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厚生労働省:新型インフルエンザ対策関連情報
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

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未来永劫、災害派遣医療チーム(DMAT)に運動指導者は含まれない 

 財団法人 健康・体力づくり事業財団が、平成23 年度 セーフティネット支援対策等事業費補助金社会福祉推進事業で「東日本大震災における被災地での運動・スポーツによる身体的・精神的支援および活用方策に関する調査研究事業」を公表しています。
http://www.health-net.or.jp/tyousa/houkoku/pdf/h23_shinsaihoukokusyo_1-2.pdf
 その中で、4つの提言をしているのですが、その1つに「災害派遣医療チーム(DMAT)に、運動指導者を含めておく」という項目がありました。DMATの目的・存在理由をまったく無視した提言であり、看過できないのでコメントします。

まず、全文を引用します。
災害発生当日から1週間程度は、まず生命の確保が最優先事項となる。エコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)対策はその一つである。また、被災と避難行動という大きなストレスは生体リズムを攪乱し、その後の心身の健康を阻害する。今回の調査で、この時期にあっても、被災避難者自身による運動の開始や現地の指導者・ボランティアによる運動支援が行われ効果を挙げているケースが一部で見られたものの、実際には被災地域において運動指導を立案し態勢を組むのは難しい。発生から間をおかずに、自動的に運動支援が発動する(運動指導者が派遣される)ことを可能とする初動体制の構築が必要であろう。被災直後からの運動支援態勢を確保するために、

「災害派遣医療チーム(DMAT)に、運動指導者を含めておく」

ことを提言したい。
 自然災害では避難所が開設されることがほとんどであるが、このような環境下では、身体活動が制限されることにより、エコノミークラス症候群はもとより、生活不活発病(廃用症候群)、関節などの運動器障害等、早期からの運動による介入で予防・改善できる医学的問題が多々発生する。被災地域でのこのような医療ニーズを的確に把握し介入を速やかに開始するために、運動指導者がDMATの一員として加わることが求められる。
 DMATは、医師、看護師および業務調整員で構成される。業務調整員として、救急救命士、薬剤師・放射線技師などの医療職、事務員が派遣される。彼らの中に、運動指導に関する知識と技術を持つ者を加えるのである。このような運動指導者には、厚生労働省が事業認定して養成を始めた健康運動指導士、もしくはそれに準じる医学的基礎知識、運動指導に関する知識・技術を持つ者がふさわしいと考えられる。
 たとえば、保健師、管理栄養士、理学療法士等保健医療従事者で健康運動指導士の有資格者をDMATに加えておけば、保健医療の見地から適切な運動指導についての判断ができると同時に、運動指導以外の保健医療的支援も行えるであろう。

 運動指導の専門家が早期に現地入りすることは、住民の健康維持を担当する保健関係者らの負担を軽減するとともに、すでに活動を開始した現地の運動指導者や住民ボランティアとのパイプをつないで適切なアドバイスを与え、彼らの動きを支援し促進する。運動は、被災後長期間にわたって継続しなければならない。支援の内容は、早期には医療面を中心とした対応であったものが、生活習慣としての運動の継続に変わってくる。現地の人的資源とのパイプをつなぐことで早く地域の運動支援ネットワーク(次項)が動き出せば、長いスパンでより多くの人々の命や心身の健康を守ることにつながる。
 エコノミークラス症候群対策等の運動支援を行うことで、被災者の健康を守りたいという趣旨は分かります。しかし、それから
「災害派遣医療チーム(DMAT)に、運動指導者を含めておく」と提言する結論に至ることは、DMATの存在理由を理解していないとしか考えられません。

DMATとは阪神・淡路大震災で救える命があったはずだという精神の基、「災害急性期に活動できる機動性を持った トレーニングを受けた医療チーム」として発足し、Disaster Medical Assistance Team の頭文字をとって略してDMAT(ディーマット)と呼ばれています。

医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チームです。

活動は本来急性期(おおむね48時間以内)を想定しているのですが、東日本大震災では阪神・淡路大震災とは異なり、急性期の医療活動を必要とする被害者はほとんどなかったため、被災地に駆けつけたDMATはとまどい、本来の活動ができませんでした。そこでDMATとしてではなく、単なる「医療チーム」として急性期を超えた時期にあっても被災地での医療活動を続けたのです。

運動指導者はこの単なる「医療チーム」にはいてもいいかもしれません。でも、DMATには必要ありません。家屋などが倒壊し、救出された被災者の救急医療をすることこそがDMATの使命であり、救急医療がひと段落着いて、周辺の医療機関で医療を受けられる段階以降で運動指導者が力を発揮すべきだと思います。

未来永劫、「災害派遣医療チーム(DMAT)に、運動指導者は含まれない」ことは間違いないでしょう。

(補足) 健康・体力づくり事業財団は、厚生労働省の外郭団体であり、民主党の平成21年11月11日に行われた行政刷新会議ワーキングチーム「事業仕分け」の対象になっている組織です。
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[ 2012/05/11 21:02 ] その他 | TB(0) | CM(0)

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