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TOP PAGE 210万人死亡イメージ 木村盛世等
新型インフルエンザで重症者や死者が多い理由を図解する
番外編 新型フル患者分布地図 国立感染症研究







1918年の新型インフルエンザウイルス罹患患者の収容の様子…こんなことにはならないのでご安心ください

厚生労働省:新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

木村盛世氏が国立がんセンター中央病院で講演 

厚労省の現役医系技官が国の新型対策を批判
 「新型インフルエンザとがん患者―ワクチン問題を考える」をテーマにしたシンポジウムが10月13日、東京都内の国立がんセンター中央病院で開かれた。シンポジウムでは冒頭、「厚生労働省崩壊」(講談社)の著書で知られる同省の現役医系技官の木村盛世氏が講演。「(成田空港の)検疫にお金と人をつぎ込んだのが一番の問題だった。(医師の派遣で)病院機能がおろそかになり、貴重な現場の時間が奪われた」と指摘し、新型インフルエンザ発生初期の国の対応を痛烈に批判した。

 羽田空港内の東京空港検疫所支所で検疫官を務める木村氏は、空港内の人の流れが速いことやウイルスに潜伏期があることなどから、空港検疫は「基本的に潜伏期があるものはどんな病気も駄目だ」と主張し、赤外線サーモグラフィーで体温を診るだけの検疫の効果に疑問を呈した。また、検疫法が海外渡航の少なかった時代に制定されている点に触れ、海外旅行中のトランジットなど、人々の行動が多様化した現代では「同時多発的なアウトブレークが起こる」と指摘した。

 木村氏は国の新型インフルエンザ対策が引き起こした問題点について、▽医療崩壊の加速▽罹患者への差別▽タミフル耐性ウイルスの危険性―などを例示。予防投与などでの多用でタミフル耐性ウイルスが生まれる可能性が高まったとして、「本当に使わなければならない時にタミフルが効かなくなる」と危機感をあらわにした。そして、現代の感染症対策におけるバイオテロ対策の重要性を強調した上で、「(日本は)地下鉄サリン事件から学んでいない」と痛烈に批判した。

■「ワクチンでの疾病予防を国家的施策に」―高畑氏

 木村氏に続いて講演した患者団体「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」の事務局長の高畑紀一氏は、細菌が髄液に侵入して脳の髄膜に炎症を起こす感染症「細菌性髄膜炎」について説明した。
 起因菌の6割強を占める「ヒブ」から発病する「ヒブ髄膜炎」について、高畑氏は5歳未満の国内の推計患者数が年間で約600人とするデータを紹介。ヒブと肺炎球菌による細菌性髄膜炎はワクチンでの予防が可能なことから、海外では「過去の病になっている」とした上で、日本でヒブワクチンが承認されたのが2007年1月と「米国より20年遅れている」と指摘した。そして、諸外国で承認された医薬品が国内で未承認のため患者が使用できない「ワクチン・ラグ」について、「ワクチンによる疾病予防を国家的施策として位置付けていないことが最大の問題点だ」と訴えた。

(2009年10月14日キャリアブレインより引用・一部改編)

 厚生労働省の出先機関である国立がんセンター中央病院で、厚生労働省の批判の講演をすることができる民主主義に喜びを覚えると共に、厚生労働省っていったい組織としてどうなっているのだろうかと心配になってしまいます。

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[ 2009/10/24 00:00 ] 木村盛世等 | TB(0) | CM(0)