取ってください。

もちろん、これは病院にも言えることです。

秋の5連休に、救急患者を受け入れていた病院は、インフルエンザ症状の患者の多さ(そこに至らない軽症患者の多さ)に疲弊したことでしょう。

持続可能な形の医療提供体制の構築は、果たして今の日本で可能なのでしょうか?

[ 2009/09/24 00:00 ] その他 | TB(0) | CM(0)

「新型インフルエンザ対策」が爆発的流行を引き起こす 

(前略)
今行われている対策が、「インフルエンザ対策」でなく「新型インフルエンザ対策」であるがゆえに感染爆発を引き起こしつつあるというこの皮肉に、多くの人が一刻も早く気づく必要がある。このままいくと未曾有の流行になってしまうかもしれない。もしそうなってしまったら、それは「新型インフルエンザ」の「感染力」によるものではなく「新型インフルエンザ対策」という「人災」によるものだ。
(2009年9月11日日経メディカル オンラインより引用・一部改編)

 日経メディカル オンライン(会員登録が必要:無料)に、まさに核心を突く記事が掲載されています。

「新型インフルエンザ対策」を推奨するために、爆発的流行を引き起こすという、現実です。

 これは、既に沖縄で起こっている事実です。

 是非読んでみてください。
[ 2009/09/23 00:00 ] 使えるマニュアル・HP | TB(0) | CM(8)

新型インフルエンザワクチンの接種費用 

新型インフル、ワクチン費用を全国一律に

 厚生労働省は、新型インフルエンザワクチンの接種費用を全国一律にする方針を固めた。

 保険診療ではない予防接種は、一部を除いて費用が医療機関ごとに異なる。厚労省は接種を請け負う医療機関に金額をあらかじめ示す方向で検討し、地域や施設で格差が出ないよう配慮する。

 厚労省は新型インフルエンザワクチンについて、接種費用を自己負担してもらうよう調整しており、2回接種で6000円~8000円程度になる。生活保護世帯など低所得者は負担を軽減する。10月下旬から、まず医療従事者に接種し、来年3月までに計約5400万人に打つ方針だ。

 ワクチン接種は本来、予防接種法で国が勧奨する疾病を除いて自己負担となり、メーカーや医療機関がワクチン代や診察代、注射料を自由に設定できる。接種率を上げるため、費用を助成している自治体もある。

 このため、財政が厳しい自治体から「新型インフルエンザ対策は全国で行う。費用負担で地域格差が生じないようにしてほしい」との要望が上がっていた。

 厚労省によると、新型インフルエンザワクチンは、国がメーカーから買い上げ、医師会と市町村がとりまとめた医療機関に販売。医療機関が接種と共に費用を徴収することになる。
(2009年9月21日読売新聞より引用・一部改編)

 今回の新型インフルエンザワクチンの予防接種は、これまでに日本ではなかった枠組みでの接種が行われることになります。

 今回、接種費用を全国一律にするということは、財政の裕福な自治体が、仮に無料接種の補助金を出すといっても、それは原則認めないということなのか、まだ疑問点が多いところです。

 一番の注目点は、この連休中に、このような方針が突然出たわけではないので、新聞社もニュースを細切れに出してきているのだなということが改めてわかったということです。

[ 2009/09/22 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(0)

手洗いダンス 

ユニセフが手洗いダンス 正しく洗って感染防ごう
 新型インフルエンザの流行で手洗いの重要性があらためて注目される中、日本ユニセフ協会(東京都港区)は16日、子どもたちに正しい手洗い方法を楽しく身につけてもらうための「手洗いダンス」を発表した。

 10月15日の「世界手洗いの日」にちなみ、世界の子どもたちが直面する保健・衛生問題を訴えるために展開する啓発プロジェクトの一環。

 ダンスは、世界保健機関(WHO)が推奨する手洗い方法を基に、世界的ダンサーの森山開次さん(35)が振り付けた。この日は、せっけんの泡をイメージした衣装を身につけた森山さんが、9人の子どもたちと一緒に舞台に登場。実際にせっけんの泡を手につけながら踊りを披露した。

 ダンスはプロジェクトの公式サイト「http://handwashing.jp/」で見られる。また、同サイトで登録すると、啓発用ポスターやDVDなどを無料で入手できる。

 同協会によると、世界では5歳未満の子どもが年間880万人死亡。正しい手洗いは肺炎などを予防し、100万人の命が守られるという。
(2009年9月16日共同通信より引用・一部改編)

 世界手洗いの日が存在することを知らなかったのですが、手洗いダンスとは、不思議です。

 新型インフルエンザ対策で最も大切なことは、こまめな手洗いですので、ダンスでも替え歌でもいいので、徹底的に手洗いをするように普及したいものです。

(参考)
手を~洗いましょう~♪ゴ~シゴシ♪ゴ~シゴシ♪

[ 2009/09/21 00:00 ] 使えるマニュアル・HP | TB(0) | CM(1)

新型インフルエンザへ対応よりも重要なEHEC対応 

O165:5歳未満の男児が感染し重症--さいたま市 /埼玉
 さいたま市は3日、県内に住む5歳未満の男児が病原性大腸菌O165に感染し、溶血性尿毒症症候群を発症したと発表した。意識はあるが、重症で市内の病院に入院している。男児は8月22日から腹痛や下痢を訴えていた。家族に同様の症状はなく、感染経路は不明。

 市は男児の感染を1日に把握していたが、公表は3日となった。市健康増進課は「新型インフルエンザへの対応で人手が足りず、聞き取り調査が遅れてしまった」と釈明している。【西田真季子】

(2009年9月4日 毎日新聞より引用・一部改編)

 恐れていたことが起こっています。

 インフルエンザ対策は、保健所の対応により、もはや感染拡大のコントロール不能な状況です。

 EHEC(腸管出血性大腸菌感染症)は、早期に感染拡大のための予防対応(保育園の休園、園児・家族からの聞き取り調査)を行うことで、感染拡大防止が可能性が高い(絶対可能なわけではない)疾患です。

 しかし、世の中があまりにも「新型インフルエンザ、新型インフルエンザ」となっているため、他の感染症対策がおろそかになっているのが現状です。

 予防対策することで、対策効果があるEHEC(腸管出血性大腸菌感染症)の対策の方が、新型インフルエンザ対策よりも優先されるべきだと私は考えます。

[ 2009/09/20 00:00 ] その他 | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザ患者発生後の施設における消毒は不要の根拠 

新型インフルエンザ患者発生後の施設における環境整備について


2009年5月31日


国立感染症研究所感染症情報センター


  兵庫県と大阪府を中心に日本国内でも新型インフルエンザの患者発生報告が連日みられるようになった。本文書は、患者が発生したのちに休校となった学校などの施設における、再開時の環境整備に関する考え方を示す。

 新型インフルエンザの感染経路は今のところ通常の季節性インフルエンザの感染経路と同じと考えられている。つまり、くしゃみや咳をした時に出る飛沫を吸い込んで感染する「飛沫感染」が中心と考えられている。しかし、飛沫が付着した物に触れた手で口や鼻などを触って感染する接触感染的な要素も、本疾患の伝播に多少は関与していると考えられている。

 従って、新型インフルエンザ患者が居た場所の周囲に飛沫が付着している可能性はないとは言えない。しかしながら、インフルエンザウイルスの環境中における生存期間は2~8時間程度であり、感染者がいた直後であればともかく、一定時間を経過した後であれば、環境中にウイルスが残存していることを心配しての消毒等は意味がなくなる。つまり、学校も含めた施設において感染のあると思われたものがそこから離れて半日以上経過した後には、特別な環境整備を行う必要はない。

 なお、日常の清掃、清潔は常に重要である。

(2009/6/1 IDSC 更新)

(2009年6月1日 感染症研究所感染症情報センターより引用・一部改編)

 新型インフルエンザ騒動が小康状態になり、色々な場面で新型インフルエンザ患者と接した後の対応を教えてほしいと聞かれることがあります。

 その中で、必ず聞かれる内容は、

 消毒をどのようにしたらいいですか?

 という質問です。

 上記の感染症研究所感染症情報センターの通知を基に、私はいつも、「半日以上経過した後には、特別な環境整備を行う必要はない。」とお答えしています。

 そうすると、皆さん安心するようです(あんまり手をかけたくないからでしょう。)

[ 2009/09/19 00:00 ] 使えるマニュアル・HP | TB(0) | CM(1)

秋の5連休は医療機関パンクの予感 

新型インフル:救急外来6時間閉鎖 都内の病院で8月
 新型インフルエンザが全国的に流行する中、ピーク時の医師不足や、急増する感染者らが救急外来に集中する事態の広がりが懸念されている。東京都内では発症者が一度に訪れ、6時間近く救急外来が閉鎖に追い込まれた病院も出ている。救急外来が長時間閉鎖されれば、一般の救急患者の命にかかわりかねない。【河内敏康】

 都内の病院で救急外来が一時閉鎖状態に陥ったのは2009年8月29日。高校文化祭行事の全国大会に出場するため、都内を訪れていた沖縄の県立高校の生徒が相次いで高熱を出した。引率教師は医療機関にいくつか電話をかけたが、いずれも受診を断られた。

 この病院に高校側から受け入れ要請の連絡が入ったのは午後4時ごろ。入院も可能な2次救急医療機関。この日は病院の多くが休診する土曜日で、救急外来の当直は常勤医3人と研修医1人の計4人だった。左足にやけどを負った認知症の高齢者や抗がん剤の影響で白血球が減少した患者ら計5人の処置に全当直医が追われていた。

 救急外来を閉鎖するわけにはいかず、一度は受け入れを断念した。高校側はその後も医療機関に断られ、都などの相談窓口に連絡したがつながらなかった。生徒らの受け入れ先が決まらなかったため、病院では午後6時に受け入れを決定し、救急外来を閉鎖した。

 午後6時40分ごろ、生徒16人と教師、保護者がタクシーで到着。処置室は、感染症に対しリスクの高い患者ばかりだったため、救急外来の一室や廊下を隔離し、生徒を収容。当直医4人のうち1人がインフルエンザ治療薬タミフルを処方するなどして治療。ようやく閉鎖が解けたのは午後11時45分ごろだった。

 治療に当たった小林一彦医師は「感染のピーク時にはもっと大勢の患者が救急外来に殺到することが予想される。救急外来がパンクし、一般の救急患者が救えなくなるのを防ぐためにも、軽症者はなるべく救急外来での受診を控えたり、地域の診療所などの協力の下、軽症者の救急外来での受診を回避できる仕組みを早急に作ることが必要」と話す。

 ◇「軽症は地域の開業医へ」
 新型インフルエンザの流行ピーク時に医師や看護師などの不足を予測し、地域の医療体制の維持に多くの都道府県が懸念を抱いていることが、毎日新聞の全都道府県アンケートで明らかになった。

 秋田県は「医師や看護師は緊急に充足できるものではなく、限られた中で対応していかざるを得ない」と回答。岩手、山形、千葉、静岡などの各県は、新型インフルエンザの流行が医師不足に拍車をかけることを懸念する。秋田県の担当者は「日常的に医師不足なので、心配してもどうにもならない部分がある。その中で対応せざるを得ない」と話す。

 大きな流行となった沖縄県では、救急外来に週末を中心に1週間で400人の患者が押し寄せ、「機能がパンクした医療機関も出た」(同県医務課)という。このため県内では3日から、軽症者は地域の開業医などが休日や夜間でも診療する体制がスタート。救急病院が重症患者に集中して対応できる体制を整えた。また、「医療機関を受診する前に電話で相談する人も多い。このような要員も必要で、相談ダイヤルなどの開設にも補助してほしい」とも要望している。【江口一】
毎日新聞より引用・一部改編)

 小林一彦医師の勤務する都内病院は、JR東京総合病院と推測されます。

 既に大流行が起こっている沖縄では、休日夜間の医療提供体制が破綻してしまいましたが、他の都道府県はそれを他岸の家事と傍観していてはいけません。

 この東京の病院のように、休日夜間の医療体制が5日間続く日がやってきます。それは秋の5連休です。

 秋の5連休は日本中で医療機関がパンクする予感がします。  

[ 2009/09/18 00:00 ] 入院・病院 | TB(0) | CM(0)

長妻昭厚生労働大臣 

新内閣の厚生労働大臣に、長妻昭氏が就任することが決まりました。

年金記録問題や、内閣に対する質問主意書の提出でとても有名な議員です。

新型インフルエンザ対策が、大臣の変更によって大きく変わることはないと思いますが、マスコミとの対応など、リスクコミュニケーションの方法は変わる可能性があるでしょう。

その手腕に期待していきたいと思います。

[ 2009/09/17 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(0)

「感染症法 第七章 新型インフルエンザ等感染症」を学ぶ(6) 

(感染を防止するための協力)
第四十四条の三
 都道府県知事は、新型インフルエンザ等感染症のまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該感染症にかかっていると疑うに足りる正当な理由のある者に対し、当該感染症の潜伏期間を考慮して定めた期間内において、当該者の体温その他の健康状態について報告を求めることができる。
2 都道府県知事は、新型インフルエンザ等感染症のまん延を防止するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、前項の規定により報告を求めた者に対し、同項の規定により定めた期間内において、当該者の居宅又はこれに相当する場所から外出しないことその他の当該感染症の感染の防止に必要な協力を求めることができる。
3 前二項の規定により報告又は協力を求められた者は、これに応ずるよう努めなければならない。
4 都道府県知事は、第二項の規定により協力を求めるときは、必要に応じ、食事の提供、日用品の支給その他日常生活を営むために必要なサービスの提供又は物品の支給(次項において「食事の提供等」という。)に努めなければならない。
5 都道府県知事は、前項の規定により、必要な食事の提供等を行った場合は、当該食事の提供等を受けた者又はその保護者から、当該食事の提供等に要した実費を徴収することができる。
 (5)の続きです。

 第四十四条の三 4では、
4 都道府県知事は、第二項の規定により協力を求めるときは、必要に応じ、食事の提供、日用品の支給その他日常生活を営むために必要なサービスの提供又は物品の支給(次項において「食事の提供等」という。)に努めなければならない。

となっています。保健所は、食事などをデリバリーサービスしなければならなかったのです。

これを実行している保健所を私は聞いたことがありません。

しかも、
5 都道府県知事は、前項の規定により、必要な食事の提供等を行った場合は、当該食事の提供等を受けた者又はその保護者から、当該食事の提供等に要した実費を徴収することができる。

となっており、費用は濃厚接触者に請求できるのです。

細かい規定ですね~

[ 2009/09/16 00:00 ] 感染症法 | TB(0) | CM(0)

新型インフルエンザによる死亡と確認できず茶番が繰り広げられる(11人目) 

○2009年9月7日新型インフルエンザ感染が疑われる患者の死亡について(宮城県)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/09/dl/infuh0907-01.pdf

○2009年9月7日新型インフルエンザ感染が疑われる患者の死亡について【第二報】(宮城県)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/09/dl/infuh0907-02.pdf

○2009年9月8日新型インフルエンザ感染が疑われる患者の死亡について【第三報】(宮城県)
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/houdou/2009/09/dl/infuh0909-02.pdf

90歳男性

9月3日 迅速診断キットA(+)
9月6日 死亡→PCR陰性
9月8日 2回目のPCR陰性

なんでしょう、この茶番劇。

最後の言い訳は、
「2回PCR陰性だからといって、新型インフルエンザ感染の可能性が否定できたわけではありません」

それを言ったらおしまいです。 12人目、13人目…と順番づけが続いていますが、それになんら意味がないことを強く示唆する報道発表です。

[ 2009/09/15 00:00 ] 地域情報 | TB(0) | CM(1)

就職選考で配慮が必要か 

新型インフルエンザ:高校生の就職選考で、経済団体に配慮要望--県教育長 /香川
 新型インフルエンザ感染が広まるなか、16日から高校生の就職選考が始まる。細松英正県教育長は11日、県商工会議所連合会(綾田修作会長)など県内の四つの経済団体を訪れ、感染した生徒の選考会場を分けたり、選考日や時間を変更したりする対応を求めた。

 細松教育長が「高校生にとって、人生を決める大切な場。他の応募者に影響が出ない範囲で、配慮をお願いします」と要請書を手渡し、綾田会長は「会員企業には、早速協力をお願いしたいと思います」と受け取った。

 1日から11日までに、学級閉鎖をした高校は公私立6校10学級。【中村好見】
(2009年9月12日 毎日新聞より引用・一部改編)

 新型インフルエンザに感染・発病して、就職試験や入学試験を受けられないという事例がこれから起こってくるでしょう。

 しかし、これまでの季節性インフルエンザでもそういうことは起こっていました。

 あまり過剰な対応は、社会の負担を増やすだけだと思います。費用対効果を考えて、対応を考える必要があります。

[ 2009/09/14 00:00 ] 地域情報 | TB(0) | CM(0)

村重直子厚生労働省大臣政策室政策官インタビュー 

新型インフル エビデンスないからこそオープンに議論を
(聞き手・川口恭)

――新型インフルエンザワクチンに関して、26日に舛添要一厚生労働大臣が予防接種法と感染症法の改正を口にしました

 日本の制度が不備なまま放置されていたことが、今回のワクチン輸入交渉の過程で明らかになってきました。そこを通常の手続きを踏んで直しては間に合わないところを大臣が決断してくださったと思います。このような政治決断は、官僚にはできません。

――不備と言いますと。

 最も大きなものは、ワクチンを製造するメーカーにとって日本で販売するのは、他の国で販売するのに比べてリスクが大きすぎるということです。そこが今回の輸入に関しても最大の課題でした。副作用が起きた際、故意でなければメーカーの責任は問う必要がなく、公的に補償するという国が多い中で、日本の場合はメーカーが裁判で訴えられて青天井の賠償を請求される可能性があります。

――メーカーの責任を問わない方が世界的には普通なんですか。

 専門的には無過失補償と言うのですが、誰に責任があるのかを問題にするのではなく、被害が出たら公的に救済される仕組みがあって、その救済を受けたらそれ以上の賠償を請求する権利は失われるのとセットになっているのが欧米では多いようです。その背景には、ワクチンは個人的な利害だけではなく社会全体の利益のために接種するものという認識が一般に浸透しているので、被害が出たとしても、関係者に不当に責任を負わせることはできないし、社会全体のために犠牲になった人は社会全体で支えるのが当然という考え方があります。

 たとえば米国の場合、88年からそういう運用になっています。ワクチンの無過失補償には2種類あって、片方は普段の医療における被害を救済するものです。補償金の原資はワクチン1本あたり75セント上乗せされています。補償金を受け取ると裁判はできません。もう片方は、「公衆衛生上の危機」という定義なんですが、バイオテロなんかを想定したものです。炭そ菌とか新型インフルエンザとかが対象になっています。それに関しては、裁判に訴える道は最初からなくて、無過失補償一本です。まだ財源はないんですが、補償はするので1年以内に申請しなさいということは決まっています。実際に事が起きた後で、国会で議論するのだと思います。今回の新型インフルエンザであるH1N1に関しては、6月15日に後者の指定に追加されています。

 フランスの場合はワクチンにとどまらず、02年に医療全体への無過失補償が導入されています。それ以前はワクチンと輸血によるエイズだけは国が補償する仕組みでしたが、普通は、補償を受けるには患者側が訴訟をするしかなくて、訴訟では公立病院とプライベートの病院で額が違うとか南北格差があるとかだったようです。患者団体が補償を受ける権利をちゃんとしろと働きかけて制度ができたそうです。医療事故の場合は受け付ける身体障害の程度に下限があるようですが、ワクチンや公衆衛生上の危機に関することはわずかな障害でも補償されます。補償金を受け取る際には裁判をしないという契約書にサインする必要があります。

――日本の場合はどうなっているんですか。

 日本ではワクチンの副作用に対する救済策は、予防接種法の法定接種に対するものと任意接種に対するものと2通りに分かれ、法定接種の中でも努力義務の課されている1類と課されていない2類という2つの分類があります。金額はそれぞれですが、共通しているのは救済を受けた後に訴訟もできるということです。特に任意接種に対する救済は一般の医薬品副作用の救済と同じようにPMDA(独立行政法人・医薬品医療機器総合機構)が担っていますが、その給付の原資はメーカーの拠出金なので、メーカーからすると二重に負担を強いられることになり、他の国と比べて突出してリスクが高いことになってしまいます。

 この構造が、ドラッグラグ、ワクチンラグの原因の一つになっていることは紛れもない事実です。また、医療を国の成長産業として育てようという場合にも、間違いなくネックになっています。

――なぜ、他国と異なる状況が放置されてきたのですか。

 役人は、歴史上、薬害で国が訴えられたら必ず負けると思っているので、副作用と救済の問題は恐ろしくて議論すらできなかったということだと思います。19日の記者会見で、大臣がワクチンだってゼロリスクではないと言ってくださって、ようやくオープンに議論しましょうという土俵に乗ったところです。

――ワクチンにだってリスクはあるんだという認識が共有されれば、他国と同じような制度をつくれますか。

 そんなに簡単な話ではないと思います。ワクチン被害救済について議論するにはワクチンの副作用リスクと、病気で死ぬリスクとを天秤にかけて、その上で被害に遭ったらいくら払うかというのもオープンに国民が議論を尽くして決める必要があります。しかし今回に関しては、副作用リスクも、病気で死ぬリスクも未知です。参考にできるものとして、過去の季節性インフルではどうだったかとか、過去の新型ワクチンの副作用はどうだったかというデータを眺めながら手探りで進んでいくしかないのです。

 しかし、このように未知のものに対して判断を下すということを日本人は忌避してきたと思います。科学的根拠なんかないんですから、理念に立ち返って、最終的にはどれかひとつに決め打ちするしかありません。過去には米国でも、インフルエンザに対する新型ワクチンによる薬害が発生して、CDCの長官が更迭される出来事までありました。しかし、その経験を踏まえて先ほど説明したような無過失補償制度が成立しているわけです。未知のものに触れた際に、国民が喧々諤々の議論を重ねて、失敗からも学びながら少しずつ進歩してきたのだと思います。

――官僚らしからぬ発言のような気もしますが、その認識は省内に共有されていますか。

 とんでもない。ワクチンの被害救済に関しても私の調べた範囲のことは担当課に教えてあげたのに、とても嫌がって、技官はそれ以上は調べようとしませんでした。後で法令事務官に話したときは、関心を持っていただけたようですが。

――担当課に教えた。どういう立場なんですか?

 私の今の担当職は昨年3月にできたものです。大臣に直属して、ラインの仕事からは離れ、少し長い視点から厚生労働行政に必要なことを調べ、省内外から幅広く情報を集めて、必要なことがあれば担当課と相談するというものです。ラインの官僚が忙しすぎるのは事実なので、こういう立場の人間も必要だと思います。

――この問題に関心を持ったのは、いつからで、なぜですか。

 ワクチンメーカーとの交渉がどうなっているかは全然知りませんでした。7月ごろから、大勢にワクチン打つならば絶対に副作用が出るだろう、下手をすると薬害になるかもしれないということを考え、でも世界中どこの国でも同じ状況のはずだから、他の国ではどうしているんだろうかと疑問に思ったのです。

 8月も、この問題をずっと調べていた感じでしょうか。ただ先ほども言いましたように、調べたものを元に、担当課の医系技官や薬系技官にきちんと調べた方がよいとアドバイスしても、やっつけ仕事しかしてこないんです。ちょっと訳して、大臣に「日本とは状況が違う」とちょっとだけレクチャーしてお終いでした。サイトのURLまで教えたのに、見向きもされませんでした。部外からアドバイスされること、外国の事情を調べなさいと言われるのを、ものすごく嫌がります。おそらく忙しいのと英語が読めないのと重要性がわからないのと、理由は色々だと思います。技官の存在意義って何なんだろうと悲しくなります。

――そう言う村重先生も医系技官ですよね。

私は日米での臨床を経てから入省したので、ちょっと毛色が変わっていると思います。多くの医系技官が、大卒後すぐ、または見学程度の研修後に厚生労働省に就職し終身雇用を前提に2年毎に部署をローテーションするという人事制度なので、どの分野に関しても素人で、そのうえ法律のことも分からない、憲法感覚すらないから平気で人権侵害の政策を立案する、そういう状態になってしまっています。誰でもこのような人事制度に組み込まれたらそうなってしまうので、彼らもかわいそうなのです。

――ケチョンケチョンですね。

 こんな集団が、国の公衆衛生をリードしている、リードしているとも言えない状態ですが、これでは国民が非常に不幸だと思います。

 新型インフルエンザ対策にしても、何のためにやっているのか誰も分かってないんです。健康局長が省内の対策会議で「この対策で感染ピークを抑制することに何の意味があるのか」と尋ねた時に、その場に居合わせた20人ぐらいが誰も答えられませんでした。

 各国のインフルエンザ行動計画を眺めてみると、結構いい加減なものもあるのですけれど、米国だけはこれでもかというぐらいたくさんあります。その中の集大成的なCDCのものを見ると、対策の目的は、①医療機関を守る。予測されるピーク時には、医療ニーズが、医療機関の物的・人的資源を大きく上回ると明記されていますが、それでも、患者が押し寄せて重症患者に対応できないケースを少しでも減らすために少しでも患者ピークを抑制する。そのために学校閉鎖とか渡航自粛もするんだと書いてあります。次に②ワクチンが出てくるまでの時間を稼ぐ。ダイレクトに死亡リスクを下げられる可能性がある、最も有効なものはワクチンなので、それができるまで時間稼ぎとして対策をする、と書いてあります。もう一つ③死亡者数、感染者数を抑制するというのも書いてありますが、ただ3番目に関してはエビデンスがない話なので、彼らも掲げないわけにいかないという立場にあるのだろうと思います。

 いずれにしても、国民の命を守るという目的が明確だから多少の経済損失があったとしても、行政が介入するということに対して国民の合意が得られるんだと思います。翻って日本の厚生労働省は一体何をしているのでしょうか。結果が使い物にならない調査の命令や朝令暮改の通知を乱発して医療機関を疲弊させて、患者さんを受け入れる能力を落としているのですから、本末転倒としか言いようがありません。要は、何のために経済損失を出してまで対策をやっているのかという所が全く整理されていない。この国の公衆衛生を担っているはずの医系技官は勉強不足で、この期に及んで未だに何のために対策をしているのか分かっていない。国民として心底恐ろしいと思います。

――先生は何を目的に対策すべきと思いますか。

 国民の判断を仰ぐということです。今回は、判断の根拠となるエビデンスがほとんどありません。ですから、最後は理念優先とか、専門家による政治的判断にならざるを得ないのです。途中の議論経過やデータを説明せずに結論だけ示して、これに従えと言っても国民は絶対に納得しないと思います。何が分かっていて何が分からないのか、季節性インフルエンザや過去の事例におけるエビデンスを示し、どういう可能性があるのか、議論を全部つまびらかにするしかないと思います。分からないことは分からないし、今後も状況次第で変わりうるということまで含めて全部公開して、そのうえで議論して決めるしかないと思います。

――国民にそれだけの素地がありますか。

 あると思います。不確実であっても判断の材料となるエビデンスを医系技官があまり公開せず、報道もされていないのが問題です。もっと数字や事実を挙げながら、幅広く議論する必要があります。それに、「お上頼み」の発想から抜けない限り、道も開けません。

 これは医師を始めとする医療者に対しても言えることです。国に何とかしてくれというばかりで、それを疑問に思わない人もいます。薬剤師も看護師も同じです。そもそも日本での西洋医療が、明治政府が漢方医を排斥し蘭法医だけを医師として認めたところから始まっているので、お上に与えられた資格という意識が抜けないのかもしれません。もっと自律する必要があると思います。

 話が脱線気味ですが、この機会に言っておくと、お上に与えられた制度から自律しようという動きがあまりなかったから、医系技官が診療報酬を抑制して補助金を増やすという構造になってしまったんです。補助金なんて、そのうちいくらが患者のために使われたのかデータは一切出てきてません。執行率が低いものも多く、現場の医師たちは「補助金なんて使えない」ことをよく知っています。利権ができて医系技官が天下りするだけです。同じ金額を診療報酬に入れれば100%患者のもとへ届くのに、このデータを明らかにしたら国民はどう思うでしょう。

――その問題は、ロハス・メディカル誌でも最近取り扱いましたが、話が深いところまで来ましたね。

 新型インフルエンザに襲われたことは災難ですが、いずれ日本人が直面しなければならなかった問題と向き合う時が来たのだと覚悟を決めるしかないと思います。

 この覚悟が、すべての問題につながっています。たとえば、ドラッグラグを解消するには世界同時治験に参加することが必要です。でも、そうすると世界のどこにもデータがない段階から治験に参加することになるので、日本人は今までより大きなリスクを引き受けなければならなくなります。一時が万事そういう話で、覚悟はありますか、万が一に備えた受け皿を作っていますかという話をしなければならないのです。たとえ被害を受ける人の数が少なくても、それを見捨てるのではなく国民全体で支えるんだという意識が共有されない限り、いつまで経っても世界から遅れたままになります。

(2009年8月27日 ロハス・メディカルより引用・一部改編)

 あまりにも痛烈に厚生労働省医系技官の問題点を明確に指摘しているので、メモとしてこのブログを残しておきたいと思います。

 しかし、国民から見れば、保健所長も、都道府県に勤務する医師も、すべて医系技官というくくりでまとめられ、批判の対象となってしまいそうです。

 公務員叩きが流行っていますが、公立病院の医師も公務員です。

 公務員叩き、医系技官叩き、それぞれ枠でくくらず、批判されるべき人のみが批判の対象であってほしいものです。

[ 2009/09/13 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(16)

厚生労働省 健康局 正林督章新型インフルエンザ対策推進室長の略歴 

正林督章  厚生労働省の幹部名簿を見ていたら、新型インフルエンザ対策推進室長が難波吉雄氏から、正林督章氏に変わっていました。平成21年7月24日付人事異動が行われたためです。

http://www.mhlw.go.jp/general/sosiki/kanbu.html

そこで、正林督章氏の略歴を調べてみました。 (写真は平成17年の島根県健康福祉部長の頃島根大学医学部附属病院HPより引用))

平成元年鳥取大学医学部卒
平成3年 厚生省入省
平成8年 ロンドン大学留学
平成9年 厚生省保険局医療課
平成11年 WHO(世界保健機関)ジュネーブ本部
平成13年 厚生労働省健康局生活習慣病対策室
平成15年 島根県健康福祉部次長
平成17年 島根県健康福祉部長
平成18年 厚生労働省健康局結核感染症課感染症対策企画調整官を経て、平成21年7月24日より新型インフルエンザ対策推進室長

 なお、難波吉雄氏は疾病対策課長になっています。

 やはり正林督章室長は感染症の専門家ではないようです。とにもかくにも、正林督章新型インフルエンザ対策推進室長に期待しましょう。

[ 2009/09/12 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(1)

同居家族感染時34%が「保健所の判断を待たず原則自宅待機」 

新型インフルエンザ:自宅待機、「通常賃金」は企業の3割
 新型インフルエンザに感染した従業員を自宅待機にした場合、通常通り賃金を支払う企業は約3割であることが、民間調査機関の労務行政研究所(矢田敏雄理事長)が2009年9月9日公表した企業へのアンケート結果で分かった。

 新型インフルエンザ対策について、同研究所に登録している民間企業4263社にアンケートを実施、360社から回答があった。感染した従業員に自宅待機を命じた際の賃金は、「通常通り支払う」が33.1%でトップ、次いで「未定」(27.2%)、「賃金、休業手当は支払わない」(22.2%)、「休業手当のみ支払う」(8.6%)などだった。同研究所によると、企業が賃金を支払う法的義務はないという。

 一方、家族の感染で自宅待機を命じた場合は、「通常通り支払う」が43.5%、「支払わない」が16.7%と賃金を支払うケースが多かった。同研究所は「自ら感染した場合は自己責任だが、家族の場合は感染を拡大させないために待機をお願いするということから違いが出たのではないか」と分析している。【東海林智】

(2009年9月9日 毎日新聞より引用・一部改編)

 労務行政研究所のホームページに、

企業における新型インフルエンザ対策の実態

として、詳細記事が掲載されています。

この調査によると、

同居家族感染時には,34%が「保健所の判断を待たず,原則,自宅待機」

とのことです。

企業は行政よりも対応が早いといわれていますが、今のインフルエンザまん延状態で、季節性インフルエンザと同じ対応が求められている状況でも、やはり自宅待機をさせているとは、時代遅れの感が否めません。

[ 2009/09/11 00:00 ] 企業の動き | TB(0) | CM(5)

キム・ヒョンジュン新型インフルエンザで社会的入院中 

「SS501」キム・ヒョンジュン、新型インフルエンザで日本滞在!
人気グループ「SS501」のリーダー、キム・ヒョンジュンが新型インフルエンザであることが判明し、日本で療養中であることが明らかになった。

SS501の所属事務所関係者によると、キム・ヒョンジュンはドラマ「花より男子」のプロモーションのため、5日に日本に入国した。6日から微熱があり、7日に診療を受け、8日にインフルエンザであると判明、現在入院中だ。

キム・ヒョンジュンは症状は軽微だが、当分の間、日本に留まって隔離治療を受けるという。

キム・ヒョンジュンの関係者は9日午前、「現在日本の某病院で入院治療を受けているキム・ヒョンジュンは新型インフルエンザ治療を終えた後、韓国に戻る予定だ。その時期がいつになるか、分からないが、現在状態が好転しているので、早い内に帰国できると思う」と伝えた。

一方、キム・ヒョンジュンと一緒にドラマ「花より男子」の日本プロモーションに参加した他の出演陣は異常がなかったという。

(2009年9月9日 K-PLAZA.comより引用・一部改編)

 キム・ヒョンジュンは、臨床的に重症なため入院しているのであれば、入院サーベイランスの対象のはずですが、この文章からは、社会的入院であると推測されます。

[ 2009/09/10 00:00 ] その他 | TB(0) | CM(2)

新型インフルエンザワクチン副作用補償法案 

新型インフルワクチン接種、副作用補償法案提出へ
 民主党の直嶋政調会長は8日午前、新型インフルエンザ用のワクチン接種によって副作用が出た被害者を救済するための特別措置法案を10月召集予定の臨時国会に提出する考えを明らかにした。

 ワクチンメーカーの責任を免除した上で、国が被害者の補償を行うことになる見込みだ。

 大流行が予想される新型インフルエンザへの対応として、政府はワクチンの輸入により6000万人分超を準備する方針だ。ただ、海外メーカーは副作用が出た場合の免責を契約条件に求めており、輸入の前提として補償体制の構築を急ぐべきだとの意見が出ていた。

 直嶋氏は同日午前、社民党の阿部知子政審会長、国民新党の自見庄三郎政審会長と厚生労働省を訪ね、舛添厚労相から新型インフルエンザ対策について引き継ぎを受けた。その際、舛添氏が特別措置法による補償体制構築を訴え、自民党も含めた超党派での対応が必要との認識で一致した。

 直嶋政調会長は舛添氏との協議後、記者団に対し、「立法の必要性については(舛添氏と)同じ認識だ」と語った。
(2009年9月8日読売新聞より引用・一部改編)

 予防接種は、予防接種法に基づく接種と、それ以外に分類されます。

 予防接種法に基づく接種による副作用は、国による手厚い補償が受けられるため、安心感があります。

 それに対して、それ以外の接種の場合は、医薬品副作用救済制度による補償の対象ですが、死亡した場合の遺族一時金の上限が約700万円にすぎないなど、補償がないも同然です。

 このような状況の中での特別措置法案は、我々にとって危機管理上とても助かる制度です。  

[ 2009/09/09 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(2)

「新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンの接種について(素案)」をみていただくために 

パブリックコメント(パブコメ)の中で、

「新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチンの接種について(素案)」をみていただくために

という参考資料が掲載されています。

その中の例を以下記載します。

今回の新型インフルエンザ対策におけるワクチン接種の目的
○死亡者や重症者の発生をできる限り減らすこと

○そのために必要な医療を確保すること

インフルエンザワクチンの有効性と安全性
○インフルエンザワクチンの効果は100%ではない
-重症化、死亡の防止について、一定の効果がある
-感染防止、流行の阻止に関しては効果が保証されない
○稀ではあるが重篤な副作用も起こりうる
-国内製造ワクチンは、季節性インフルエンザと同じ製法
で製造される
→安全性については季節性とほぼ同程度と考えられる
-輸入ワクチンについては、未知の要素がある
・国内での使用経験のないアジュバント(免疫補助剤)が使用されていること
・国内では使用経験のない細胞株を用いた細胞培養による製造法が用いられているものがあること、など
(詳細は「新型インフルエンザワクチンに関する基礎資料」を参照)

 新型インフルエンザワクチンを接種すれば、絶対に感染しないと思っている国民は少なくありません。このような資料を積極的に公にすることがリスクコミュニケーションとして重要です。

[ 2009/09/08 00:00 ] ワクチン・タミフル | TB(0) | CM(4)

衆議院総選挙と新型インフルエンザ(3) 

選挙区氏名政党等主な経歴
栃木1区石森久嗣民主新脳外科医。船田元氏を破る
愛知9区岡本充功民主前過去2回は比例。海部俊樹元首相に勝つ
東海(比例)坂口力公明前元厚生労働大臣
東海(比例)吉田統彦民主新眼科医
東京13区
(比例復活)
鴨下一郎自民前元環境大臣、元厚生労働副大臣
神奈川12区
(比例復活)
阿部知子社民前党政策審議会長
徳島3区
(比例復活)
仁木博文民主新産婦人科医。後藤田正純氏に小差で敗れる
 衆議院総選挙で当選した、医師免許を有する人は上記の通りです。

 落選した主な前職としては、以下の通りです。

埼玉14区 三ツ林隆志 自民前
京都3区 清水鴻一郎 自民前
大阪6区 福島豊 公明前
大阪18区 中山太郎 自民前
長崎1区 冨岡勉 自民前


 新型インフルエンザ対策においては、与党も野党も変わらないということで、円滑な引継ぎが行われる模様ですが、それは我々現場のもととしては、

「これまで通り、根拠に基づかない時代どおりの感染症対策も引き継がれてしまうのか」

という危機感を抱いてしまいます。

 国会議員は、一つの分野に精通するよりも、Generalistの方が望ましいという考え方もあります。

 いずれにしても、医学の知識に関しては、それ以外の方々よりも豊富に有していて、情報網もより多い(はず)ですので、彼らの活躍に大いに期待します。

[ 2009/09/07 00:00 ] 議員・政党 | TB(0) | CM(0)

休園しません 

新型インフルエンザ:4分の1が感染の保育園「休園しません」--神奈川・鎌倉の私立
 ◇「保護者負担重い」
 新型インフルエンザの流行で新学期早々、休校や学年・学級閉鎖となる小中学校などが相次ぐ中、神奈川県鎌倉市岩瀬の私立の認可保育園「オランジェ」(園児72人)では、園児の4分の1がインフルエンザに感染しながら休園しない方針を決めた。仕事を持つ保護者の都合に配慮し、職員の多数が感染して運営が困難にならない限り、今後も保育を続けるという。【吉野正浩、五味香織】

 市保育課などによると、26日夜、最初の感染を園が把握し、1日現在▽1歳児1人▽3歳児2人▽4歳児7人▽5歳児8人--の園児18人と女性保育士1人が感染し、園を休んでいる。発熱、頭痛、嘔吐(おうと)、腹痛などの症状があり、いずれも簡易検査でA型と判明した。新型インフルエンザかどうかは確認されていない。

 園は8月31日、文書で保護者に感染状況と休園しない方針を知らせた。ただ、妊娠や他の病気を抱え、感染で重症化する危険がある家族がいる場合は、登園自粛を呼びかけた。

 冨田知敬園長は「休園すると保護者がパニックになる可能性がある。医師と相談して、季節性インフルエンザと同様の対応をすることにした」と話した。

 県子ども家庭課の柏木真吾副課長も「休園すると、保護者は子どもをどこかに預けたり仕事を休む必要が出る。感染状況と休園の影響を考えると異論はない」と話している。

 ◇国「閉鎖や休業、設置者の判断」
 学校や保育施設での集団感染について、国は閉鎖や休業の基準を定めず設置者の判断に委ねている。学校の場合は、文部科学省の調査によると、学級閉鎖とする欠席者や期間の目安があるのは15府県にとどまり、人数で1~5人、休業期間で3~7日と幅があった。保育施設では施設側が休業を決めても保護者側に保育サービスの継続が必要な場合がある。厚生労働省は(1)地域内で施設を集約化し保育を続ける(2)休業した施設の保育士が自宅で一時預かりをする--などの対応策を都道府県に例示している。

(2009年9月1日 毎日新聞より引用・一部改編)

 横並びが大好きな日本において、「休園しません」という判断をすることは社会的、公衆衛生学的に妥当性があったとしても、政治的、周りの目気にする的に困難です。

 そんな状況で「休園しません」という判断をすることができるのは私立保育園だけでしょう。

 しかし、私立保育園への園児の入園を命令しているのは実は市町村だということを、市町村担当者、園長の多くが知らないようです。

 保育園への入園は「措置」であり、責任者は市町村長なのです。

 「休園しません」という保育園が今後増えるでしょうか?

(参考)
休校なんて、ナンセンス!by CDC

[ 2009/09/06 00:00 ] 学校・保育園・幼稚園 | TB(0) | CM(2)

税金の無駄?群馬県太田市が空気清浄機を全小中学校に配備 

インフル感染力を弱める空気清浄機 全小中学校などに配備へ 太田市
 太田市は、新型インフルエンザの感染拡大を防ぐため、ウイルスの感染力を大幅に弱める効果のある空気清浄機を購入し、市内の小中学校や保育園、幼稚園などの全クラスに配備することを決め、関連予算を一日開会した市議会九月定例会に提案した。可決され次第購入し、九月中の配備を目指している。

 購入するのは、三洋電機が販売している、電解水を使った空気清浄機。同社と県衛生環境研究所(前橋市)の共同実験で、新型インフルエンザの感染力を99%抑制する効果が確認されたという。

 配備先は、公立の小中学校と特別支援学校のほか、公立、私立の幼稚園と保育園など、子どもが過ごす部屋。市は計千四百台分として約二千七百七十万円を一般会計補正予算案に盛り込んだ。清水聖義市長は「市民の命を守るため、一生懸命やりたい」と話している。

  (加藤益丈)

(2009年9月2日 東京新聞より引用・一部改編)
 2009年08月18日に、三洋電機は群馬県衛生環境研究所との共同研究で新型インフルエンザウイルス抑制に高い効果があるとプレスリリースしました。
http://jp.sanyo.com/news/2009/08/18-1.html

 しかし、記載内容には理論の飛躍があります。

 実験結果は信用しますが、
新型インフルエンザウイルスを含む呼吸器ウイルスは飛沫・空気感染によって伝播します。そのため、咳などによって、空気中に放出されたウイルスを迅速に除去することは感染防止に有効であると考えられます。
 この文章が一般市民を惑わす一文です。

× 新型インフルエンザウイルスを含む呼吸器ウイルスは飛沫・空気感染によって伝播します。
○ 新型インフルエンザウイルスは飛沫・接触感染によって伝播します。

× 空気中に放出されたウイルスを迅速に除去することは感染防止に有効であると考えられます。
○ 空気中に放出されたウイルスを迅速に除去しても、新型インフルエンザは空気感染ではないため、感染防止に有効であると考えられません。

 群馬県衛生環境研究所との共同研究という事実と、群馬県太田市という関係、そして2770万円という税金の支出。

 私はこれは税金の無駄遣いだと断言します。群馬県太田市ではこれからインフルエンザの集団感染が全く起こらなければ、この一言は撤回しますが、そのような奇跡は起こらないでしょう。

(参考)
新型インフルエンザに便乗した詐欺的商品リスト

[ 2009/09/05 00:00 ] 企業の動き | TB(0) | CM(7)

感染症専門保健師 

感染症専門保健師を配置…神戸市が11か所、疫学調査や患者相談
 新型インフルエンザの感染拡大をいち早く把握しようと、神戸市は2009年8月31日、感染症対策を専門とする保健師を市内9区役所と北須磨支所(須磨区)、北神分室(北区)の計11か所に1日から1人ずつ配置すると発表した。市が地域と連携して早期発見に取り組む「新型インフルエンザ対策神戸モデル」で、情報集約の中心的役割を担う。

 経験豊富な保健師を選任。感染症が発生した際、疫学調査や患者の相談対応などを中心的に行う。また、日頃から地域住民や学校の養護教諭、施設の看護職員らとの人間関係づくりに力を入れ、情報収集に努める。

 市新型インフルエンザ対策本部は「日頃から地域とつながりを持ち、いざという時に情報がスムーズに流れるような『パイプ作り』を期待する」としている。

 4日に保健師の研修会を行った上で、中旬には各区で感染症対策連絡会を開き、神戸モデルを本格稼働させる。

(2009年9月1日 読売新聞より引用・一部改編)

  この記事では「感染症専門保健師」という単語が気になりました。

 感染症専門保健師と聞くと、聞こえが良いですが、正式な資格があるわけではありません。ちなみに、感染管理看護師(Infection Control Nurse(ICN))は、主に病院などの医療機関に所属し、医師、薬剤師などと院内感染対策チームや同様の委員会などを構成して、日常の看護業務や病院内全般における院内感染の防止など感染症対策を行う看護師のことで、広く認知されています。

 公衆衛生医師も含め、保健所に勤める職種の専門性を認定するシステムがないことは、問題になっています。もちろんMPHであるとか、医学博士といった過程を証明するシステムはありますが、現場で学んだ経験を評価する内科認定医であるとか、専門医のようなシステムは残念ながらありません。 

 なお、以前、京都市には「感染症専任保健師」がいるという記事を書きました。

 「感染症専任保健師」「感染症専門保健師」、さて次はどんな肩書きが登場するのでしょう?

(参考)
感染症専任保健師

[ 2009/09/04 00:00 ] 地域情報 | TB(0) | CM(1)

岡田晴恵氏の効と罪(3) 

googleで「岡田晴恵」と検索すると、

岡田晴恵氏の効と罪

がトップで表示されるようになっています。

更に、他のキーワード として

岡田晴恵 批判

が表示されるということは、興味深い事実です。

さて、4月以降、いくつかのメディアに作家の岡田晴恵氏は出演していたようですが、
多くの方々がブログでその感想を述べているのでまとめてみました。

災害対策常在戦場 2009年5月6日
岡田晴恵氏がまたメディアに頻出するようになりました
http://d.hatena.ne.jp/hscdrm/20090506/p2

フリースタイル・ラボ 2009年6月11日
岡田晴恵著「H5N1型ウイルス襲来―新型インフルエンザから家族を守れ!」。。。この種の「警告本」がなぜ「悪書」なのか検証してみると。。。。
http://d.hatena.ne.jp/thunder-r-labo/20090611/1244712733

News & Media 2009年4月27日
豚インフルの専門家 押谷仁 岡田晴恵
http://plaza.rakuten.co.jp/newsmedia/diary/200904270000/

ディレクターの目線blog 2009年5月11日
国立感染症研究所研究員・岡田晴恵氏って作家なんだ!
http://director.blog.shinobi.jp/Entry/923/

偽医者無頼控 2009年5月12日
岡田晴恵に騙されるな。。。胡散臭い!
http://68758486.at.webry.info/200905/article_6.html
http://68758486.at.webry.info/200905/article_4.html

なりなり日記 2009年5月23日
豚インフルエンザコメンテーターのおばさん
http://d.hatena.ne.jp/narinarissu/20090523/1243040880

”とむ”のこんなもん見ました~(ぽっちゃり好きによるぽっちゃり推進ブログ) 2009年5月23日
危機的状況なのに・・・
http://tomjp.blog36.fc2.com/blog-entry-211.html


 それにしても一目見ると色々な意味で視聴者の印象に残るという点では一致しているようです。

(参考)
岡田晴恵氏の効と罪
http://newinfluenza.blog62.fc2.com/blog-entry-201.html
日本ペンクラブ所属の新型インフルエンザ第一人者(?)の意味を考える
http://newinfluenza.blog62.fc2.com/blog-entry-291.html

[ 2009/09/03 00:00 ] 木村盛世等 | TB(0) | CM(2)

保健師の死 

新型インフル、40代保健師が死亡 利尻島で患者を調査

 北海道は2009年8月31日、新型インフルエンザに感染した40代の女性保健師が8月30日に死亡したと発表した。死因は急性心不全。女性は健康診断で高血圧症とされていたという。新型インフルエンザ感染が疑われる死亡例は全国で8例目。

 女性は北海道利尻町在住の保健所職員。島内ではインフルエンザの集団感染が起きており、この女性は調査のため、患者や、その家族と対面していたという。29日に稚内市内の医療機関を受診し、インフルエンザA型陽性と診断された。タミフルを投与され、市内のホテルに1人で宿泊。翌日午後2時ごろ、ホテル従業員が意識のない女性を見つけ、医師が死亡を確認した。31日に遺伝子検査で新型インフルの感染が判明した。
(2009年8月31日朝日新聞より引用・一部改編)

 保健師が死亡という事実には少し驚きました。

 しかし、高血圧の持病があるということで、死因はインフルエンザではないのかもしれません。

 保健師は保健所で防疫従事を担当する要です。一般国民には保健師という職業がほとんど知られていないと思いますが、対人保健サービスのプロ、訪問調査のプロです。

 保健師の活躍なくして、新型インフルエンザ対策は語れません。

[ 2009/09/02 00:00 ] 地域情報 | TB(0) | CM(4)

感染症法施行規則第3条第3号とは その2 

感染症法施行規則第3条第3号は以下のとおりです。

診断した新型インフルエンザ等感染症(病原体がインフルエンザウイルスA属インフルエンザAウイルスであってその血清亜型がH一N一であるものに限る。)の患者又は無症状病原体保有者について、当該患者又は無症状病原体保有者が通い、又は入所、入居若しく は入院している施設において、当該感染症の患者(法第八条第二項の規定により患者とみなされる者を除く。)が確認されている旨の連絡その他当該感染症が集団的に発生しているおそれがある旨の連絡を保健所長から受けた場合(書面(電子的方式、磁気的方式その他 人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録を含む。以下この号において同じ。)で連絡が行われた場合であって、かつ、当該書面に定める期間内に診断された場合に限る。)に該当しない場合

 感染症法施行規則第3条第3号の問題点はその後どうなったでしょうか?

1.集団感染が発生した施設と、保健所と、患者住所が全て異なった場合の情報交換の困難さが全く考慮されていない。
→真面目に取り組む自治体・保健所と、そうでない保健所の差がはっきりと出ている。

2.確定患者のNESID番号が、疑似症患者の届出を入力する時に必要であるが、上記1の場合、その番号を知ることが困難。
→疑似症患者の届出を入力する際に、確定患者のNESIDの入力が必須でないため、確認作業を行う担当者が1件1件各保健所に問い合わせを行わなければならず、現場での入力作業および集計がきわめて煩雑(厚生労働省は閲覧だけなのでとても楽)


 人の流れと情報の流れが分かっていない人が机上で(一生懸命)考え出したシステムなんだな~と改めて感じていました。

 予想通り、このシステムの崩壊はあっという間でした(平成21年7月24日から8月24日までの1ヶ月間)。

[ 2009/09/01 00:00 ] 感染症法 | TB(0) | CM(1)









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