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新型インフルエンザで重症者や死者が多い理由を図解する
番外編 新型フル患者分布地図 国立感染症研究







1918年の新型インフルエンザウイルス罹患患者の収容の様子…こんなことにはならないのでご安心ください

厚生労働省:新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

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感染症の専門家4人が舛添要一厚生労働大臣に苦言を呈する 


 2009年5月20日に東京都・神奈川県でも新型インフルエンザ確定患者が発見され、next stageへ移る予感なのですが、そんな中、感染症の専門家4人
神戸大大学院教授・岩田健太郎
自治医大病院感染制御部長・森澤雄司
国立感染症研究所主任研究官・森兼啓太
東京大学附属病院感染制御部助教・畠山修司

が、2009年5月19日に舛添要一厚生労働大臣に苦言を呈しました。
 新型インフルエンザの国内対策切り替えに向け、舛添要一厚生労働相は2009年5月19日、感染症の専門家4人から意見聴取した。感染症法上の扱いを季節性インフルエンザと同じにすることや、機内検疫の即時中止など、根本的な方針転換を迫る声が相次いだ。

 4人は厚労相のアドバイザーの立場。新型インフルエンザ患者の治療にあたっている神戸大大学院の岩田健太郎教授は「軽症であれば、インフルエンザは自然に治る病気。重症度を無視して一律の医療サービスを提供するのは理にかなっていない」と、現在の対策の問題点を指摘。その上で「循環器科などの協力を得て全力で取り組んでいるが、自然に治る病気に入れ込み、命にかかわる心筋梗塞(こうそく)などの治療がおざなりになるのは本末転倒。重症度に応じた治療にするべきだ」と訴えた。

 自治医大病院の森澤雄司・感染制御部長は「一日も早く感染症法上の『新型インフルエンザ』の類型指定から外して季節性と同じ扱いにし、サーベイランスを強化して社会的なインパクトを見極め、行動計画を新しく作っていくことが必要」と指摘した。

 森兼啓太・国立感染症研究所主任研究官は、段階的に縮小される機内検疫について「国内で広がっている中では意味がない。神戸では医療従事者が寝ずに働いており、医療現場に医師を戻すべきだ」と、機内検疫の即時中止を訴えた。【奥山智己】
(2009年5月19日 毎日新聞より引用・一部改編)

 舛添大臣の専門家チームの会合に東大の畠山先生、自治医の森澤先生、感染研の森兼先生と出席しました。そこでいろいろ話し合ったのですが、メディアの前で読み上げたのが以下の原稿です。全部は紹介されないと思うので、こちらに出しておきます。

 新型インフルエンザウイルス対策から、新型インフルエンザ対策へ

 神戸市はあの震災を乗り越えたタフな街です。その神戸市があっぷあっぷになって喘いでいます。 インフルエンザは、ほかの病気同様、重症なものと軽症なものがあります。重症なインフルエンザは由々しき事態で全力をでの医療が必要になります。軽症者は自宅で安静にしていれば自然に治ります。本来、インフルエンザは自然に治る病気なのです。

 したがって、新型インフルエンザに対して、その重症度を無視して、一律の医療サービスを提供するのはいかにも理にかなっていないことです。無限の泉から医者や看護師が湧き出てくるなら話は別ですが、この日本はずっと前から医療崩壊に片足を突っ込んでいたのです。

 神戸大学病院では循環器など他科の先生もご協力いただき、全力でこの問題に取り組んでいます。しかし、鼻水、のどいただけで自然に治る病気に入れ込み、命にかかわる心筋梗塞の治療がおざなりになるのは、本末転倒です。

 インフルエンザとは本来、病人/患者からアプローチすべきものです。世界の専門家はすでに気道感染症として病原体から切らないまっとうなアプローチをしています。RSウイルスもコロナウイルスもインフルエンザウイルスも原則的なアプローチは同じなのです。

 日本は古来病原体からのみ感染症を扱っていました。感染症法がその象徴です。しかし、同じ病原体でも患者によってアプローチは異なるのです。患者中心の医療とはそういうことなのです。「患者中心」とは、単なるスローガンではないのです。

 我々日本の医療者も、すぐに病原体探し、まずは検査という病原体中心の医療を行ってきました。それを真摯に反省しなくてはなりません。行政だけがけしからん、と主張したいのではないのです。しかし、この危機を乗り越えるとき、指定感染症の規制が現場を苦しめていることもまた事実です。

 検査、治療、入院/外来サービスの提供は患者の状態から決定されるべきです。病原体だけがそれを規定してはいけません。臨床現場とはもっと柔軟でしなやかなものです。

 H5N1の致死的なインフルエンザが消えてなくなった訳ではありません。1918年のパンデミックも第一波は軽症でしたが、夏に消えて冬に戻ってきました。もし、このような真に恐ろしい感染症が神戸にやってきたら、我々はぶっ倒れてしまうでしょう。

 我々も全力でがんばります。この国とそこに住む人たちのために全力を尽くします。ですから、ぜひ我々が道半ばでダウンしてしまわないよう、皆様のお知恵とお力をお貸しください。
(2009年5月20日 楽園はこちら側より引用・一部改編)
 これまで、官僚の話ばかり聞いてきた舛添要一厚生労働大臣は、これらの切実な訴えを理解することができるでしょうか?

 感染症の専門家4人の訴えこそが、私の訴えたいことです。匿名の市井の保健所医師には、このようなブログで建前ではない本音を訴えるくらいの手段しかない(10年前にはそれもできなかった)のですが、考えていることがこれら4人の専門家と同じということは励みになります。

 金曜日に現在の新型インフルエンザが季節性インフルエンザ扱いになることを切実に願っています。  

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[ 2009/05/21 00:00 ] 厚生労働省 | TB(0) | CM(0)

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